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昨日最終日のCPACではストロー調査投票が行われ、2年連続でティーパーティに支援されているケンタッキー出身のリバタリアン上院議員ランド.ポールが引き続き1位を獲得した。また、先週は最初の予備選が行われたテキサス州で、現役の上院共和党議員であるジョン.コーニンは2名のティーパーティ挑戦者を打破することに成功した。これは、CPAC サークル内のティーパーティ議員の勢力と、実際の選挙で実力が試される2014年の中間選挙の動向とは異なっていることを示唆している。

約2,400人が参加したストロー調査投票で、ランド.ポールは票の31%を獲得し、2年連続の1位にランクされた。 2位は11%の票を得たテッド.クルーズである。9%を獲得し3位にランクされた黒人のベン.カーソンは、頭部が結合した双子の分離手術に成功し評価を得た初の神経外科医であるが、オマバケアは奴隷制度以来の最悪の医療改正法であるとの過激な発言をしたことで知られている。最近の世論調査で、50%以上の国民はクリス.クリスティは大統領には適さないと評価しているが、政治家としての経験がないカーソより劣るものの、8%の4位を獲得した。5位は、欠席したが7%を獲得したスコット.ウオーカーであった。

ストロー調査投票に参加した約2,400名の保守派は2016年の大統領適任者としてポールと、政府閉鎖を主導したクルーズを選択した。クルーズはABCニュースのインタビューで、両党の議員が団結すれば2015年はオバマケアを撤廃できる可能性があるが、そうでない場合、2017年には撤廃するとの理想を語った。また、2014年の選挙は、民主党が引き続きオバマケアを擁護し議会を失うか、またはアメリカ人の言っていることを聞いて議席を留めるかのどちらかであると述べ、何百万人ものアメリカ人は仕事および医療保険を失い、パートタイムを強いられ、医療保険は高騰している。ワシントンはこのような人達の声に耳を傾けていない為、共和党が勝利すると述べた。

ストロー調査投票の結果は、CPACのサークル内で彼らの勢力は多大であることを示唆しているが、現実の選挙となると、様子はちょっと異なっている。APは、全米で最初の予備選となったテキサス州では、上院少数派の2 番目のリーダーである主流共和党議員コーニンが2名のティーパーティ議員を打破した。これを受けて、ティーパーティは苦戦しているとし、「特大したティーパーティの役目は低下した」と伝えている。保守の中心地では、まだ彼らの勢力は強いが、多数のティーパーティ議員を議会に送り出すことに成功し勝利した2010年、2012年とは環境が変わっていると指摘している。今年、上院でティーパーティー候補が勝利する可能性があるのは、6期目に挑戦している上院共和党議員サド.コクランに対抗しているミシシッピー出身の上院議員クリス·マクダニエルだけであると予測している。また「下院の選挙では、ティーパーティの挑戦者は誰も勝利しないことが予期されている」と述べている。

現実的には、共和党主流派とティーパーティ議員はお互いに激しい戦いを繰り返している。特に、この戦いの中心にいるのは上院少数派のリーダーであるケンタッキー出身のミッチ.マコーネルである。ティーパーティ議員の主要人物はランド.ポール、テッド.クルーズ、マルコ.ルビオであり、彼らを後援しているティーパーティ活動家の理想は、彼らのメンバーをホワイトハウスに送り出すことである。しかし、ベテラン共和党議員は若手のティーパーティ議員には劣らない資金力とエネルギーで体当たりしているようである。ニューヨーク.タイムス によると、マコーネルは、現役の共和党は2014年の選挙で議会を保持することに問題はないと見ていて、「ティーパーティは全米で一議席を得ることがあるとは思わない」と述べている。 共和党主流派のゴールは彼らの予備選での勝利を阻止し、資金集めを削減し、将来ティーパーティ議員の勢力を共和党内で消滅することである。マコーネルは「我々は彼らをあらゆる所で打倒していると思う」と語った。一方、ティーパーティは、マコーネルが金融救済、負債限度引き上げ、オバマケアの融資に賛成票を投じたと批判し、彼の記録を公表するため資金を宣伝に利用している。ティーパーティ活動家は、マコーネルのような存在は「D.Cの問題の真髄である」と批判し、「十分な保守派ではない」主流派共和党議員を議会から追い出すことをゴールにしている。

今年は、ティーパーティにとって5年目を迎える。2010年にケンタッキー州から有力候補であったポールは、CPAC で2013年から2年連続して、 2016年大統領選の共和党最有力候補者に選ばれた。2010年のワシントン.ポスト によると、ポールは、1960年代の公民権運動の紛争となったレストランの白人のみのカウンターで人種分離を推進した「個人ビジネスを政府が干渉するべきではない」として、人種差別政策を擁護したため注目された。現在、売れっ子ジャーナリストのエズラ.クラインは、「ランド.ポールは人種差別者ではないかもしれないが過激論者である」との記事を当時紹介し、公民権運動時代の人種隔離政策さえ擁護するリバタリアンの自由主義の危険性を指摘した。

ティーパーティの内部およびその支持者は、ティーパーティ議員は2014年も引き続き勝利すると楽観的であるが、その将来性はほとんど不透明であるとの見方が一般的である。多様な目的と政治および社会的理念を掲げているティーパーティ議員と主流共和党との分裂は2014年の中間選挙を複雑にしている主な要因である。ティーパーティ議員が直面している最も難しい側面は、彼らは一般的に過激派であると見られていることである。政敵の法律であるオバマケアを破壊するためには政府閉鎖を先導することで、米国の経済に著しい打撃を与えることも辞さないクルーズや個人ビジネスの自由の尊厳のためには、人種分離さえ擁護するポールのような過激派が、米国の主流として定着するには無理があると見られている。中間選挙は、主流派共和党を右へ右へと追い詰める過激派ティーパーティとの戦いでもあり、今後の米国を予測する重大な選挙であることは間違いない。

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