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オバマ氏は、マーチン.ルーサー.キング.ジュニアが「私には夢がある」スピーチを披露した1963年からちょうど50年目にあたる2013年8月28日の記念祝典で、50年前は愛し合いながらも結婚できないカップルもいたが、人種問題は著しく向上したと述べた。それは同性愛者、または異人種間のカップルを意味していたのか不明であるが、どちらのケースも公民権は著しく向上したことを多くの証拠が示している。特に、過去の異人種間結婚の禁止は、最も象徴的な人種差別の歴史の一例であるが、 近年異人種間結婚は記録的な支持を得るようになった。

1950年代及び60年代の公民権運動は、黒人の自由と平等を求める運動に並行して女性 、ゲイ、および少数派の平等を求める運動が展開された時代であるが、これには異人種間結婚を禁止する法律の撤廃も含まれていた。特に白人と黒人の結婚に反対する風潮は、長い奴隷制度の歴史に深い関係があり、1660年代、植民地時代のメリーランドで、初めて白人と奴隷の結婚を禁じる法律が通過し、その後、多くの南部州で異人種間結婚を禁じる法律が制定された。人種隔離政策を憲法違反であるとする1954年のブラウン対教育委員会の判決から13年後、最高裁は異人種間の結婚を禁じる各州の法律は憲法違反であると判定し、1967年にバージニア州の法律を却下した。その後、1970年代には他の多くの州が異人種間結婚を禁じる法律を撤廃した。しかし、 最も撤廃が遅かった州では、アラバマ州が 1999年6月の投票により撤廃し、サウス.キャロライナも同年11月に異人種間の結婚を禁じる法律を撤廃した。

現在では大半のアメリカ人が白人と黒人の結婚に賛成している。7 月25日のギャロップ の調査によると、1958年には白人と黒人間の結婚に賛成した率はわずか4%であったが、2013年には87%が賛成していて、記録的な進歩を遂げている。その傾向は1968年代の20%から、1983年には43%に、1995年には48%、2004年には73%、  2010年には 82%までに向上し、現在では白人と黒人間の結婚は圧倒的に支持されている。しかし、信仰の根深い保守地域では、1960年代に最高裁がこの法を却下した50年後の今日でも異人種間結婚を認めない人口が多い地域もある。例えばミシシッピー州は共和党を支持する有権者が2011年3月に実施された世論調査で、46%の人達が異人種間結婚を非合法にするべきだと述べ、合法だと思う率は40%であった。回答者の68%は46歳以上であり、ミシシッピーの住人は年配者が多いことを示唆している。まだ「過去の時代に生きている共和党が多い」とコメントしている。

2010年の米国国勢調査によると、米国の人口は308,745,538 である。その内、白人は72.4%、黒人は12.6%、アジア人4.8%、インディアンとアラスカ原住民は0.9%、太平洋諸島の住民は0.2%である。異人種間結婚は1990年代の後半から急速に増え始めた。1998年 12 月 28日のワシントン.ポストによると、米国で生まれたアジア系男性の36%は白人女性と結婚し、米国で生まれたアジア系女性の45%は白人男性と結婚している。また、2008 年から2010年の米国国勢調査局の資料に基づいてピュー.リサーチ.センター(PRC)が調査し、 2012年2月16日に公表した情報によると、2010年に米国で結婚したカップルの15%は異人種間である。これは1980年の6.7%から2倍以上増大している。

2010年の異人種間結婚の組み合わせ別では、白人とヒスパニックの新婚カップルが43%、白人とアジア系は14%、白人と黒人の組み合わせが12%である。性別では、白人男性は9.5%、白人女性9.4%、ヒスパニック系男性は25.9%、ヒスパニック系女性は25.4%である。黒人の場合、男性は23.6%であるのに対して、黒人女性は9.3%である。また、アジア系の場合、男性は16.6%、女性は36.1%であり、黒人とアジア系の男女間に大きな差がある。

また、2010年のアジア系とヒスパニック系の異人種間結婚は、米国生まれと移民によって大きな差がある。アジア系の場合、米国生まれの新婚率は37.5%であり、移民は24.4%である。ヒスパニック系の場合も米国生まれの異人種間新婚率は36.2%で、移民の場合わずか14.2%である。米国で生まれた異人種間ほど結婚に問題がないことを示唆している。これは、お互いに英語での意思伝達が可能であることが主な要因であると思われる。

2008年から2010年までの新婚カップルの年間の中間収入は、白人とアジア系が$70,952、夫婦ともにアジア系の場合$62,000 、また白人間の場合$60,000、白人とヒスパニック間は$57,900、白人と黒人のカップルの中間所得は$53,187で、黒人同士は$47,700である。また、このタイプのカップルによる学歴の高さは、夫婦共にアジア系が最も高く52.7%、次に白人とアジア系のカップルで41.2%、三番目は白人間で23.3%、白人とヒスパニックが18.6%、白人と黒人のカップルは14.5%、黒人同士で10.2%、最後にヒスパニック同士の新婚カップルで5.4%である。また、2008年から2010年に異人種間のカップルが最も在住する地域は西部州がトップの22%、次に南部州14%、北東州13%で、中西部は11%である。

異人種間結婚は、経済的および社会的側面から平等を重んじるリベラルな平等主義と、文化や伝統を重視する保守主義とに分類できる。平等主義派は、経済的能力や社会的立場をお互いが共有しあい助け合う考え方で、生き方に共鳴点があれば人種を問わない若い世代に異人種間の結婚を受け入れる可能性が高い。伝統を重んじる保守派は、経済的に男性主導型であり、女性は家庭で養育と家事に専念する性別役割を重視する傾向があり、年配者に多いと言われている。米国では、伝統的な結婚を重視する風潮は宗教にも無関係ではないため、異人種間では宗教も異なるという考え方から異人種間結婚をタブーとする傾向もある。ギャロップは保守州のトップにアラバマ州をあげているが、異人種間結婚を禁じる法を1999年まで撤廃しなかった理由が推測できる。また、PRCの調査では、総体的な異人種間結婚の地域別の人口動態は比較的リベラルな西部地域が最も顕著である。

統計が示す通り、近年様々な異人種間のカップルが増えていて、違和感を示す人はほとんどいない。最近の著名人で異人種間結婚が有名な例は、フェイスブックの創始者マイク.ザッカーバーグ氏である。ザッカーバーグ氏は、中国.ベトナム系難民の子で、サンフランシスコのカリフォルニア大学の医学生であったプリィシィラ.チャンと2012年5月に結婚した。PRCは、米国では白人が他の人種と結婚することは、もはや稀なことではなく、むしろ人気が増大していると述べている。

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