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2011年3月、ウイスコンシン州の知事スコット・ウォーカー氏は、全ての労働者の団体交渉権を無効とする州法を制定し、保守派に敬われていたが、最近ダン・カウンティ(郡)の巡回裁判官はこの法を却下した。9月14日の『AP』通信によると、裁判官は、団体交渉権を奪うことは州法と米国憲法に違反すると判定した。裁判官は、この法は「同州と米国憲法で保証されている言論と協定の自由を侵害し、労働者に対する平等の保護に違反する」決定した。

組合は、ダン・カウンティ巡回裁判官の決定を勝利であると喜び、団体交渉が可能になると楽観的であるが、一方、ウォーカー氏は、上訴する強い意図があり、問題は簡単には解決しない気配がある。団体交渉権は、州の公務員を除く、教師、市および郡行政の職員など、全て地元の公務員に適用される。同州では、法の制定後、給与の値上げに関する団体交渉はほとんど不可能であり、可能な場合でもインフレーション率程度である。また職場の安全性、休暇、医療受益金などを含む全ての交渉は不可能になっている。

ウイスコンシン州司法省のスポークスマンは、合憲だと思うと述べ、6月の解職選挙に勝利したウォーカー氏も「最終的に控訴手続きに勝利することを確信している」と自信を見せている。全ての労働者の団体交渉権を無効とする州法の合憲性に関しては、最終的に、ウイスコンシン州の最高裁が決定するものと思われる。

しかし、ダン・カウンティのようなケースは、同州無党派の有権者が組合や団体交渉の是非に関して明確な意見を持っている傾向が強く、州内の世論を二分していることを意味している。いずれにしても、昨年2月、この法に反対した同州14人の民主党上院議員らは、州外に逃走したり、ウォーカー氏を解職に追い込むため93万の署名を集めるなど、抵抗が強いため、その分極化と紛争は長期的なものになる可能性が多大である。

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