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ユタ州の連邦地区裁判所のロバート.シェルビー判事は12月20日、同州の同性結婚の禁止は同性愛者に対する平等の保護を否定しているため憲法違反であると判定した。その後、同性結婚の挙式が相次いだが、モルモン教が政治に圧倒的な影響を与えている同州の当局は、高等裁判所に上訴するまで、その判定を保留するよう要請していた。 今日、米国最高裁のソニア.ソトマイヨァ判事はユタ州判例の接点の役目を果たし、同州で係争中の新たな同性結婚を一時停止した。

ユタ州当局は、同州の下級裁判所である連邦地区裁判所のシェルビー判事の判定直後、コロラド州のデンバーにある中級裁判所である第10上訴巡回裁判所にシェルビー判事の判定を保留するよう上訴していた。この裁判所では何の決定もしていないため、更に、12月31日米国最高裁に同性結婚を保留するよう要請した。6日、ソトマイヨァ判事は、ユタ州当局の要請を受け入れ、同性結婚を保留する旨の短い命令書を発行した。それによると、同州の同性結婚は第10上訴巡回裁判所での上訴中、同裁判所が最終決定を下すまで、同性結婚は合憲であると判定したシェルビー判事の決定を保留した。これは、米国最高裁そのものがユタ州の同性結婚を合憲または憲法違反であると決定した訳ではないため非常に微妙な状況になっている。

米国最高裁ソトマイヨァ判事の命令は、この州の同性結婚の合法化をむしろ混乱させる要因になると思われる。すでに結婚式をあげた900組以上の同性愛者又は結婚許可証明書を受理したカップルはこの保留にどのような影響を受けるか不明である。将来の結婚が暫く保留になったことと、シェルビー判事の判定後に結婚許可証明書を受理したカップルの法的解釈の関連性については明確にされていない。地元の同性結婚支持者は今日のソトマイヨァ判事の処置に失望したようであるが、宗教の根強い州は、簡単に合法化が進まないことを示唆している。APによると、ユタ州は280万人中2/3の住民がモルモン教徒である。彼らは州の法律および政治に圧倒的な影響力を持っている。モルモン教は同性愛を「罪である」と教えていて「伝統的な結婚を支持」している。教会関係者は、最高裁が「結婚は男女間で成立するものであるとの信念が検証されることを願っていた」と語ったという。

昨年6月26日米国最高裁は、同性結婚を禁じる連邦政府の結婚防衛法(ドマ)を憲法違反であると判定したため、その後多くの州は急速に同性結婚を合法化した。今日、ユタ州の同性結婚を一時的に保留したソトマイヨァ最高裁判事の命令は、ドマの画期的な判定に矛盾しているように思われるが、ドマの却下は各州が規定する同性結婚の変革を強制したものではない。むしろ、同性結婚の決定権は基本的には州にあることを明白にしている。しかし、ソルト.レイク市などユタ州の一部の地域では、市当局が結婚許可証明書を多数発行しているため、既に結婚した多くのカップルが直ちに離婚することにはならないと思われる。極端に言えば、ユタ州は同性結婚を昨日までは合法であるとし、今日からは暫く保留にしたため、同州の当局はすでに結婚した同性愛者のカップルをどうするか決定する必要がある。ユタ州のケースは最終的に米国最高裁の判断に委ねられる可能性もある。

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