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投票日が3日間過ぎた今日もフロリダはまだ投票数を数えている。2000年の大統領選挙の手作業カウントで有名になったフロリダで、今また不満がつのっている。フロリダの選任者数29は無党派州の中で最多数であったが、フロリダ抜きでオバマ氏は圧勝したため、最終結果にもはや影響はない。しかし、現在判明している範囲内では、わずかながらオバマ氏がリードしているようだ。フロリダもヒスパニック系の人工層が増えていると言われている。今回の投票結果のパターンを見ると、米国社会はリベラル傾向になってきていることが理解できる。

人工動態的変化の側面から民主党に有利になっているパターンに、ヒスパニックと黒人の投票傾向が挙げられる。7日の『MSNBCニュース』によると、2004年の大統領選挙で共和党のブッシュ氏に投票した率は40%であったが、2008年の共和党候補マケイン氏に対するヒスパニックの投票率は31%、そして今年、ロムニー氏に対しては、27%であった。また、今年、全投票率の13%は黒人に属し、このうち93%はオバマ氏が独占し、ロムニー氏に投票した率はわずか6%であった。有色人種はリベラル傾向にあるが、ロムニー氏の大きな失敗は「私は厳格な保守派です」と公言したことである。

更に、今回、民主党から女性の上院議員が多く誕生していることに政治のリベラル傾向が見られる。上院議員の当選結果では、民主党が新たに2議席を増やした。上院議会でコントロールするためには、100席中51席が必要であるが、民主党はこの全ての51議席を保持し、更に2議席増やし合計53議席を獲得した。マサチューセッツでは、中絶、同姓結婚に反対していた現役の共和党上院議員スコット・ブラウン氏を破り、ハーバード大学の女性法学者、エリザベス・ウオーレン氏が民主党から新たに選出された。

ミズリー州でも、同じく民主党の女性上院議員クレア・マカスキル氏が共和党のトッド・エイケン氏を打倒した。同州の第二区から連邦上院議員候補として出馬したエイケン氏も同じく中絶に反対している保守派の議員であり、「本当のレイプなら、女性の体は自動的に遮断する」と女性を侮辱するような発言をしたため論争的になり、その後益々「女性に対する戦争」のキャッチフレイズが目立つようになった。エイケン氏は予備選で当選していたため、激戦が予想されたが、マカスキル氏が58%対39%の票差で圧勝した。

ウイスコンシン州では、タミー・ボールドウイン氏が初めて女性連邦上院議員として当選。同姓愛者であることを公表し、上院議員に当選したのは歴史上初じめてである。ノース・ダコタでも民主党のハイジ・ヘイトカンプ氏が当選した。同州の司法長官であるボールドウイン氏は、共和党の対抗者リック・ベルク氏を破り、同州初の女性連邦上院議員として注目を浴びている。更にハワイから初の日系女性、メイジー・ヒロノ氏(広野慶子)が連邦上院議員として誕生した。彼女は福島県生まれの生粋の日本人であるが、米国で弁護士資格を取得し、その後ハワイ州の副知事になった女性である。

また、今回の選挙では、同姓結婚の合法化を巡る国民投票が複数の州で行われたが、この議題が選挙の国民投票になっていたワシントン州で同姓結婚の勝利を勝ち取った。本日の『ABCニュース』によると、同州で同姓結婚の合法化が正式に認可されたということである。また、メイン、メリーランド、ミネソタ州でも国民投票で同姓結婚の支持率が反対率を超過し、合法化に向けた一歩を踏み出した。各州は同性結婚をそれぞれ異なるプロセスで合法化するため、今後、同姓結婚を支持する州では、じょじょに合法化が拡大することになる。

民主党から多数の女性連邦上院議員が誕生した潜在的理由は、中絶や避妊の問題で、プロ・チョイス〔中絶、避妊に関する選択の自由〕のリベラル派の女性が多い米国で、このような女性の個人的問題にまで干渉するような共和党の政策を女性有権者は受け入れなかったことである。また、リベラル傾向の有色人種の人工増加、女性の上院議員の増加、同姓結婚合法化の拡大など、もはや保守的な伝統と習慣に固執する時代は終わり、益々、リベラル傾向になっていく米国社会を反映したのが今回の大統領選挙である。

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