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中間選挙での両党の戦略はその後も全く変化はないようだ。民主党は最低賃金の引き上げをアピールし、共和党は相変わらずオバマケアの弱体化を推進している。今日、オバマ大統領はコネチカット州の中央コネチカット大学で経済的に困窮している米国民の最低賃金を上げることを再度力説した。一方共和党でコントロールされている下院議会は5日、オバマケアの個人強制加入の延期を認可する法案に投票し通過した。

$10.10の最低賃金は数百万人の貧困層を引き上げると言われている。オバマ氏の最低賃金の引き上げの要求は、2014年の中間選挙を意識したもので、国民が地元の政治家に緊急要請することを提案し「彼らに再度考慮するよう要請しなさい。彼らに大半のアメリカ人(最低賃金を支持する国民)の側について下さいと要求しなさい」と呼びかけた。

一方、下院議会は今日、オバマケアの個人に対する強制加入を1年間延期する法案に投票し、250対160票差で通過した。賛成票には25人以上の民主党議員も含まれている。オバマ政権は2月10日に企業に対する延期を発表したが、共和党は個人の強制加入を延期しないのは不公平であると批判した。今日の投票の理由について、下院多数派のリーダー、エリック.カンター氏は、政治ゲームを止める機会であり、米国人を優先する」ためであると述べた。

企業に対する強制加入の罰則は延期し、個人に対しては延期しないとう点で、特に共和党の間で批判的であったが、個人を延期した場合、アフォーダブル.ケア.アクト(ACA)はすでに施行されているため更に混乱が生じることは明らかである。ホワイトハウスは、下院が投票した法案は、医療保険費を増大し、税控除を減少し、未加入者が増大し、医療業界のコストを増大させると反論している。

政治ゲームを繰り返しているのは共和党率いる下院議会である。今日の投票は50回目であると言われているが、オバマケア撤廃の努力は時間と国民の税金を無駄にしているため生産的ではない。既に医療保険市場を通して、400万人がオバマケア下で医療保険に加入していると言われているが、共和党はこの法が全面的に延期になった場合、これまで加入し支払いを開始している国民をどうするのか考慮していない。撤廃を諦めない共和党は、あらゆるチャンスを利用してオバマケアを骨抜きにすることを目的にしている。また、オバマケアの欠点を突くことで民主党を分裂させることは共和党に有利である為、オバマケアは都合の良い戦略である。しかし、下院で通過したこの法案は上院で通過する可能性はない。

共和党がオバマケアを中間選挙の戦略に利用している理由は、加入を拒否する国民は税金である罰金を支払う必要があるため、これが最も国民に人気がないと主張し続けているからである。一方、民主党が最低賃金の引き上げを戦略にしている理由は、国民が圧倒的に支持し、州や地域でも最低賃金引き上げの努力は記録的に高まっているためである。また、米国の賃金は先進西洋諸国に比較すると自慢できるレベルではないため、最低賃金の引き上げが必要な理由は圧倒的に多数の経済学者が指摘している通りである。ビジネス.インサーダーによると、米国の最低賃金は他の多くの先進国より低いことも事実である。ドルに換算した場合、オーストラリアはトップの$15.75である。次にルクセンブルグも$15に近い。フランス、アイルランド、ベルギー、オランダ、ニュージーランドも 時給$10以上を支払っている。米国の多くの指導者は頻繁に、自国が世界一の経済大国であると主張しているが、肝心な部分で遅れている。

グローバルな観点からも民主党が最低賃金の引き上げを中間選挙の戦略に利用することは有効であると思われる。これに対して、共和党はオバマケアの攻撃を戦略として、投票を50回も繰り返し、無駄な時間と税金を使っている。11月の中間選挙は、共和党のオバマケア撤廃の戦略に対して、民主党が戦略の武器であると確信している最低賃金引き上げの推進を、特に無党派の有権者がどのように認識しているかを知る絶好のチャンスである。

 

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