アメリカの最新課題 Contemporary American Issues © 2016 Yuko’s Blog. All Rights Reserved.  

コロラドとワシントン州は11月の大統領選挙の際、州の国民投票でマリファナの合法化に投票したため、この2州では米国で初めて21歳以上の成人にマリファナのレクレーション使用を認めることになった。

アルゼンチンやコロンビアなど数カ国を除いて、西洋諸国ではマリファナ 所有の合法化は稀である。アメリカで最初にマリファナを医療目的のみに使用することを合法化したのは、 2010年のカリフォルニア州である。マリファナは激痛を伴う病気の鎮痛薬として効果があると言う医者もいる。しかし、医療目的を超えたレクレーション使用の合法化は、その影響が全土に拡大するのではないかと懸念する人達もいる。

長く続いている合法化論争の賛成意見には、合法化して課税する方が禁止するより経済的であり、麻薬犯罪組織に流入するお金が減少する一方で州政府の歳入が増える。違法の場合、値段は高騰し続け、逮捕のリスクを避けるため、多額のお金が暗に流れる。合法性はそのようなリスクのコストを削減する。麻薬犯罪が減少する。禁止は長く続かないなど、ほとんど経済的なメリットが理由にあるようだ。年間に1000~2000万ドルの歳入を見込んでいるコロラド州では、マリファナの歳入を学校建設に充当し、年間4億ドルの歳入を推定しているワシントン州では健康プログラムに充当する計画があるようだ。

一方、反対意見としては、マリファナ使用中の違反運転で事故が増える 。心身ともに健康上の障害になる。たばこと同様で第三者に健康上のダメージを与える、など公共衛生と安全性の問題が懸念されている。更に、犯罪の問題では、メキシコはアメリカに流入するマリファナを大量に生産している国であるため、両国の国境付近で密輸が増えることも予測されている。また、連邦政府は、マリファナ合法化に反対の立場を維持しているため、連邦政府と州政府が合同で麻薬の密輸に対抗する障害になることが懸念されている。12月6日のロイターによると、「州がどのように法律を改正しようとも、量に関係なくマリファナの生産、販売、所有は連邦犯罪である」と厳格な構えを堅持している。

マリファナ合法化にあたり、合法化した州は、詳細な規則を制定しなくてはならないが、コロラド州の場合、21歳以上の成人なら28.5gの所用が可能であり、微量なら自宅で生産することもできる。所有のマナーとしてはアルコールと同様で、使用後の運転は禁止である。ワシントン州は、規定された法律が本日から施行されることになる。ロイターによると、21歳以上の成人は同じく、28.5g以下のマリファナを所有することが可能になる。また、固形タイプであれば、0.45Kgまで、液体タイプであれば2.4Kgまでの所有が許可されている。しかし、マリファナ使用中の運転は同じく禁止されていて、公的場所で使用した場合も罰金を科せられる。コロラドと異なり、個人による生産と販売を禁止している。

主要点は、いずれの州も公的場所でマリファナを使うことや、使用後の運転は明白な違反である。少量の個人生産を認可しても、細かな規定をするにはまだ時間を要する。合法化する州は、一般的な国民が懸念するような事態の発生を回避する責任を伴うが、今後、懸念される問題は、合法化する州と連邦政府の対立の可能性である。連邦政府は国の麻薬取締法の改正を行うのか、それとも合法化した州を起訴するのか、あるいは当分この2州を放置しておくのか、また医療用とレクレーション使用をどのように区別するのか様々な疑問が残る。米国司法省はマリファナのレクレーション使用に関する立場を明確にする必要がある。厳格なポリシーを掲げるオバマ政権の今後の動向が注目される。

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。