アメリカの最新課題 Contemporary American Issues © 2019 Yuko’s Blog. All Rights Reserved.  

上院議会が2月12日に通過した女性に対する暴力法案を、今日28日、下院議会は286対138で通過させた。オバマ氏と民主党の圧倒的な勝利となった背景にはちょっとした経緯がある。

女性に対する暴力法(Violence Against Women Act [VAWA])は1994年に制定された意義のある法である。この法は2000年、2005年に再認可され、更新された。しかし、2012年の更新では、下院議会の大半の共和党議員らは、レスビアン、ゲイ、両性愛者、性転換者(LGBT) およびインディアンに対する暴力の保護も含まれた上院の拡大法案に反対した。昨年4月、上院議会は上院の拡大法案を通過させたが、下院は上院のその拡大部分を除外した独自の法案を通過させるという茶番劇を展開した。結局、統合した一つの法案を通過させることはないまま1  年が経過。

しかし今年、上院議会は、昨年下院議会で通過しなかったその法案を2月上旬に再度通過させた。今回も一部の共和党のリーダーを除いて、多くの共和党議員らが反対したが、民主党議員らは団結し、 一部の女性のみではなく、LGBTやインディアンを暴力から守るための上院法案を支持するよう同僚らに訴えた。また、2月には1,300人の女性および人権保護グループの活動家らが上院案を支持する請願書に署名したことが公表された。

約1年間ブランクになっていたVAWAの正式な通過は民主党の団結と熱意、また活動家らの声が反映した結果である。米国は、性的暴行の問題が絶えないようである。米国司法省によると、特に女子大学生の14〜30%は何らかの性的暴力を受けている。12%の学生がレイプの被害者であり、性的暴行の85〜90%は被害者が良く知っている者の犯行である。性的暴行は、多くの場合アルコールが関与している。

一般的には、平均して女性の4人に1人は、なんらかの暴力を受けていると言われている。しかし、LGBTに対する暴力は更に深刻であり、憎悪犯罪による殺人は2012年だけでも15件以上が報告されている。このような状況を直視すると、下院の共和党案は効力が弱いため、民主党議員や共和党の多くの協力者らが上院の拡大法案の通過に全力を注いだ理由が理解できる。現状を改善するため、LGBTに対する悲惨な暴力も減少させることに注目した画期的なVAWAの初めての通過は、家庭内暴力に対処する正しい方向性を示している。

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。