アメリカの最新課題 Contemporary American Issues © 2016 Yuko’s Blog. All Rights Reserved.  

オバマ氏とロムニー氏に対する有権者の支持傾向は拮抗状態が続いている。その理由は最も重要な選挙課題となっている雇用の拡大など経済分野で、有権者はオバマ氏よりロムニー氏に期待する率が高く、その一方でオバマ氏に対する政治の透明性、信頼性の面でロムニー氏よりオバマ氏を高く評価しているからである。24日の『ギャロップ』の世論調査によると、有権者は、経済面でロムニー氏を支持する傾向が強く、人格的側面ではオバマ氏を支持する率が高いことが分かった。従って、今日が投票日だった場合、「オバマ氏に投票する」と答えた有権者は46%で、「ロムニー氏に投票する」と答えた有権者は45%と、きわどい現状である。

経済面の質門に関し、例えば、「連邦政府の赤字予算」に関する期待では、55%がロムニー氏を支持し、一方、オバマ氏はわずか36%である。雇用拡大に関する質問でも50%の有権者がロムニー氏を支持し、オバマ氏に期待する率は44%であった。また、税制問題についてロムニー氏に期待する率は49%で、一方オバマ氏に期待する率は45%であった。しかし、医療保険に関する有権者の期待はいずれも47%であった。

更に、世論調査の対象者に「ベイン・キャピタルの経営者であったことも含めてロムニー氏のビジネス経験は、今後4年間米国が直面する経済決定において、大統領として「良いまたは悪い決定をする」要因になるかどうかを質問したところ、63%のアメリカ人は「良い決定をする」要因になると答えた。この同じ質問に対し「良い決定をする」と答えた共和党支持者は95%、民主党支持者は34%、無党派は63%であった。

次に、正直性、信頼性などの性格的な側面では、オバマ氏がロムニー氏を圧倒的にリードしていることが分かった。まず、オバマ氏の方が「性格的に好ましい」と答えた有権者の率は60%で、ロムニー氏を好ましいと答えた率はわずか30%であった。次ぎに「アメリカ人が直面している多くの問題を理解している」かどうかの質問に対し、「オバマ氏の方が理解している」と答えた率は50%であったが、「ロムニー氏の方が理解している」と答えた率は39%であった。次に、オバマ氏は「正直で信頼できる」と答えた率は47%で、ロムニー氏は39%であった。しかし、行動力に関する評価はオバマ氏の41%に対し、ロムニー氏が46%でリードした。

結論として、選挙キャンペーンでの共和党と民主党の対抗的な宣伝広告は、お互いの批判と攻撃的戦略が際立っている。オバマ陣営は、ロムニー氏のベイン・キャピタル関与の不透明性を大々的にアピールし、ロムニー氏に秘密があるという印象を与えている。一方、現在の不景気、失業率の高さがオバマ氏の経済に対する無能力の証であり「オバマ氏はビジネスに敵対している」というのがロムニー氏のキャンペーンで頻繫に使われているキャッチ・フレーズになっている。上記の世論調査結果は、ロムニー氏のベイン・キャピタル関与に関する否定的なオバマ陣営の戦略効果はないことを示唆している。引き続き、経済面での評価と期待はロムニー氏に軍配が上がっていて、性格的側面での対比では、有権者はロムニー氏よりオバマ氏をより信頼していることを浮き彫りにしている。この重要なふたつの側面から、双方に決定的な強弱があることが支持率拮抗の原因になっている。故に、今後、党大会や両氏対面での討論会などの機会を通して有権者の認識に変化がない限り、支持率の拮抗は選挙当日まで続き、苦戦になることが予想される。

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。