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ミシガン州で、人種差別を理由にアフリカ系アメリカ人看護婦が提訴した。黒人に対する人種差別は、公民権運動から半世紀以上が経過した現在でも平然と行われていることを教えた例である。

昨夜のNBCニュースによると、提訴したのは、ミシガン州フリントのハーレー医療センターで乳幼児集中治療専門の看護婦として働く49歳のトニア.バトルさん。彼女は、ある乳幼児の父親である男性が、病院側に自分の赤子の世話に黒人を担当させないよう要請し、病院はそれを受け入れたとして、医療センターの取締役会と看護婦長を人種差別の理由で訴訟を起こした。

バトル氏は、最初「どのように対処したらいいかわかりませんでした」と、デトロイト.フリー.プレスの記者に語った。彼女は443のベッドがある公共訓練病院で新生児集中治療室の看護婦を25年間経験している。ジェーシー郡巡回裁判所の起訴状によると、2012年10月31日、いつものように新生児の世話をしていたとき、上司と話をするようある新生児の父親に言われたという。その男性は、「黒人の看護婦に自分の赤ちゃんの世話はしてほしくない」と話しながら、袖を巻くって、卍(まんじ)記号の入れ墨をみせたという。

彼女は看護婦長を呼び出したが、その父親の要求を拒否せず、赤ちゃんの世話には別の看護婦を担当させたとして苦情を述べた。またその訴状には、原告であるバトル氏が2012年10月31日前後に、アフリカ系アメリカ人であることを理由に、看護の担当を入れ替えられたと記載されている。彼女は「言語同断の人種差別」を受けたことが信じられない様子だったという。

原告の申し立てには、「看護婦長はその父親の要求は光栄であると職員に語った」ことが報告されている。バトル氏は11月2日、職場に着くと、担当クリップ.ボードに「アフリカ系アメリカ人の看護婦は赤ちゃんの世話をしないこと」とのメッセージが掲示されていたと語っている。病院の弁護士は、黒人看護婦への通知を削除し、父親の要求を拒否するよう通知したにも関わらず、黒人看護婦が赤ちゃんの看護をできない状況は翌月も続いたと報告。病院関係者は、父親の「要請を最初に査定したとき、それは許可できないと彼は言われた」と述べている。ハーレー医療センターの最高経営責任者は、その父親は「私たちの職員に怒りと憤り」を示すため、卍の入れ墨をしたのではないかとオンラインに声明文を掲載した。この掲載記事は、職員の安全性を懸念した監督当局が書いたものであると報告されている。

バトル氏は2012年12月11日、職場での差別を禁じる連邦雇用機会均等委員会の法により、人種差別による精神的屈辱に対する懲罰的損害賠償を求めて告訴した。1964年の公民権法は、肌の色、人種、性別、国籍による差別を禁じた。バトル氏のようなケースは、今日では露骨で稀であるが、多種の人種差別法が制定された歴史のある米国社会には、人種差別、特に黒人に対する差別は残念ながら、 まだ残っていることを示唆している。

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