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今日、上院議会は、銃規制の最初のハードルを越えることに成功し、議論開始の幕が開かれた為、1994年以来の画期的なイベントになった。11日、東部時間午前11時から オバマ.バイデン両氏が提案した銃規制法を上院議会で論議するかどうかについての決議投票が行なわれ、68票対31票で、圧倒的な承認を得た。折しも、CNNは秘密取材と隠しカメラによる驚くべき銃販売の実態を今日報道した。

上院議会の通常の投票には51票の承認があれば通過するが、今回はフィリバスターの挑戦を打破するため、クローチュアと呼ばれるプロセスによる60票の承認投票が必要であった。 今回の投票で68票を得た理由は16名の共和党が賛成したからである。一方、29名の共和党議員と2名の民主党議員は論議に持ち込むことさえ反対した。しかし、オープンな論議に参加する意思はあっても、法案には投票しないと宣言している議員も複数存在するため、上院通過には懸念が残る。仮に上院で通過しても、下院で通過する可能性はかなり低いと言われている。

次の段階のハードルは上院議会で1週間くらい続く論議であり、その論議内容は上院司法委員会で承認される必要がある。承認が得られない場合、投票には至らない。更に、共和党がコントロールしている下院議会での聴聞が必要になる。 上院での論議内容は、複数の上院議員が提案した超党派の銃規制であり、銃展示場とオンラインでの銃販売におけるバックグランド.チエックの拡大であるが、友人や家族間における個人の銃器売買は含まれていない。複数の共和党議員は、下院議長のジョン.ベイナーに 、この法案を阻止するよう促しているようであるが、ベイナーは昨日、「上院で通過した法案は審理することを明白にしている」と記者団に語った。

銃器展示場での銃売買の40%はバックグランド.チエックが行われていないと言われているが、CNNの秘密取材班はその事実を証明した。11日のニュースで、ジョージア、テネシー、サウス.キャロライナ州にある複数の 銃器展示場では、いずれも書類の記入、証明書の提示は一切不要であり、銃を購入する理由を質問することはなく、購入者の姓名さえ明かすことも 、領収書さえ発行する必要がないことが判明した。従って、身元確認の書類手続きは一切不要であるため、銃器購入者の記録は全く残らないという驚くべき実態を報告。テネシー州のある展示場では3挺の銃と3個の弾倉クリップをわずか数分間で購入可能であった。サウス.キャロライナ州にある大きな銃展示場では、ベトナム戦争で使用され、現在でも米軍が利用しているセミ自動ライフルと3挺の拳銃をある中年男性は名前も聞かれることはなく、75秒間であっけなく購入している様子を隠しカメラは捉えた。

少なくとも、銃器販売業者は購入者IDの提示を要求する義務があるはずであるが、それさえなく、 簡単に誰でも銃を購入できる実態を浮きぼりにした。これは、犯罪者や精神異常者が簡単に銃を入手できる現状を明白にしている。このようなリスクを防ぐため、90%の国民に加えて、ジョンズ.ホプキンス大学の世論調査は、74%の全米ライフル協会(NRA)のメンバーさえ、常識的なバックグランド.チエックを支持している。CNNの秘密取材は、その理由を多く語る必要はないことを示唆している。しかし、 バックグランド.チエックさえ反対しているNRAのウエィン.ラピエールはバックグランド.チエックはニュータウンのような銃乱射を含む銃の暴力犯罪を防ぐ効果はないと、NRAメンバーの意思に反した発言を繰り返している。 いずれにしても、銃規制は難しい状況であるにも関わらず、 上院議会が最初のハードルを越えたことは第一歩の前進を意味している。

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