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昨日、コネチカット州、ニュータウンのサンディ. フック小学校の生徒たちは襲撃事件後から初めて学校に戻った。この学校での悲劇ほど、銃規制の世論が高まっている事件は前例にない。強力な銃規制の要求と支持はニュータウンでの襲撃事件後58%と記録的な上昇を示し、連邦政府もようやく本腰をあげている。

あの事件の翌日、銃規制の支持者は、ホワイトハウスの外側で「我々の子供たちを救う」と人道的な理由を提示したプラカードを掲げてデモに参加した。しかし、長い間、銃規制に本腰を上げなかった連邦政府に対して、教育者らは銃規制に関する新たな法制定の要求に立ち上がった。 約300の大学の学長は、 銃規制を議会に要請するため公開書簡に署名していたことが、クリスマスの翌日報じられた。公開文書は、 国の指導者は、銃の安全性に関し多くの若者の生命を守るための行動をためらっていると指摘している。セミ自動アサルト銃と大容量弾倉の禁止、安全ロックなどの銃に必要な消費者安全基準、および銃展示会での認定販売業者から銃器を購入する人物の経歴や背景をチェックすることを銃規制の具体案として要求している。

一方、全米ライフル協会(NRA)は、銃規制の動きに反応し、学校の安全性を強化する手段として、すべての学校に警官を配置し、教育者も武装することを提案している。この提案にオバマ氏は懐疑的である。銃製造と販売ビジネスに命運をかけるNRAリーダーの提案は、現在の銃規制の勢いを制覇できるほど納得できる根拠を明示していない。

それに反し、銃規制と銃の暴力率の相関関係は、銃規制が重要であることを示唆している。複数の調査機関は、銃規制が厳しいほど、銃の暴力は低いという偶然とは思えない統計を報告している。銃暴力防止法律センターによると、最強の銃規制を制定している州は、カリフォルニア、ニュージャージ、マサチューセッツ、コネチカット、ハワイ、ニューヨーク、メリーランド、イリノイ、ロード. アイランド、ミシガンの10州である。センターの調査によると、驚くことに、銃による死亡率が最も低い州のトップ10には、 最強の銃規制を制定している上記10州中7州がランクされている。そのトップにランクされたのはハワイであり、次に、(2位) マサチューセッツ、(3位)ロード.アイランド、(4位)ニューヨーク、(5位)ニュージャージ、(6位)コネチカット、(9位)カリフォルニアとなっている。これらの州の厳しい銃規制の条項は、武器の販売で 購入者の身元や経歴を慎重にチェックする、アサルト銃や高容量弾薬銃の販売を禁止する、隠蔽銃の許可書発行前に申請者がこの特殊な銃を必要とする理由を明確にする、などである。従って、精神不安定、および疑わしい人物が銃にアクセスできる率は大幅に減少する。

州により銃規制の基準は異なるが、連邦政府は、ブレイディ法を制定したクリントン政権を除いて、ニュータウン事件以前まではかなり消極的であった。その 一因は、銃規制が促進すると、国民が所有している銃も連邦政府に差し押さえられると誤解している国民が多いからである。1日のブルンバーグ紙によると、連邦政府が差し押さえ可能な法的機能も、合理的な差し押さえの手段も動機もないようだ。2008年のキャンペーンで、ジョー.バイデン氏は「バラク.オバマは私の散弾銃はとりあげないから、そんな戯言を信じてはいけない」と語っている。国民が所有している銃の差し押さえは法的に不可能であれば、一般の国民が銃規制に反対する理由はほとんどない。

最後の理由として、徹底した銃規制は、不法銃の密輸や銃による暴力犯罪の防止にも有効である。ニューヨーク市長マイケル.ブルンバーグ氏を筆頭に、全米600名の市長で構成されている不正銃に対抗する市長の会(MAIG) は、既に、重要な銃規制が銃密輸犯罪を著しく減少させることを発見している。 その規制は、拳銃を購入する全員に許可書の取得を義務づける、銃を紛失または盗まれた持ち主は法執行機関に報告すること、更に、法執行機関は、武器販売業者の身元を調査することを要求している。MAIGは2011年11月、 薬物乱用者、精神障害者、その他の危険人物による銃購入を防ぐための州と連邦政府機関における身元や経歴のチェック機能が麻痺している現状を報告している。

結論として、センター やMAIGの調査のみで「銃規制が盤石であるほど、銃による暴力と死亡数は減少する」と断定するには短絡的であるが、様々な研究は銃が増えれば増えるほど、利用数、事故の頻度、暴力の危険性が高くなることを示唆している。 銃所持を禁止している日本が世界で最も銃による犯罪が低い事実が銃規制支持者に注目されている所以である。センターによると、日本とは対照的な米国は、毎年10万人が銃の暴力で死亡または負傷し、毎日86人が死亡している。昨日オープンした新議会は、副大統領ジョー.バイデン氏が中心となって包括的な銃規制プロジェクトを推進しているため、いずれ合理的な銃規制法案が紹介されるはずである。複数の議員は、初日の議会で独自の法案を紹介する意向を表明している。銃規制の中心となっているアサルト銃は「戦争で敵を殺害するために設計されたものであるため、一般の国民には不要である」と考えを変えた銃規制反対の議員も増えている。このように人道的な理由からも銃規制の波動は拡大している。

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