アメリカの最新課題 Contemporary American Issues © 2020 Yuko’s Blog. All Rights Reserved.  

31日、米国の国家安全保障局(NSA)は上院司法委員会の聴聞会での証言を通して、既にエドワード.スノーデンによって暴露された監視プログラムに関する情報を機密解除した。この目的は、NSAの監視プログラムの性質を明らかにすることで透明性を強化し、アメリカ市民の理解を得るためであると言われている。

31日の『ロイター通信』によると、今日機密解除された文書は、ブッシュ政権下で制定された愛国者法に基づいて実施された、2009年および2011年のメタデーター収集に関する報告書である。更に、2013年4月にFISA裁判所がボライゾン通信会社に数百万人のアメリカ市民の電話データーを提供するよう命令した書類、およびそのデーターの保存と入手方法などの技術的な説明書が含まれている。機密解除された報告書は最初に議会の委員会に送られ、「米国政府が実施した最も繊細な外国諜報収集プログラムである」とする警告メモが含まれていたという。電話の会話や電子メールのメッセージの内容は含まれていないが、電話番号、メール.アドレス、日付、時刻などが収集されている。収集された大量のデーターの中で、調査対象になったものは限られていたため、 大半の情報は政府の誰かに盗聴または読まれることはなかったと2009年の報告書は述べている。また、大半のプログラムがスノーデンに暴露された責任を問われて解雇される人物もいないという。

今日上院司法委員会で公開された情報は、外国情報監視法(FISA)裁判所に関する情報を含めて、ボライゾン通信会社が アメリカ市民の電話記録をFISAに提供していた内容、およびアップル、マイクロソフト、グーグル、ヤフー、フェイスブックなどのメール通信に関する監視プログラムの全てが網羅されている。このような監視プログラムは、2001年9月11日の同時多発テロ以降、急激に拡大し、テロリストの活動を阻止することに著しく役立ったと当局は述べている。しかし、6 月 18日の下院情報委員会の聴聞会で、NSAの局長であるキース.アレクサンダー氏が「近年、これらの情報収集プログラムは、9.11以来、米国と米国同盟国を世界的なテロリストの脅威から保護し、潜在的なテロ攻撃を50回以上防止することが可能であった」と証言したことに関して、上院議員に疑問を提起された。複数の議員は、この主張には証拠がほとんど提示されていないと指摘した。更に、メタデーターと係争中のテロ追訴との関連性やその法の解釈についても明白ではないとの意見もあったようだ。効力がなければこのプログラムを停止するべきであるとの意見もあり、上院議員の多くは、プログラムの停止または減少を提案する一方で、下院議員の多くはそのような変更を拒否した。

今日 、電話と電子メールの監視プログラムをNSA当局が機密情報指定から解除したことを評価するべきであるが、もしスノーデンが暴露していなければ国民は何も知ることはなかったため、今回の決定は必然的な結果であると思われる。従って、スノーデンの行動は政府の透明性を見直す機会を与えるきっかけになったと言える。また、FISA裁判所は著しく権限のある組織であると言われているが、米国人はその機能性についてほとんど理解していない。また、NSAの監視プログラムがどれほどテロリストの活動を防止するのに役立っているのかその詳細については、まだほとんど説明されていないため、懐疑的なメディアもある。このような肝心な点を明確に表示せず、スノーデンがすでに暴露した事と同じ内容を公表しただけのNSA監視プログラムの機密解除はさほど効力があるとは思えないが、このプログラムの意義について論議が展開されことは前進があったように思える。

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。