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20 日(月曜日)オクラホマ市郊外の20マイル範囲の区域を襲った時速200マイルの強風で、少なくとも7人の子供を含む24名が死亡した。クリーブランド郡のムウアー市のプラザ.タワー小学校とブレイアウッド小学校は最も壊滅的な被害を受け、建物はほぼ全滅状態であると言われている。現在、遺体の回収作業や行方不明者の捜索が行われている。

米国は、洪水、ハリケーン、竜巻など自然災害が頻繁に発生するが、災害がある度に問題になるのは救済及び復興費用である。この竜巻の災害では、 連邦政府の救済資金が数億ドル必要になると予測されている。しかし、オクラホマ州の共和党上院議員トム.コーバンは連邦政府が予算支出削減をしない限り、オクラホマの竜巻の救済資金は受けないと主張しているという。コーバンは、他の分野の予算を削減することで、災害救済出費の相殺を提唱している議員として知られている。

21日のワシントン.ポストによると、コーバンはハリケーン.サンディの救済法案と2011年の連邦緊急事態管理庁(FEMA)の災害基金を充当する法案に反対した。また、1995年のオクラホマ市の連邦政府の建物が爆破された国内テロ事件の時も、彼の事務所は、割り当てられていた経費を支出していなかったため予算調整が可能であったことを通知したという。しかし、2007年にオクラホマ州が氷嵐に襲われたときはFEMAの資金援助を要請したという。

下院議長のジョン.ベーナーは、コーバンが提唱している救済資金の支出と他の経費削減による相殺法案を受け入れるどうか、コメントを避けていて、被災地に「必要な資源が補給できるよう行政と共に明確にする」と述べている。また、上院多数派の共和党リーダーであるエリック.カンターも2011年に東海岸で地震が発生した時も、昨年のハリケーン.サンディの場合も率先してコーバンの相殺提案に同意した一人であった。しかし今回、カンターは「被災地の再建を援助する」と述べ、 方針が変わったことを示唆する態度であった。共和党主要人物によるこのような変化はなぜなのか?

コーバンが予算削減と相殺政策を徹底し、米国の赤字削減に重要な貢献をしているなら、評価は高いはずであるが、その政策には一貫性がないことが判明している。21日のシンク.プログレスは、コーバンは、予算調整のため、連邦政府の支出削減を常に支持しているわけではないと指摘している。例えば、2005年、イラクとアフガニスタンでの戦争で820億ドルを融資する法案に投票している。また、同年にハリケーン.カトリーナが直撃した後、議会は500億ドルの予算を割り当て、国家洪水保険プログラムにより借金するという2つの救済法案を可決した。コーバンは、このうち1つの法案に投票したという。2006年には、イラク戦争に400億ドル、 再度イラクとアフガニスタンでの戦争に720億ドル、更に議会はイラク戦争に再度約700億ドルを融資する国防歳出法案を承認した。コーバンはこれら2006年の全ての国防費歳出法案を支持した。更に、2008年には、イラク戦争の融資法案、銀行の救済法案、および多数の人命が奪われたハリケーン.カトリーナ余波の救済法案にさえ投票した。

災害援助資金に関して相殺政策を理由にハリケーン.サンディで救済資金に反対したのはコーバンだけではなく、約 35名の共和党議員も含まれていると言われている。サンディの救済融資が遅れたのは、場当たり的で一貫性のない予算政策に執着し、米国市民のニーズより自分の政策を重視した無責任な政治ゲームが一因になっている。建物の倒壊を含む物質的な復興には時間を要するとしても、人命を救うことは緊急課題であるため、予算調整のことより被害による停電、食糧や水不足で困っている被災地の住民を優先的に救済すべきである。しかし、災害があると、最初に救済資金の問題に反応するコーバンのような政策ゲームに加担するような議員は国民から見放されることを複数の共和党議員らは気付き始めたようである。

米国の災害救済システムでは、災害地に最初に対処するのは、被災地地元の自治体や州のボランティア機関の助けを借りた地元政府の緊急対策サービスである。壊滅的な災害状況で、知事の要請があった場合、米国国土安全保障のFEMAを通して、電力、食糧、水、避難所、その他必要なものを連邦政府が援助することになっている。昨日、コーバンがオクラホマの救済より連邦政府の予算削減を主張している一方で、オバマ氏は、迅速に連邦政府の緊急援助を命令したと伝えられた。コーバンは被害総額を推定するためオクラホマの現場を視察したという。

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