アメリカの最新課題 Contemporary American Issues © 2020 Yuko’s Blog. All Rights Reserved.  

先週末、西海岸のカリフォルニア州で、捕獲されたブルーフィン・ツナ(マグロ)が放射線物質に汚染されていたことが判明した。昨年、ニューヨークでは、海産物を含めて、日本の輸入食材を使うレストランは客の目前で、調理したメニューの安全性をアピールするため、客のテーブルの前で放射線汚染度の測定を行い、客が納得してから、テーブルにその皿を置くという話や、当地での海産物輸入業者がかなり痛手を負った話を頻繁に聞いた。ブルーフィン・ツナは日本沿岸のみならず、太平洋北部、大西洋の西部や東部でも捕獲されているため、福島第一原発の放射線漏れが、広域に及んで海産物に影響を与えることになると不安の声があがっている。今度は、約9600キロ離れた、カリフォルニア海域で水揚げされるマグロは放射線物質に汚染されていると知った寿司好きのアメリカ人に何らかの心理的影響が出ていることは否定できない。私の友人は早速、「当分、マグロの寿司は食べない方がいいのかな」と言った。

29日の『ブルンバーグ』紙によると、米国科学アカデミーの研究者らは昨年8月サンディエゴで捕獲された、黒マグロ(Pacific blue fin)は、2010年に捕獲された魚類に比較すると10倍のレベルの放射線セシウムを含んでいたため、福島第一原発から海上に漏れた汚染水が原因だとみている。しかし、現在のところ汚染の安全基準を下回るため、今回捕獲されたマグロを食べても健康に支障はないという。生態系の原理から言えば、マグロのような大きな魚は小さな魚を食べるため、マグロの汚染度は上昇する。更にマグロは、水中で排泄するが、そのセシウムで汚染された海水を含む「放射線物質は海洋で経時的に希釈される」と科学者らは予測している。いずれ海中の汚染物質濃度が低下すれば、マグロの汚染度も低下するということである。その過程にどのくらいの時間を要するのか、その規模と速度を国民は判断できないため、日米協力体制で海産物の国際的安全性基準を明白にする必要がある。今や日本の放射線汚染問題は、日本のみならず、米国人の食生活にもある程度影響を与えていることは間違いない。

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。