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最低賃金引き上げは、中間選挙の民主党の重要な戦略のひとつであるが、18日の議会予算局(CBO)およびホワイトハウスの報告を受けて、州や地域レベルでも最低賃金引き上げを検討する動きが始まった。ウォルマート(W.M)は最低賃金を上げることを考慮すると発表し、アパレル業界で大手のGAPは、GAPも含めて会社が所有する他6社の従業員の最低賃金を上げる決定をしたことを発表した。

ブルンバーグ 紙によると W.Mのスポークスマン、ディビッド.トォバー氏は、最低賃金を上げると数百万人の収入が増大するためW.Mの売り上げ上昇が期待できるとし、「週に1.4億人が買い物をするため付加的な収入がある」と語った。W.Mは明らかに、従業員の収入増大が売り上げ増大につながる可能性を重視しているという。W.Mは2000年代中頃、2007年に制定された連邦政府の最低賃金の増大を支持した。今度も連邦政府の提唱を支持するかどうかについて聞かれ、「それは考慮していることであり、論議がある時は一度考慮してから決定するが、他の角度からも数回検討する」と答えた。しかし、W.Mは最低賃金増加に反対する全国小売連盟グループのメンバーであり、W.Mの立場は基本的に中立である。

昨日、GAPは今年$9.00 に増加し、2015年には $10.00に上げると発表した。彼らは「衣料品の売り上げを伸ばしたい」と述べている。アパレル業界のGAPだけでも65,000人の従業員の収入を上げることになる。サンフランシスコに店舗があるCEOグレン.マーフィ氏は朝の社員会議で最低賃金増加の計画を発表したという。GAPが賃金を増大する理由は「従業員の偉大な魅力と才能を維持し、顧客の経験を向上することに役立つ」との期待があるためである。マーフィ氏はウェッブサイトに「最前線の従業員に投資する我々の決定は、直接我々のビジネスを支持し、利益が戻ってくることを期待している」からであると表明した。

更に、GAPは他にオールド.ネイビーやバナナ.リパブリックを含む6社のチェーン店全ての従業員の賃金を上げる計画である。オバマ大統領は 「従業員の賃金を上げる意図があることを発表したGAPに喝采する 」と賞賛し、「アメリカ人の給与を上げる法案を通過する時がきた」と述べた。他の大手の小売店であるターゲットや、ダーラ.ジェネラルなどは立場を明確にしていないが、慎重に考慮する意志があるようだ。W.M のライバル社であるターゲットの担当者は、「W.Mは他の小売店より良好な立場にあるかもしれない」と述べ、「賃金を上げた場合、他の小さなストアは廃業になる」可能性があることを指摘した。

一方、労働組合の活動家は、 W.Mに賃金の要求を促し、食品商業労働者国際連合はGAPの昨日の動きを引用し、W.Mも同じように賃金を上げるべきであるとプレッシャーをかけている。労働者国際連合の代表者ジョー.ハンセン氏は、「W.Mは140万人の労働者に時給増加の投資をすることで立ち上がり、リードする時が来た」と述べた。また、カリフォルニア大学バークレー校の学者は、「消費者物価への影響を最小限に抑えて、W.Mは、少なくとも時給$12に上昇出来る余裕がある」と推定しているという。W.M のトォバー氏は、「CBOは消費者の購買意欲に関する態度を予測しようとしているが、消費者の行動の変化を予測することは実際には難しい」と述べている。

今週は最低賃金増加の動きが顕著であるが、ワシントン.ポストによると、全米の28州は最低賃金引き上げを考慮し始めた。カリフォルニア州はすでに2016年1月までには$10に増加すると発表しているが、ロスアンゼルス(LA)は同市の委員会が18日に一部の労働者の最低賃金を$15.37に引き上げることを提案したため、市委員会は前向きに検討し始めた。 LAは、シアトル市がシアトル空港の労働者に対して$15.00に引き上げる法案を昨年11月に通過したため、触発されたものと思われる。LAの委員会は、「まず、潜在的な経済の影響を研究する必要がある」ことを表明し、もし可能であれば、「全米で最も高い最低賃金」の増加を決定する意向があるようだ。

2007年5月に連邦基準$7.25の公正最低賃金法が制定されてから今年で7年目を迎える。1月28日の一般教書演説後、オバマ政権は最低賃金増加を頻繁に押し出しているため、多くの州は、連邦政府の動きとは別に検討を開始した。また、最近売り上げが順調であると言われているGAPが増加を表明したことで、労働組合関連の活動家によるファーストフード.レストランやW.Mなどの企業に対する最低賃金引き上げの要求が高まり、再度プレッシャーの波が押し寄せている。

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