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食品価格高騰化は人類が直面している種々のグローバル問題に直結していると思います。例えば、10年前の世界の人口は60億でしたが、現在は約70億に達しており、今後も増大し続ける世界の人口にたいし て、充分な食糧が供給できるかどうかは予測できません。現時点でも、米国の多くの食品の値段は、数年前に比べて約2倍に跳ね上がっています。特に穀物の値段は、過去15年間に比較して昨年くらいから最大値に達しています。世界的に高騰し続ける食品価格、それに伴う飢餓人口の増大、中東および北アフリカでの動乱、労働 のアウトソーシングにより先進国で増え続ける失業と貧困、気候変動と環境問題など、政治家や指導者のみに未来を託すことは不可能な時代に直面していると思います。

世界的な食品高騰の原因の一つは、農業を営む人口が極度に減少した為、一握りの農業人口が生産し、商業化した農産物をより多 くの人口が競う自由市場経済にあると思います。高度な技術による農業労働人口の減少,農産物生産への助成金支給、農産物輸出の制限および輸入食品への関税 導入などを含む政府の介入、農産物に対する価格規制、資本投資型農業、農産物生産の独占化なども、行き詰まりの要因だと思います。旱魃、洪水、地震、津波、竜巻、極端な局地的気温の変化などを含めた自然災害の影響で、農作物生産量が減少し、食品価格高騰化の原因になっていることも否定できません。異常気 象は、農産物収穫に影響を与える事は言うまでもありません。温室効果や気候変動が人類文明の副産物であると考えるかどうか、あるいは自然をないがしろにす る一方で、利便性と快適な生活を追及する人間の経済活動との因果関係に注目するかどうかは、個人差がありますが、気候変動に伴う自然災害を人類が急速に変 えることは不可能であっても、個人、社会、政府の意識の変革は可能であり、それが重要なカギになるかもしれません。

世界的な人口の増加による食物の需要の伸びと自然災害による農産物生産の不足により、需要と供給のバランスに問題が生じていることも一因かもしれませ ん。また、石油価格の高騰も食品高騰の原因に結びつくと思います。米国エネルギー省によると、2008年には過去10年間で石油の値段は500%以 上上昇しています。大規模な農業では石油エネルギーも利用されますので、食品の値段も当然上がってきます。石油価格の高騰は、農産物の運送費上昇にも繋が るため、更に食品の値段が上がるという悪循環を生みます。石油に代わるエタノール生産も一部の農作物を利用するため、それらの生産が人間への供給に追いつ かなくなり、値段の高騰に繋がる可能性があります。様々な要因による食糧価格の高騰により、世界の飢餓人口も増えています。国連世界食糧計画は、すでに9 千万の飢餓人口を支えていますが、食品価格の高騰で数年前から大幅な資金が不足している状況の様です。食糧価格の高騰の例を見るだけでも、人類は新たな経 済システムを真剣に模索する必要性を感じます。世界の多くの人達が自給自足を開始すれば、少数の農家を保護するための助成金、輸入調整、関税導入の廃止に 繋がるのではないかと思います。

様々な要素が絡んだ複雑な食品高騰のグローバル問題は、色んな側面で私たちの生活に直接影響を及ぼしています。個人のレベルで何ができるかを考え、知恵を絞り 出す必要があると考えます。大幅な食糧を輸入に依存し、また福島原発の問題を抱えている日本は特に、規模を問わない農業による自給自足を真剣に検討する必要があるかもしれません。私は農業そのものの経験も知識もありませんし、国土面積の異なる日米を混同するわけではありませんが、私の複数の知人 は、自宅の裏庭に野菜や果物を栽培するようになってから、食品にかかる経費が毎月大幅に減少し、買い物で車を使用する回数も減ったと、同様に話していま す。世界規模でこのような家庭が増える事が食品値段高騰の抑止力の一旦になると思います。

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