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8月14日は米国の社会保障法が制定された日である。1930年代は、世界的な経済恐慌に見舞われ、失業と貧困が蔓延し、特に年配者の貧困率は50%以上だった。1935年、フランクリン・ルーズベルト大統領は、包括的な経済政策であるニューディール政策の一環としてこの法に署名した。これは、米国史上初めて、大規模で最も成功した社会保障システムである。制定後今日に至るまで、度重なる撤廃の動きもあったが、ルーズベルト大統領から受け継がれた遺産として、77年が経過した今日も生き残っている。

『米国社会保障局』によると、1935年制定の社会保障法は連邦政府の高齢者給付制度で、労働者の収入税と雇用主の給与支払税から得た財源を社会保障トラスト・ファンドに貯蓄し、退職後年金として支払われるシステムである。この社会保障法に伴い、労働者が解雇された場合、連邦政府が援助し、各州が給付する失業保険の制定にもつながった。また、社会保障制度は連邦政府が州を援助することで、老齢者と盲人の福祉、妊産婦や身体障害児などの医療給付も拡大した。米国の社会保障制度の制定はヨーロッパ諸国より40年から50年遅れていて、ヨーロッパ諸国のモデルを参考に制定されている。また、当初は全般を対象に適用されたものではなかったため、経時的に社会保障法の改正と増税を繰りかえし、徐徐に多くの人口層に適用する包括的な社会保障システムになった。

社会保障法制定の要因として、今日と比較して、高齢者、身体障害者、子供の扶養家族などの人口層の比率が少なかっことも一因である。また、当時の悲惨な不況下で、農民は福祉ではなく、保険システムとして社会保障制度を要求していたことが挙げられる。制定から77年が経過した現在、この社会保障制度を必要としない人は、富豪層のみであると言われているが、金持ちで知られるアリゾナ州共和党の連邦上院議員ジョン・マケイン氏も社会保障の受給者である。

昨日、選挙キャンペーンのためフロリダ州に滞在していたロムニー氏は、3つ目の行事であるオーランドでの集会参加を疲労のためという理由でキャンセルした。フロリダは偶然にも、最もメディケアと社会保障に依存する人口が多い州である。ロムニー氏は、11日にポール・ライアン氏を副大統領として発表したばかりである。その次期副大統領候補は、個人負担が増大する結果になるメディケアの大胆な改革、および社会保障の民営化を掲げている。しかし、本人は16歳の時、死亡した父親の社会保障の受け取り人としてその恩恵を受けている。ロムニー・ライアン両氏にとって、フロリダは挑戦の区域になっているが、77年間の社会保障制度の歴史の重みをどのように解釈しているのだろうか?

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