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アリゾナ州の知事ジャン. ブリューワー氏は、昨夜急遽記者会見を行い、同州議会が先週通過した上院法案(SB1062)に署名することを拒否すると発表した。SB1062は、宗教上の理由でLGBTに対するサービスの拒絶をビジネス業界に認可する差別的法案である。署名するか拒否するかどうかの決定は来週になるとの予想に反して早急であったが、拒否するとの予測が濃厚であった。この法案に対する多数のビジネス業界及び政界著名人の拒絶反応は圧倒的であるが、多数の保守派の州も似たような法案を紹介している事実も驚異的である。

ブリューワー氏はこの記者会見で短い声明文を読み上げ、拒否する理由について、「法案は宗教の自由に関する特定の問題または現存の懸念を明確に表明していない」ため、「大まかな表現は意図しない否定的な結果を招く恐れがある」と 述べた。特に、法案を支持した議員に対して、この法案は問題を引き起こす可能性があると思うため、宗教の自由も重要であるが、差別がないこともまた同様に重要であるため拒否することを決定したと伝えた。

知事が早急に決定した主な理由は、この法案に対するビジネス業界および政界著名人からの反対が圧倒的に強かったためである。アップル社、アメリカン航空、ホテル業界の他に、インテル、デルタ航空、AT&T、 PHX、アリゾナ州最大手の新聞社などは公然と知事への拒否権行使を要請した。更に、観光業界、旅行者、旅行関連ビジネス業界は「二度とアリゾナ州には訪れないと」との数百の電子メールをアリゾナ州の観光協会に送ったと言われている。知事が拒否を表明する前日の25日、全国ヒスパニック法曹協会はアリゾナで開催が予定されていた2,000人の弁護士大会をキャンセルしたと発表した。全国フットボール.リーグもブリューワー氏がこの法案に署名した場合、来年予定されているスーパー.ボールもキャンセルする予定であったと言われている。

また、政界の大物も公然と法案が間違ったものであることを表明し、ブリューワー氏に拒否するよう声明文を発表するか、ウエッブサイトに投稿するか、またはメールや他のソーシャル.メディアを通して呼びかけた。2012年大統領選の共和党候補であったミット.ロムニー氏は「SB1062を拒否することは正しい」とツウィッターに記載した。アリゾナ州出身の共和党上院議員ジョン.マケイン氏は、宗教が人種偏見に利用されるとの懸念を表明した。その他、フロリダ州共和党知事のリック.スコット氏など多数の政治家が同様のコメントを披露した。更に、この法案に賛成票を投じた複数の議員は、各方面からの喧々囂々の批判に圧倒され、今はこの法案に反対しているとして完全な方向転換の態度を表明した。その中の一人は昨日「私は間違っていた」と後悔の思いを表明し、知事が拒否することがアリゾナの最善の策であると語った。マスコミはこれにも驚かされている。

更に驚くことに、多数の州は、アリゾア州のLGBTに対する差別的な法案と同類の法案を紹介又は検討している。アイオワ、アイダホ、オクラホマ、カンザス、ジョージア、サウス.キャロライナ、サウス.ダコタ、ミシシッピー、テネシー、ユタ州は通過した段階ではないが、アリゾナ州のSB1062に対する多方面からの驚異的な反応を目撃したため、どのような影響を受け、どのような方向に進むのか注目される。宗教色の強いこれらの州は、個人の権利に対して宗教の自由をより重視する傾向があり、更に論争的な展開になる可能性もある。

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