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ニューヨーク州は他民族文化が豊かな大都会の一つであるが、意外にも全米で公立学校の人種分離化が最も顕著である。公民権運動の努力により人種の統合の努力はなされたが、1980年代からその努力は様々な要因により低下した。26日、UCLAの複数の学者は同州の人口動態および人種分離のパターンの調査結果を発表した。

この調査結果はUCLAの公民権プロジェクト(CRP)の研究チームによって報告されたものである。CRP報告書の概要によると、2009年に黒人およびヒスパニック系の学生が多い学校で白人学生の割合はわずか10%であり、ニューヨークの公立学校は全米で最も人種的な分離が目立っていることが判明した。40年前、同州では地域の圧力及び裁判などの判例があった結果、人種の統合性は重要な州の教育政策の要素であった。米国司法省の記録では、ニューヨークは住宅および学校の人種統合に努力した州であるが、レーガン政権時代の頃、人種統合の努力は弱体化し、学校選択の自由、チャーター.スクールと呼ぶ独立運営の公立学校などが台頭したことにより、自己の責任に基づいた実践と政策が強調されるようになった。21世紀の初頭までには主な首都圏の地域で人種統合の強制は薄れ、住民のパターン、市場志向、統合性の努力の欠如が原因で多くのプログラムは自発的向上を目指したため、人種のバランスを維持することに失敗した。ニューヨークでは学校を自由に選択することが優先され、その政策は人口動態的変化に伴い人種の孤立が目立つようになった。

教育現場での人種統合は、人種偏見を減少し、広範な人種間の意思伝達スキルを向上させる可能性があるため、学業達成、将来の所得、良好な健康維持など少数派の学生に利点がある。従って、60年前の調査では、学校での人種統合とバランスを保持することを目指していた。増大する多様民族の中で「本当の統合は非常に貴重なゴールである」とCRPの研究チームは述べている。研究チームは人種統合の利点に基づき、過去20年間ニューヨーク全体の人口動態および人種分離のパターンを調査し、その分析から多くの事を発見した。

それらの主な発見は(1)学校、学区、および主な大都市地域、特に都会の学校に入学する学生は多様化が増大している。(2)非常に多くの有害な社会的、教育的状況に密接な関連性がある学校の貧困と、人種およびクラス間の関連を調査した結果、地理的レベルで黒人及びラテン系の学生には低所得の家庭が過剰に多いことが判明した。(3)ニューヨーク全域で、平均的チャーター.スクールには人種分離率が高く、平均的マグネット.スクールには人種分離率は低い。しかし、約20%の入学率に対して、白人の入学率は1%以下であるなどマグネット.スクールには実質的な変動がある。マグネット.スクールとは、特別カリキュラムを提供する公立学校の一種で磁石のように引きつけるという意味がある。(4)90%またはそれ以上の人種分離はニューヨーク州の北部地域内よりむしろ多数の断片的な学区で起きている。

一般的に、人種と学力偏差、学校区域、及び家庭の所得には密接な相関関係がある。ニューヨーク.タイムスによると、2010年のニューヨーク州の公立学校の約50%は低所得の家庭の学生であるが、特に黒人またはラテン系の学生が通う学校のクラスメイトの70%は低所得の家庭の学生であった。一方、白人が通った学校の場合、低所得の家庭のクラスメイトは30%であった。ニューヨーク州の公立学校の学生の約50%は白人であるが、2009年から2010年の修学期間に平均的黒人学生が通った学校の17.7%は白人学生であった。これに対応する率はイリノイ州では18.8%、カリフォルニア州では18.9%であった。

多様民族文化の豊かな多くの都市では、ニューヨークとほぼ似たような問題があることを示唆している。貧困家庭に生まれた子供は人種的には黒人やラテン系が多く、裕福に生まれた子供に比較して、幼少から教育の機会に恵まれないからである。全米の地域で、全ての家庭の子供に、幼少から平等の教育機会を与えることを頻繁に提案しているオバマ大統領の教育政策の意義は、学校での人種分離の問題とは無関係ではないと思われる。

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