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バックグランド.チェックの上院議会投票で、6票が不足したため可決しなかった先月17日の投票日以降、 メディアはほぼボストン.マラソン爆破テロの話題に集中し、銃規制の論争は、幕を閉じたような印象があった。事実、今後、 新たな銃規制法案の投票が行われる予定もない。しかし、本当に銃規制の戦いは幕を閉じたのだろうか?

ジョー.バイデン副大統領は、3日の『ヒューストン.クロニクル』の論説記事で、バックグランド.チェックは銃の安全性の鍵であることをアピールし、「議会は銃器立法上の投票に際して、全米ライフル協会(NRA)に動揺されてはならない」と牽制した。また、NRAのスローガンどおり「銃は人を殺さない、人が人を殺す」のであれば、「なぜ、犯罪者や他の潜在的に危険な人物が武装できるような法律の巨大な抜け穴を塞ぐことができないのか」と訴え、間違った人物の手に銃が渡ることを防ぐためのバックグランド.チェックの重要性を再度力説した。

また、米国は1993年にブラディ法案を制定したときから、書類記載義務に数分間を要する身元確認が重要であるとする国民の同意は得ているとし、17日の投票は、超党派2名が草案した同じようなバックグランド.チェックに基づくもので、展示場とインターネットの売買にも拡大するものであったとし、「銃規制の戦いは1回の後退のみで阻止されるものではない」ことを明確にした。17日の投票の結果は単なる「転換期」であり、「いずれ勝利する」との確信を表明した。

バイデン氏はこの論説で、 バックグランド.チェックの投票に賛成票を投じなかった複数の議員は、その後の世論調査で支持率が下がったことを例にあげた。彼らは、あまりにも長い間、大半の有権者が支持しているバックグランド.チェックさえもNRAの希望に反して投票することを恐れ、連邦政府の銃密売禁止や常識的なバックグラウンド.チェックに反対票を投じたと指摘した。また、「 上院議員は今日、政治的な風潮がかなり変わったことに気付いている。彼らは、ニュータウンは本当に国民の良心を奮い立たせ、行動しないことは民主党、共和党や無党派の議員には耐えられないことであると学んでいる」と述べた。そのような風潮で、バックグランド.チェックに投票しなかった上院議員は、国民の支持を劇的に失い、逆に投票した議員は確実な支持を受けていることを語り、アリゾナ出身の共和党上院議員ジェフ.フレークは、銃暴力の被害者の母親に手紙を書いた後でさえ、バックグラウンド.チェック法案に反対票を投じた事を公表した。

6日の『ワシントン.ポストは』銃規制の戦いは複数の理由により続くことを推定している。その概要は、(1)オバマ大統領および上院多数派のリーダー、ハリー.リードは確実にバックグラウンド.チェック法案制定を願っているようである。(2)ニューヨーク市長ブルンバーグやギフォード.グループは再度銃規制を持ち出すためNRAに対す調和を意識した法案作成の準備がある。(3)最終的な成功は長期的であっても、此の問題を民主党は押し続けるため、2014年、2016年になっても終ることはない。この問題は歴史が示しているとおり、時がくればまた復活するが、現時点では、反対票を投じた議員らが、すぐ心変わりする兆候はない。しかし、銃規制の戦いは、いずれ勝利するとしても長期的な葛藤になると予測した。

それは、議会のみの葛藤ではないはずである。昨日、ジョンF.ケネディ(JFK)の娘キャロライン.ケネディは 50年前、父が暗殺されたときのショックを今でも忘れることは出来ないと語った。5日の『ニューヨーク.タイムス』によると、JFKが暗殺されたときは、キャロラインはまだ6歳未満であったと述べた。あれから50年、キャロラインは、「私たちの家族は、銃の暴力が引き起こした悲しみに今でも苦しんでいる」と語った。この日、JFK大統領図書館および博物館は、 2011年のアリゾナ州ツーサンの銃乱射事件で、暗殺の被害者となり、奇跡の回復を遂げ、現在銃暴力を防止する活動に献身している元アリゾナ州下院議員ガブリエル.ギフォードの名誉を称え、勇気賞を授与した。

結論として、オバマ.バイデン両氏、ブルンバーグやギフォード.グループ、ニュータウンや他の銃乱射事件の犠牲者は、あきらめないことを既に表明している。少なくとも、バックグランド.チェック法案制定の決意は堅く、銃規制の動きはその幕を閉じていないと思われる。しかし、NRAは銃の権利を越えた「文化の戦争」であると宣言し、今年、新たな銃規制を制定した州に対して裁判で争う構えさえみせている。

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