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連邦政府の閉鎖3日目、オバマ氏はクリーン継続決議法(CR)案を通過させるよう下院に要請した。クリーン継続決議法案とは、様々な条件を加えない純粋な資金法案である。昨夜、オバマ氏と会談を終えてホワイトハウスから出てきた上院および下院のリーダー達は、 記者会見で何の結論も出なかったが、「大統領は強い、強い、強い」との感想を表明した。また、昨夜、下院の共和党穏健派の17〜20名の議員らは、オバマ氏が要求しているクリーン法案を通過する意志を表明している。どうやら政府を一刻も早く再開させ、経済崩壊を防ぐ鍵を握るのは、以前、下院議会でのハスタート.ルールを宣言し、現在著しいプレッシャーに直面している下院議長のジョン.ベイナー氏である。

ハスタート.ルールとは「多数派のための多数派の規則」という意味であり、多数派の意見を優先することで少数派の意見を制圧することを目的としている。これは、1999年から2007年まで共和党の下院議長であったデニス.ハスタートに紹介された多数派に都合の良い「非公式な原理」である。現在、下院議会では共和党が多数派であるため、ベイナー氏は議長として、下院内の多数派の意見を尊重するという立場を表明し、ハスタート.ルールに従うと以前宣言したことがある。

下院の共和党穏健派がクリーン法案を支持することの意義は大きい。なぜなら、下院は合計433の議席があり、民主党は200議席あるため、民主党全員が投票すれば、 共和党穏健派の17〜20票を加えると通過に必要な217票を獲得する可能性はある。政府資金のみのクリーン法案なら、下院のCR法案に民主党も妥協する姿勢があると言われているからである。オバマ氏は今日メリーランド州のロックビルで「政府に資金を提供し、債務限度の上限を引き上げる」ことに同意するよう要請した。債務限度引き上げの危機は現在の閉鎖よりも更にダメージを与えるため、「もし下院共和党が無条件で(クリーンCR法案に)投票すれば政府を再開できる」と述べ「共和党に投票する」ようを促し「今すぐ閉鎖を止めよう」と強く要請した。

3日のニューヨーク.タイムスによると、ベイナー氏はハスタート.ルールに反してでも債務不履行を阻止する意志があると匿名の同僚議員が表明した。また「債務不履行を防ぐと決心し、共和党と民主党の同意に基づく措置の法案を通過させる意志がある」とベイナー氏のスポークスマンであるマイケル.スティール氏が語ったという。 ベイナー氏の意志について語ったスティール氏は、「必要なら、いわゆるハスタート.ルールに反して、通過させる意志がある」と述べた。また、 「彼は債務不履行を阻止する必要性を理解しているため、主に民主党の投票に依存して債務限度の引き上げを通過させようかと考えている」と語ったという。しかし、スティール氏は、 現実的にはクリーンな債務限度の引き上げを下院で通過させることは厳しいことも本人は明確にしているとも述べ、債務限度の引き上げに「交渉しない」理由を明確にしているオバマ氏の立場に同意はしていないこと示唆する発言をした。

今日、株式市場は敏感に反応し始めた。 閉鎖が長期化すればするほど経済へのダメージも多大になる。今日オバマ氏は、ロックビルの集会のスピーチで下院共和党にこれを避けるよう圧力をかけた。下院内の極右派を制圧し、ハスタート.ルールのこだわりを止め、オバマ氏が要求しているクリーン法案を投票させることがベイナー氏にできるかどうかが問題解決の鍵である。しかし、ベイナー氏は、債務不履行を阻止し、政府を再開させる意志はあるものの、ハスタート.ルールを無視してクリーン法案に投票させることで、ティパーティ極右派議員が攻撃することを恐れていると言われている。ベイナー氏は極端に弱いリーダーであり、常に共和党多数派の意見を採用することを好むことが広範に知られているため、スポークスマンに発言させることで反応を見るためのテストである可能性も高い。いずれにしても下院議長ベイナー氏は政府を再開し、債務不履行を回避する鍵を握っている共和党の主要人物であるため様々な方面から多大なプレッシャーに直面している。

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