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約2年半続いているシリアの内戦では、すでに100,000人以上が死亡していて最悪の状況が続いている。シリアの反乱軍は、シリア政府が化学兵器を使用してダマスカス郊外にあるグウタの住民1,000人以上を殺害したと主張していることが報じられている。主な被害者は子供や女性であるという。シリア政府による化学兵器の使用は過去にも数回ある。

まだ科学的に実証されていないため、シリア政府はこの主張を否定しているばかりでなく、反乱軍が化学兵器を過去に使用したと批判している。一方、反乱軍は、グウタ地域で激しい空爆が続いていて、毒性物質を搭載したロケットに直撃されたと主張しているようである。現在、状況を確認できる媒体はビデオと写真だけであるが、収容された遺体および手当を受けている被害者の体にはほとんど負傷の跡は見られないが、生存者は鼻や口から泡を出していると報告されている。

国連やヨーロッパ諸国及び米国は、現地にすでに到着している国連の査察団に死因を調査させるようシリア政府に緊急要請しているが、シリア政府は国連の接近を拒否している。数ヶ月前にも化学兵器の使用による悲惨な事態が発生したため、国連の査察団は前回の事件を調査するため18日にダマスカスに到着したばかりである。アサド政権に調査の協力を要請しているが協力した前例はない。22日の『ロイター通信』によると、国連の事務総長バン.キムン氏はすでにダマスカスにいる国連の査察チームが速やかに調査できることを許可するべきであると指摘し「シリア政府に直接圧力をかけるため、国連武装解除のトップ高官を派遣する」と述べている。オバマ大統領は死因の調査を緊急に援助するようCIAに指示したと言われている。 一方、国連安全保障理事会の常任理事国であるロシアや中国は、シリアに圧力をかけることを拒絶し、調査を否定している。

西洋諸国は、シリアがサリンガス、マスタードガス、神経ガスなどの化学兵器を秘密で貯蔵していると推測している。複数のヨーロッパ諸国はフライト.ゾーンを解除し、上空から攻撃するか、または反乱軍に大規模の武器を提供することなどを提案している。しかし、米国の援助がない限り、ほとんどその可能性はないと言われている。 オバマ氏は、反乱軍を援助することに躊躇している。その理由は、反乱軍の中にはアルカイダと提携しているイスラム過激派が混在している可能性があるからである。しかし、シリアの内戦に米国が介入することを支持する人達は、シリアの市民を保護する人道的援助の必要性を強調し、また、オバマ政権がシリアの化学兵器使用に対抗しない場合、世界中の安全性を脅かす要因になると主張している。

シリアは化学兵器の使用を禁ずる国際条約に加盟していない数少ない国であり、大統領のバッシャール.アサドは権力を維持するためには手段を選ばない人物である。米国をシリアの内戦に関与させる為のアサドの引き金は化学兵器を利用することであり、これはオバマ政権にとって「レッド.ライン」を越えることになると言われている。大幅に禁止されている化学兵器の大規模な使用は全てを変える要因になることを暗示している。シリア政府が化学兵器を使用したかどうかを早急に明確にすることは国際的に避けられない事態であり、オバマ政権は著しい挑戦に直面していると思われる。

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