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カリフォルニアは、住宅のバブル崩壊後、長年経済低迷に陥っていた。多くの地域で店舗や事務所の廃業が相次ぎ、住宅抵当倒れによる空き家が増え、一時過疎化も進んだ。一旦沈んだ太陽はその光を二度と見せることはないと悲観するほど、ひどい景気後退を経験したが、近年ようやく明るい光がさし始めた。

27日のニューヨーク・タイムスによると、カリフォルニア州の今年10月の失業率は、昨年10月の11.5%から10.1%に減少し、2009年2月以来の低水準に達した。全国平均約8%に比較するとまだ高く、全国で3番目に高い失業率であるが、州の統計によると、今年9月の失業率は10.6%であったが、10月には10.2%に減少したため、この失業率低下は36年ぶりの記録であると言う。更に、カリフォルニアは最も住宅市場崩壊の打撃を受けた州のひとつであるが、多くの地域で回復を示している。住宅の値段は上昇しつつあり、各地でまた新興住宅地の建設が始まった。南カリフォルニアは1年前に比較して、今年10月の住宅販売は25%伸びている。

このような結果の裏には、官民一体の協力と努力があるからである。カリフォルニアは、プロポジション30と呼ぶ有権者投票により、一時的に増税することに同意した州である。一連の大胆な予算削減に加え、60億ドルの教育費削減を回避するため、一時的な増税を提案した知事ジェリー・ブラウン氏の経済回復政策を住民は支持した。数年間の増税、および州の出費削減と赤字予算修正の結果、250億ドルの赤字は、2013年の推定で19億ドルまで減少し、2014年には10億ドルの余剰金が推定されている。

しかし、州全体の経済回復にはばらつきがあって、まだ厳しい予算問題を抱えている地域も多く、サンバーナーディーノなどは破産に直面している。また、今月の連邦政府の報告書によると、カリフォルニアは全国で最も貧困率が高い州でもあるらしい。経済向上を求めて、西部へ移転してくる人口増加が、高い失業率の原因にもなっている。伝統的にカリフォルニアは最も豊かな州であると言われていたが、そのような伝説は過去のものかもしれない。

それでも、カリフォルニア住民は、景気後退から脱出し始めた。抵当流れの家は減少し、家の販売は加速し、値段も上がり始めた。家主は、家の価値より住宅ローンの負債が大きい、アンダーウォーターと呼ばれる問題が解消している現象を感じ始めた。更に、カリフォルニアの雇用拡大は過去18ヶ月位で、国の平均より高い伸び率を示していると専門家は述べている。

このような改善に注目している民主党議員らは、同州の財政状況の改善は、一時的な増税を州民が支持したからであり、他の州にも勇気を与えるとし、減税より増税の重要性を論議し始めたと同紙は伝えている。同州の赤字と負債を減少するため、増税を住民が支持し、結果的に成功したカリフォルニアの例は、現在、「財政の崖」で交渉に紛糾しているワシントンの良いモデルになると評価されている。「カリフォルニアで起きていることは国で起きる趨勢になる。従って、富裕層増税の反対は未来に反対していることになる」と指摘するリベラル派の政治活動家などもいる。確かに、カリファルニアは、数年前と比較し、最近各地で活気が出てきた為、望ましい方向に向っているという実感がある。

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