アメリカの最新課題 Contemporary American Issues © 2020 Yuko’s Blog. All Rights Reserved.  

民主党4人、共和党4人の上院議員8人が起草した超党派の包括的移民改正法案は、先週から上院司法委員会で 協議進行中であるが、同性愛者は対象外であることが判明した。現在の移民法では、米国市民が外国人と結婚する場合、伴侶となるべき外国人は自動的に永住権を得るが、ゲイやレスビアンのカップルの移民にはその受益は与えられていない。

6日の『ナショナル.パブリック.ラジオ』によると、この法案の主要点は、(1)高度技術の労働者にたいして、より多くのビザを発行する。(2)1,100万人の不法移民に市民権への道を開く条件のひとつは、夫婦のいずれかがアメリカ人であること。その場合、外国人のパートナーは自動的にグリーンカードを受理することが可能であり、市民権も自動的に取得可能である。(3)この上院法案の条項には、同性愛者は適用しないことになっているが、一部の民主党はその変更を希望している。

同性愛者が移民改正法案の対象外である理由は、連邦政府の結婚防備法又はドマ(DOMA) は、アメリカ市民である通常の夫婦に与えられている受益権利を同性結婚者間には認めていないからである。しかし、ドマの合憲性について、現在聴聞中の米国最高裁の判事らがこのドマを却下した場合、同性愛者も移民改正法の受益に適応することに議論の余地はなくなると、8人のギャングの代表者らは述べているようである。最高裁が却下しない場合、35,000から40,000人のゲイやレスビアンのカップルが影響を受けると推定している。

しかし、この状況を変更する支持は希薄であるという。その理由は、カトリック司教米国会議はそれに反対しているからである。フロリダ州共和党上院議員マルコ.ルビオおよび 他の起草者は、変更を承認すると、全体的に移民法の壊滅をもたらす可能性があるとし、移民問題は「とても複雑であり、 制定するまで非常に多くの地雷や落とし穴がある。また支持者と反対者の両側に強い感情があるため法案制定を成し遂げることは困難になるだろう」と弁明している。また、既に移民問題に対処することを躊躇している下院議会の共和党議員にとっては、同性愛のカップルを付与した場合、支持する可能性は益々低くなるという。更に、上院司法委員会の聴聞会でも、全ての民主党議員がこの移民改正法案を支持しているわけではないため懸念材料は多いようである。

要するに、ドマは通常のカップルに与えられている多くの受益を同性結婚のカップルには認めていないため、移民改正法案に同性愛者を含めることは不可能な状況である。この部分の移民法の変革は、 ドマの合憲性について、6月末までに判明する最高裁の聴聞の結果次第である。米国の移民法は原則的に男女間の結婚による家族の結合を基本としていて、米国市民と永住権を取得した合法移民をそれぞれ配偶者とみなすが、 米国市民とグリーンカード取得者が同性愛者であった場合、配偶者として考慮されていない点が問題なのである。従って、同性愛者のいずれかが移民である場合、特に同性結婚を認めていない州では結果的に離れて暮らすか、または、海外で暮らすカップルもいるようである。同性愛者は移民改正法案の対象外であろうとなかろうと、極右保守派は、8人のギャングと呼ばれる上院議員が紹介したこの法案を阻止することを既に表明していて、制定自体はかなり困難であることが予測されている。

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。