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米国住宅都市開発省(HUD)によると、米国の主要都市の住宅市場で、男女間のカップルに比較して、同性間カップルに対する差別があることが判明した。

HUDが18日に公表した調査報告によると、 HUDとその研究チームは、2011年の6月から10月までの期間に7,000通のEメールを 賃貸住宅市場に送信して試験を実施したものである。研究チームは各不動産会社に2通のEメールを送り、一つは男女間のカップルからのメールであるとし、もう一つは同性間カップルからのメールとして発信した。差別的または好ましくない扱いを測定する基準は(1)賃貸物件があるかどうかの問い合わせに返信があったか、(2)家主と連絡を取るよう指示があったか、(3)賃貸物件を実際見ることを勧められたか、(4)問い合わせを無視されたか、などであり、男女間と同性間カップルの結果を比較した。

この試験を通して判明したことは(1) 男女間のカップルに比較して、同性間カップルはオンラインでの賃貸住宅市場で差別を経験している。(2)同性間カップルは、Eメールでの問い合わせに対して、返信メールを受ける率が男女間のカップルより少なかった。(3 )意外なことに、 同性間カップルを保護する何らかの法律がある州の同性間カップルの方が、そのような保護法がない州の同性間カップルより幾分不利な扱いを受けた。(4)同性間カップルが不利な扱いを受けるケースは、試験を行った全ての都市で見られたが、都市のサイズによって、不利な対処をするその規模に明白なパターンはなかった。総体的に、インターネットでの賃貸物件の問い合わせにおいて、同性間カップルは、男女間カップルに比較して、不動産会社の対応がまずいため、賃貸住宅市場に差別があることが明らかになった。これは、一般的に同性間カップルによる住宅市場のアクセスが困難であることを指摘されていた事実を裏付ける結果となった。

連邦政府には、現在のところ同性間カップルを保護する政策はないが、少なくとも20州で雇用、公共機関、住宅市場での差別を防止する何らかの政策が設けられている。1968年に公民権法の一環として、人種、肌の色、国籍、宗教、性、家族構成に基づく差別を禁止するため制定された住宅平等法(FHA)は、同性間カップルについて明記していない。HUDが初めて実施したこの研究は、今後向上を目指す研究に役立つものと思われるが、実際の現場での体験に基づいた地域レベルでの試験が必要であることを示唆している。この調査の特徴は、同性間カップルに対する何らかの法的保護がある州に幾分高い率でこのような差別があることを明白にしたことである。これらの州では同性間カップルが差別を受けた場合、その保護法に基づき起訴する頻度が低い事が一因ではないかと思われる。HUDは、近年、住宅平等法の下に、同性間カップルおよびレスビアン、ゲイ、両性、トランスジェンダー(LGBT)に対するステレオタイプの差別と偏見に対応するため、彼らが住宅市場にアクセス可能な基準を定めるガイドラインを発行した。これにより、今後の調査では2011年の調査より向上した結果が期待されている。しかし、近日中に予定されている、同性結婚を禁じる連邦政府のドマ(DOMA)に対する最高裁の判定結果にも著しい影響を受けると思われる。

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