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今日、米国最高裁は、1965年に制定された公民権運動の重要な法律である投票権法(Voting Rights Act)第5項(Section 5)の箇所が憲法違反であるかどうかを論議したが、9名の判事らの意見は対立した。投票権法は45年以上、全ての有権者の投票の権利を保護するために尊重されている法律であるが、その権利の保護を維持するための主力になっている。しかし、最も論争的な第5項の部分に関してアラバマ州は非合法であると挑戦したため最高裁が聴聞を行った。

アラバマ州は、人種差別は過去のものであり、現在はもはや人種差別はないため第5項は不必要であると主張した。投票権法は2006年まで数回改正が行われているが、この法の第5項は、歴史的に、ブラック.コード、ジム.クロウ法などの人種差別法を定めた南部の奴隷州で、黒人の投票を妨げるため、投票税を定めた州に適用されている。投票税とは投票の条件として、極端に困難な解読テストを実施、または脅迫により黒人やインディアンなどの少数派の投票を阻止する手段であった。

従って、投票権法第5項は、1965年以降、このような投票の差別を排除するため、各州が投票の条件や手続きに関する法律の改正または変更を行う場合、ワシントンの連邦裁判所に承認を得ることを要求したものであり、プリクリアランス.プロビジョンと呼ばれている。この第5項に関連する第4項は、誰がこの要求に従わなくてはならないかを定めている。悪名高き人種差別の歴史のあるアラバマ、アリゾナ、アラスカ、ジョージア、ルイジアナ、ミシシッピー、サウス.キャロライア、テキサス、バージニア州は連邦政府の監督下に置かれている。

最高裁の論争の主旨は、この第5項の合憲性について、また、人種差別がほとんどなくなっている現在でも必要であるかどうかということである。歴史上、奴隷州だった南部は現在でも人種差別があり、奴隷州ではなかった北部では人種差別はないのかという議論に発展した。主席判事のジョン. ロバーツ氏は、アラバマ州の黒人投票率はマサチューセッツ州より高いため、差別はないとして第5項に懐疑的である。サミュエル.アリート判事は、このような監督下に置かれている州と置かれていない州があること事態が意味をなさないと指摘。

一方、第5項の支持者は、アラバマ州が主張したような向上があることは認めているが、少数派に対する投票阻止の動きはまだ終っていないと指摘。昨年の大統領選挙前に論争的であった有権者ID法の制定や、黒人の多い地域で投票期日前の投票時間を制限するなど、投票権法に違反している州があるとして、特に、エレナ.ケイガン判事やソニア.ソトマイヤー判事など女性の判事らは第5項の維持を主張した。最高裁は、2009年にも同じようなケースの聴聞を行ったが、非合憲であるとは決定していない。今回も同様に判事らの立場は対極する結果となった。

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