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最近の銃規制の動向

1月中旬に副大統領ジョー.バイデン氏が発表した銃規制の提案はユニバーサル.バックグランド.チエック(UBC)、軍隊用アサルト銃器と10個以上の弾倉付き銃器の禁止、および犯罪者への銃転売禁止であった。ニュータウンの児童大量殺害事件からちょうど3ヶ月が経過した3月14日、上院の司法委員会は、これよりはるかに具体的で包括的な厳しい銃規制法案を承認した。しかし、まだ上院および下院での投票には至っていない。

この法案は、連邦上院議員の間で憲法改正第二条の観点から白熱した論議が展開された後、特定した約160種類の軍隊スタイルのアサルト銃器を禁止する法案を承認したものである。また、多種のライフル、ショットガンに加えて、10個以上の弾倉付き銃のサイズも制限し、不法銃を購入した人物を連邦犯罪として処罰する事が明記されている。更に、全米でUBCを義務づけ、学校での安全を強化するため、司法省による資金提供プログラムが含まれている。この法案の提案者はカリフォルニア州出身の上院議員ダイアン.ファインスタイン氏である。

民主党は全員がこの法案を支持し、共和党議員はほぼ全員が不支持を表明した。上院では引き続き投票に至まで民主党と共和党間で紛争が続くものと思われる。特に、アサルト銃器の禁止を大半の共和党議員が支持することはほとんどありえない。しかし、一部の州では銃規制の動きが活発化しているため、連邦議会の民主党は引き続き、UBCの法案制定に至る努力を放棄しないはずである。銃規制はおそらく、党派を分極化させている最も複雑な課題であるが、ニュータウン後は、共和党穏健派の議員は、バックグランド.チエックの強化を支持するようになり、ほとんど東部沿岸地域の民主党知事らは、ある一定の自動銃の禁止も加えることを提案している。ニューヨーク州では1月に通過させ、知事のアンドリュー.クオモ氏が署名した厳しい銃規制は、昨日16日から本格的に施行されている。同州では、厳密なバックグランド.チエックに加えて、アサルト銃に分類される銃器販売は禁止になった。

コロラド州では15日、州両院議会は土壇場で修正したUBC法案を通過したため署名を待つばかりである。同日の『ロイター通信』によると、州上院で19対14票、下院では36対27票の差で通過。修正案は、法に忠実な市民が個人の選択に応じた銃器の購入を許可することと、犯罪者の手に銃が渡ることを防ぐ事の両方のバランスを強調している。同州のUBC法案の目的は、公衆の安全を強化することであるが、「犯罪者は、その意思があれば銃を入手することは可能であるため、其の目的には適合していない」と、同州の共和党下院リーダーは指摘している。また、同州は、先週水曜日、15個以上の弾倉を含めて他複数の銃規制を通過させた。州の両院議会の共和党議員はほぼ誰一人支持せず、通過した後でさえ、これらの規制を全面的に反対しているようである。

民主党の知事、ジョン.ヒッケンルーパー氏はUBCを支持しながらも、署名するかどうかは明確にしていないと言われているが、特定の銃販売禁止を支持しているようだ。コロラド州は米国史上、大規模な銃の暴力事件を2回経験している。1999年4月20日コロンバイン高校の襲撃で12名が死亡し、21名が負傷。昨年7月20日にオーロラの映画館で発生した銃乱射事件でも12名が死亡し、58人が負傷した。銃の暴力が目立つ同州がUBCや他複数の条項に関する銃規制を通過させたのは必然的である。

昨年12月14日のニュータウンの悲劇後からすでに、全米で2,000人以上が銃の暴力で死亡している。14日の上院司法委員会の聴聞会で、一般の市民には軍隊スタイルの銃やアサルト銃などは必要ないと述べ、銃で多くの人命が奪われている現状を「もう十分ではないですか」と訴えたファインスタイン氏は、サンフランシスコ管理委員会の議長を務めていた1978年、サンフランシスコ市長の暗殺に直面し、死体を目撃するというショッキングな体験をしている。

大半の米国人は銃など保持しておらず、近年その傾向は益々顕著であるため、ファインスタイン氏の主張は正しいと言える。3月9日のニューヨーク.タイムスによると、最近の世論調査は、銃の保持者が著しく減少していることを明確にしている。例えば、1970年代には全米所帯の50%が銃を保持していたが、1990年代には43%に減少し、2000年代には35%に、2010年には32%に減少している。偶然にも銃乱射事件が多発した2012年にはわずかながら34%に増大しているが、総体的には40年間で銃器保持者の数は激減している。

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