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最近、 起きた後で最小限に抑えるか、または未然に防ぐことは不可能だったのかと問われる災害が多すぎる。4ヶ月の乳幼児から70歳の高齢者を含む24名が死亡したオクラホマの竜巻の被害推定総額は20億から50億ドルと言われている。これからハリケーンの季節に入るため、まだ多くの州で嵐や竜巻による大きな災害の発生が予測されている。ワシントン州、シアトルの北部で23日に起きた橋の崩壊では3人負傷者があったことが報告されていて、 原因は老朽化した橋の支持梁をトラックが打撃したと言われている。

米国では構造的に問題があり、修理や補給工事が必要な橋は全米で約7万から9万あると言われている。今年2月12日の一般教書演説で、オバマ大統領は全米各所でのインフラ整備を力説した際、「修理優先で、構造的に欠損のある全米約70,000の橋の緊急修理プログラムに出来る限り早く労働者を手配するべきである」と述べた。しかし議会は、この構想の費用は高過ぎるとして無視し、支出を削減するためセクエスターに踏み切った。オバマ氏の提案は単なる経済刺激政策ではなく、構造的に欠陥のある橋が崩壊する危険性があることを予測していたものと思われる。現在、圧倒的に多くのメディアは、米国にある多くの橋は崩壊する危険性があることを警告している。一般道路でもひび割れが走っている箇所をたまに見かけることがあるが、素人にはわかりにくい構造的に問題がある橋が7万もあるとは驚異的である。

オクラホマ州を襲った壊滅的な竜巻後、極端な天候について科学者グループに問い合わせをする議員が増えているという。5月23日のニューヨーク.タイムスによると、多くの政治家は地球温暖化に無知であり、あるいは歪んだ考え方をしているらしい。ハリケーン.サンディで多大な被害を受けたニュージャージー州の知事クリス.クリスティは「サンディは気候変動が原因か」と最近2回問い合わせたという。クリスティは、サンディは気候変動が原因であると正解に認識しているが、「水位がどれくらい上昇したか 、また、水位の上昇は気候変動が原因であり、壊滅的な嵐の規模を拡大させたことを認識できなかった」と述べたと言う。ニュージャージー州は将来、海面上昇の研究をするかどうか明らかにしていない。

一方、ラトガース大学の研究者は2050年までには1.3フィートの海面上昇があり、2100年までには3.1フィートまで上昇する可能性があると推測している。また、上院議員のシエルダン. ホワイトハウスは、極端な天候と気候変動に竜巻を関連づけたという。しかし、彼の事務所は、竜巻がオクラホマを襲ったことを知らなかったという。テキサス州の共和党議員で下院科学委員会の議長であるラマー.スミスは、最近の表面温度の動向について誤情報を広めるため、ワシントン.ポストに論説を投稿したが、別のブログには、自然変動と人為的な気候変動がどのように地球の温度を上昇させるのかを上昇階段パターンで説明しているようだ。

科学者はグローバル的科学の原点に戻り、 熱波、沿岸部の洪水、降雨量の変化などを過去の記録を基に、竜巻やハリケーンは極端な天候が原因であること究明している。また、アメリカ航空宇宙局 (NASA)は、二酸化炭素 (CO2)やガスなどは大気中の熱の拡散を妨げる性質があることを既に19世紀半ばに実証されているとし、地球の海面上昇、地球の気温上昇、海洋の温暖化、氷床の縮小、北極海氷、氷河後退、極端な気象、海洋の酸性化など様々な科学的証拠に基づいて気候変動は事実であると説明している。

地球の海面レベルは、過去100年間で17センチ上昇した。しかし、過去10年間の上昇率は100年前の上昇率のほぼ2倍である。地球の温度は、1981年から最も高温の年が20年続き、ほとんどの温暖化は1970年代から見られる現象であるという。2000年代は過去12年間で最も暑い日が10年間連続している。海洋は1969年以来、太陽から海洋の700メートルの表面で熱を吸収し続け、温暖化を示している。また、グリーンランドと南極の氷床は大幅に縮小している。NASAの重力回復と気候実験によるデーターは、グリーンランドは2002年と2006年の間に年間150から250立方キロメートルの氷を失っている。一方、南極大陸は2002年から2005年の期間に152立方キロメートルの氷を失った。更に、北極海氷の伸び率と厚みは、いずれも過去10年間で急速に減少している。氷河は、アルプス、ヒマラヤ、アンデス、ロッキー、アラスカ、アフリカを含む世界中のほぼ何処でも後退を示している。米国は1950年以来、気温増加が続き、強烈な降雨の機会が増大している。また、産業革命の台頭以来、表面海水の酸性化は約30%増加している。これは、大気中に放出された多量のCO2が海洋に吸収された為である。海洋の上層部で吸収されるCO2の量は年間約20億トンに増大し、記録的な上昇を示している。

ほぼ全ての科学機関の専門家は、温室効果ガスの作用があるCO2を放出する人間の活動と気候変動に直接的な因果関係があることを証明するため、長年研究を重ねてきた。そのような科学者の間では、気候変動による近年の極端な天候が壊滅的なハリケーン、竜巻、洪水、干ばつなどを多発させる要因になっていると指摘している。オバマ氏は、一般教書演説で近年12年間は暑い年が続いていることが記録されていると語り、熱波、干ばつ、山火事、洪水は更に頻繁に発生し、激しくなっていると述べた。ハリケーン.サンディのような荒れ狂う嵐や壊滅的な干ばつが単なる奇異な偶然だと考えるか、または圧倒的な科学の判断を信じて、手遅れになる前に行動を起こすかどうかは我々次第だと述べた。 しかし、現在米国では、人間の活動も気候変動に影響を与えていることを否定する政治家が多く存在する。この分野での指導者の視野は狭く、温室効果ガスの対策は世界のどの先進国よりも情けないほど遅れている。今、 何らかの対策に着手しないかぎり、自然を搾取し続けてきた米国は、圧倒的な自然の猛威に対抗できなくなるだろう。少なくとも、米国の政治家は全米各地で頻繁に起きている災害が人災なのか天災なのかを真剣に考えるべきである。

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