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昨年11月から始まったウクライナのデモ抗議による暴動は、ひとまず終焉を迎える。今年最も注目を浴びたウクライナの国際危機はEUの仲介により、今日主に6つの譲渡条件を構成する平和協定が調印された。しかし、まだ多数のデモ抗議者は懐疑的であり、平和協定に納得していない。

昨年11月21日から、キエフの独立広場で平和的に始まったデモ抗議は、警察の弾圧がエスカレートし、死者は約100人に達したため、国際危機として注目されたが、3ヶ月後の今日遂に平和協定の調印に至った。ウクライナの大統領ヴィクトル.ヤヌコーヴィチは、長年交渉を続けていた欧州連合(EU)との政治的および貿易協定調印を突然中止した。これが直接的な暴動の主要因である。国民は、腐敗したロシアの影響力を打破し、同国の経済を改善させる可能性がある協定を圧倒的に支持していたと言われている。ウクライナの独立の国民投票記念日の12月1日には、2004年に始まったオレンジ革命以来、推定350,000人の大規模なデモ抗議者がヤヌコーヴィチの辞職を求めて独立広場に結集した。1月中旬、議会は抗議活動を阻止する複数の法律を通過した後、大半は学生である抗議活動家はこれに激怒したため、警察の非道な弾圧はエスカレートし、流血の惨事と暴動に発展した。催涙ガス及び他の武器を用いた警察の弾圧は、カメラマンやジャーナリストを含む一般市民も巻き込む無差別な暴力と化した。デモ参加者は道路を閉鎖し、建物を占拠するなどの行動で抵抗し、選挙の保留およびヤヌコーヴィチの辞職を要求し、その要求が達せられるまでデモ抗議を止めないと宣言した。

ロシアの支持を受けているヤヌコーヴィチがEU協定調印を中止した理由は、EUの提供は不十分であり、ロシアとの親密な交易を失う事は出来ないと決定したからであるが、ロシアの大統領ウラジミール.プーチンは、この危機に積極的に関与したようである。12月中旬には、プーチンはロシアの天然ガスのウクライナの支払いを大幅に削減する意志があることを発表した。これに加えて、ウクライナの財務危機を援助するため、150億ドルのローンを提供すると発表した。ニューヨクー.タイムス によると、ヤヌコーヴィチはプーチンと150億ドルの融資を交渉し、ロシアは30億ドル相当のウクライナの債券を購入した時、ウクライナはその後直ちに最初の幾らかを受け取った。しかし、キエフの街頭で暴力が発生し、ロシア生まれのウクライナの首相が辞任したため、その後の支払いは先月延期された。

ウクライナ騒動に対するオバマ大統領の反応は「ウクライナの人々は弾圧されることなく、自由に集会を開き、自由に声を出すことが可能でなくてはならない」とし、平和的なデモ抗議に対する暴力的な弾圧は政府の責任であるとする立場を明確にした。 EU はウクライナ政府に対する通商停止を含む制裁及び処罰を認可したと昨日伝えられた。しかし、今日21日 、ウクライナ反政府指導者は EUの仲介により、ヤヌコーヴィチと平和協定に調印した。その合意内容は(1)2004年の憲法を48時間以内に復元し、統一政府を10日以内に組成する。(2)9月までに憲法改正を完了し、その改正は大統領、政府、及び議会の権限のバランスを維持する。(3)大統領選挙は新しい憲法が採択された後であり、遅くとも2014年12月までに開催する。(4)デモ抗議中に起きた暴力行為の調査は、反政府側及び欧州評議会の共同当局からの監視下で行う。(5)当局は非常事態を課さず、当局および反政府側は暴力の使用を抑制する。(6)違法武器は内務省機関に引き渡すことの6つである。

しかし、キエフの独立広場に残った数千のデモ抗議者らはこの調停に懐疑心を抱いていて、彼らはヤヌコーヴィチを信頼していないと述べたという。USA Todayによると、多くのデモ参加者は、「早期選挙を開催するため首都での暴力を沈静化しているが、今日の合意は十分ではない」と述べている。また、「死者100人以上を出している抗議者に対する悪質な弾圧を命じたウクライナ大統領ヴィクトル.ヤヌコーヴィチの行為を考慮しない合意はあり得ない」と言っている。ある抗議者は「連立政権は良いことであり、正しい方向への一歩であり、我々はそれを望んでいた」と語った。しかし、「ヤヌコーヴィチは大統領として留まる方法はない。彼は殺人者であるため、殺人者として起訴されなければならない」と指摘した。

ウクライナのデモ抗議は、歴史的なソビエト体制からの脱出を目出すヨーロッパ人としての誇りを自負するウクライナの民主主義と自由を求める運動である。今日の平和調停には、暴力を終え、政治的危機の解決を目指す重要な意義がある。しかし、大統領に不審を抱き、辞職を執拗に求める反ヤヌコーヴィチ派の多数のデモ抗議者は今日の平和調停に同意していないようである。従って、その結末はまだ暗雲が漂っていることを示唆している。

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