アメリカの最新課題 Contemporary American Issues © 2016 Yuko’s Blog. All Rights Reserved.  

宗教界が政治に関与することは珍しいことではないが、今度はカトリック教会のリーダー達は消極的な共和党議員にたいして移民改正法の制定を促すための行動を開始した。総体的に、宗教界はオバマ氏の市民権の道を含む移民改正法案を支持し、その制定を目指している。

21日のニューヨーク.タイムス(NYT)によると、全国の主な教区からカトリック司教と司祭は、9月8日のミサのイベントで市民権の道を含む移民改正法の制定を急遽要請するキャンペーンの計画を発表した。彼らの政治活動は(1)広告(2)60人のカトリック信者である共和党議員に電話する(3)議会地区で「祈りの行進」を実施することである。カトリック教会は、下院議会が移民法案に投票することを期待して、彼らの努力を10月中旬まで継続する予定である。

9月8日には、シカゴ、シンシナティ、ロスアンゼルス、ブルックリン、サンアントニオなど10以上の主要都市で開催されるミサのイベントで、移民法案の通過を呼びかける予定である。ニューヨークの大司教も参加する方法を検討しているという。また、カトリック教会の全国の司教は議会のメンバーに直接面談するか、又は電話するか、あるいは手紙で移民改正法案を支持するよう呼びかけると発表している。既に、多くの宗教団体は活動を開始した。20日には福音派のグループは、ラジオ.トーク番組で$400,000の広告キャンペーンを開始した。特に、カトリック教会は移民改正法の制定に向けて、裏で全力を投球しているという。カリフォルニア州では首都のサクラメントやサンノゼを含む多くの下院議員の代表区で行進や集会が予定されている。

NYTによると、宗教界の動機は聖書であり、人口統計的に多くのヒスパニックはカトリックのメンバーであるため、現実的な理由があると述べている。ピュー.リサーチ.センターの調査では、現在議会メンバーの30%はカトリック教徒であり、下院は下院議長のジョン.ベイナー氏を含めて136人のカトリック信者で構成されている。

カトリックのキャンペーンは「すでに移民改正法案を通過することに政治的なプレッシャーを感じている何人かの同僚を説得することができるかもしれない」と見ているカトリックの議員もいるという。ホワイトハウスの国内政策審議会の役員セシリア.ムニョス氏 は最近、カトリック教会のリーダー達がホワイトハウスでの親睦会に参加したという。彼女は、カトリックおよび他の宗教グループが移民改正法案の通過に助力することを頼りにしていると述べ、更に「カトリック教徒は長い間移民改正法を支持しているが、現在、更に全国的に組織化してきた」と語った。

昨年、カトリックはオバマケアが提供する無料の避妊薬をカトリック信者の雇用主が女性従業員に提供する計画を妥協するようオバマ氏にプレッシャーをかけたという。カトリック教会は多くの場合、妊娠中絶や同性結婚をめぐる政治論争に「過大な役割を果たしている」が、移民問題に関して、不法移民に市民権を与える提案に「カトリック教会の移民改正キャンペーンがどれほど議員の心を変えることが出来るか不明である」とNYTは伝えている。

カトリック教会のリーダー達がホワイトハウスに招待された件に関する具体的なことは不明であるが、カトリック教会の移民改正法キャンペーンの背後には、オバマ氏の思惑と行動があったのではないかと思われる。共和党でコントロールされている下院議会は、6月27日に通過した上院の包括的移民改正法案に見向きもせず、長い夏休みに入ったため、各地で各種のグループや個人が抗議や支持表明を行うなど、移民改正法案制定の要求は日ごとに増している。強固な態度で「市民権への道」に異議を唱えている複数の共和党議員や、段階的に移民改正に取り組むことを主張している大多数の共和党議員をカトリック教会のリーダー達が動かすことができるかどうか、興味深い展開になってきた。しかし、包括的移民改正法案には莫大な資金が必要であることが最大のネックである。

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。