アメリカの最新課題 Contemporary American Issues © 2017 Yuko’s Blog. All Rights Reserved.  

昨日の月曜日、テキサス州議事堂前には知事リック.ペリー氏が推進する中絶禁止法案に反対するため、約5,000人のプロチョイス(中絶権利擁護)派の活動家が抗議運動に参加した。テキサス州には、彼らを代表して、女性の権利の為に立ち上がった驚くべき女性議員がいる。彼女の名はウエンディ.デイヴィス。

デイヴィス氏は6月25日、テキサス州の女性の権利を守るため13時間のフィリィバスター(議事妨害)を通して、妊娠20週後の中絶を禁止する上院法案の投票を阻止した。上院での特別議会が終了する深夜12時まで立ち続け、この法を廃案に追い込むことに成功した。議事妨害中飲食は無効、トレイにも行けない、机、椅子、壁などに寄りかかることも出来ないというルールに従って、13時間ただひたすら中絶を経験した多くの女性の証言を読み続け、投票を不可能にしたため、 深夜12時が過ぎた瞬間この法案は無効になったことが宣言された。

しかし翌日、知事リック.ペリー氏は、第二回特別議会で新たな法案を再度論議すると宣言した。昨日の7月1日は、妊娠20週後の中絶を禁止する法案を制定するため、州議事堂で第二回特別会議が開催された。もし、この法が制定された場合、中絶を犯罪行為として扱い、全ての中絶クリニックを閉鎖し、女性の健康に関する様々な問題に影響を与えるとして、多くのプロチョイス派の参加者は抗議活動を展開した。参加者は女性ばかりでなく、女性の健康と中絶選択の権利を支持する多くの男性も様々なプラカードを掲げて参加した。

連邦政府の下院議会はテキサス州と同じく、妊娠24週後を定義しているロー対ウェイドに挑戦し、アリゾナ州出身の共和党議員が提案した妊娠20週後の中絶禁止法案に18日投票し、228対196票で通過させた。しかし、上院ではそのような投票はありえないため制定には至らない。一方、プロライフ(胎児の生命尊厳)派の政治家でコントロールされている州はほとんど妊娠20週後の中絶を禁止している。 プロチョイスの活動家らは、女性の健康問題に政治家が関与する権利はないと主張している。また、中絶禁止に同意する人達は、無料の避妊薬を提供するオバマケアの撤廃も主張しているため、女性の避妊や癌検査など、生殖医療のすべてのアクセスを制限する危機性を指摘している。更に、全米の産婦人科や女性健康医療の専門家グループはテキサス州の妊娠20週後の中絶禁止法案は、前代未聞の医療上の冒涜であるとして、中絶は医療の問題であり、医療の問題は科学的根拠に基づき、医師が判断するべきであり、州や連邦政府の政治家が決定するべき問題ではないとして猛反発している。

自州の女性の権利を守るために立ち上がったデイヴィス氏は、先月25日以降急速に有名になり、女性のヒーローと呼ばれるようになった。彼女は、昨日の州議事堂前の集会で、女性の中絶の選択を制限する法案制定の動きを阻止するため、抗議活動の一線に立った。デイヴィス氏は1963年にロード.アイランドで生まれ、10代の頃両親は離婚したため、母子家庭で育った。両親の離婚後は経済的に恵まれていなかったため、ウエイトレスをしながら大学を卒業し、その後ハバード大学法学部を卒業し弁護士の前歴を持つ勤勉な女性である。彼女には女性健康関連の専門家グループによる強力な後ろ盾があるが、宗教組織の多くのリーダー達はプロライフを支持しているため、テキサス州に限らず、中絶の是非をめぐる論争の火花は消えない。デイヴィス氏は、この法案制定を阻止するため、テキサス州上院の民主党議員として女性の権利のために戦っている。

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。