アメリカの最新課題 Contemporary American Issues © 2016 Yuko’s Blog. All Rights Reserved.  

メディケイドは、連邦政府の補助金と監督下で、州政府の予算支出に基づいて、低所得者の成人と子供および身体障害者のために準備された主要な健康保険プログラムである。多くの州は、不況と緩慢な経済回復のため、財政上の制約があり、メディケイド受益者の適正資格を抑制する傾向がある。

1月23日のロイター通信によると全米の医療問題を追跡していた大手の病院カイザー.ファミリー財団は、その調査を公表し、メ ディケイド受益者の適正条件は、州によってかなりのギャップがあることが明らかにした。全米で、成人のメディケイド受益資格対象者は、連邦政府の貧困ラインをかなり下回る所得者であるが、扶養家族がいない成人をメディケイドの対象者としている州は、50州中わずか9州であることが判明した。

2012年のメディケイド.プログラムは、その対象者グループである子供と妊婦には安定している状況である。一方、配偶者である低所得者の受益資格は、連邦政府の貧困ラインの61%以下 (19,000ドル) に限定している。33州は、配偶者が連邦政府貧困ライン以下の収入であること、その内の16州は貧困ライン50%以下に受益資格を制限している。9州は、扶養家族のいない成人に対して、 メディケイドの適用範囲をフルに拡大した。一方、連邦政府の規定が要求されていなかったハワイ、イリノイ、ミネソタの3州は、成人の受益資格適正範囲を減少させた。

多くの子供達やその両親、妊婦、女性、老人、および特定の健康上の問題に苦しんでいる人たちを含む受益者の適正資格を制限する内容は州によって大きく異なる。メディケイドは、2010年、オバマ政権の医療保険改正法の制定に伴い、2014年から、貧困ライン133%までの所得者は、扶養家族がいない成人も含めて、資格適正範囲が拡大したため、その後、多くの議員、主に共和党の抵抗に直面している。現在、過半数の知事はこれを支持していない。2012年の貧困率133% は3人家族の場合、年間所得25,390ドルである。また12州は、メディケイドは「不必要な政府プログラム」であると拒否している。これらの州は、新年度の予算決定の状況如何により、今後数週間で明確な決定をすることが予測されている。

多くの州は、全ての貧困層にメディケイド.プログラムを提供する段階には至っていないが、カイザーの報告では、ほぼ全ての州がメディケイドの登録システムを合理化し、医療法に基づくオンライン.アクセスを可能にするため、連邦政府の資金提供に関する技術的な改善を進めていると、ロイターは述べている。37州はすでに、1月1日の時点で、メディケイドまたは連邦政府プログラムのオンライン申請を効率化させている。2012年の開始以降、28州は受益者のオンライン申請を許可している。

昨年6月、米国最高裁は、オバマ政権の医療保険改正法の「強制加入は合憲である」と判定した。これに伴い、オバマ氏は、低所得者にメディケイドを更に拡大することで、普遍的な医療保険制度を目指していた。しかし、メディケイド拡大の選択は州に委ねるとする最高裁判決から約半年後、メディケイド.プログラムは、各州によってその対処が異なり、ギャップがあることが 判明している。 このような傾向は、メディケイドさえ利用できない人口層が多い州での改善が遅れるため、普遍的な医療保険制度の理想にはほど遠い。この報告は、多くの州が経費削減のため、 行政上の効率化を目指す一方で、低所得者のメディケイド受益適正条件を著しく限定するか、又はプログラムそのものを否定する州も多いことを明らかにしている。

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。