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ネバダ州バンカーヴィルの牧場で長年続いている論争では、武装の市民兵を含む反政府の活動家が集った12日、連邦政府の土地管理局(BLM)は牧場付近の一定の道路沿いに憲法修正第一条ゾーンを設定したが、その後そのゾーンを排除したため、活動家らは憤慨している。しかし、最高裁は、政府は無理のない時間、場所、方法(TPM)を制限することが可能であると規定している。

米 国には言論の自由ゾーンまたは抗議ゾーンと呼ばれる憲法修正第一条ゾーンがある。これは憲法修正第一条に基づき、言論の自由の権利を行使する政治活動にお いて公共の場所を自由に利用出来ることが確約された区域に言及する。1960年代および70年代にベトナム反戦運動が台頭した頃生まれた概念である。前大 統領ジョージ.W.ブッシュの政権は、米国愛国者法に基づき、言論の自由ゾーンを最も拡大したことで知られている。又、抗議活動が多発している近年、この ような場所の制限はかなり緩和されている。憲法修正第一条ゾーンの目的は、抗議活動や政治活動の集会を安全に運行するためであるが、メディアを遮断し、抗 議者を検閲する場合もあるため論争的である。定期的に開催される民主党および共和党大会の会場などもその憲法修正第一条ゾーンである。そのようなゾーンで の抗議活動は大学のキャンパスに限らず、国立公園、牧場を含む他の機関の公有地にも設定される場合がある。

ネバダ州バンカーヴィルの牧場主バンディの牧場から数マイルの範囲に、先週まで連邦政府が設定したオレンジの網フェインスによる「憲法修正第一条ゾーン」を表示した囲い区域があった。憲法センターによると、BLMおよび国立公園サービスの当局者は、オレンジ.フェインスで囲んだ2つの区域を設定したことについて、「言論の自由を阻害せず促進する」ためであると語った。しかし、「現存する規約や条例」に基づいて、許可申請する必要はなく、公有地でいつでも言論の自由を表現することはできるが、この押収作業に関連した公有地の幾つかは安全性のため一時的に閉鎖されていると語った。ネバダ州のアメリカ人権協会(ACLU)の代表者トッド.ストーリー氏はネ バダ州の新聞社に憲法修正第一条ゾーンは言論の自由を妨げていると反論し、「我々は、どこで自分を表現できるのか出来ないのか、人々が遮断されたり囲いをつけたりする発想を好みません」と指摘した。

連邦政府は、土曜日に抗議が行われた後、この憲法修正第一条ゾーン廃止したため、バンカーヴィルの牧場の抗議活動家らはBLMの措置に怒りを表明している。しかし、土曜日の抗議活動には多数の武装の市民兵が配置したことも理由であると思われるが、ACLUのような強力な組織の評価の影響力は多大である。憲法修正第一条ゾーンの設定の是非は、個人の解釈次第で見方が異なると思われる が、状況次第で言論の自由を制限すると解釈することもあり得る。一時設定したゾーンを解除した場合、結果的にどうような意味を持つのは不明な場合もある。

公有地での言論の自由はかなり制限が緩和されたものの、米国最高裁は多数の判例で、時間、場所、方法(TPM)において制限があると頻繁に規定している。それは危険な交通の激しい道路や環境保護地域などが含まれていて、全ての公有地で言論の自由に基づくデモ抗議が実施できる訳ではない。従って、問題となっている連邦政府所有の牧場がバンディ個人の所有地であるなら、どのような抗議活動を行うと問題はない。しかし、バンディを支持した市民兵を含む反政府の極右保守派は、12日安全ではない公有地の道路で警察官との小競り合いを展開した。

TPMの制限が憲法修正第一条に違反するかどうかを判定した1941年のコックス対ニューハンプシャーの判例で、最高裁は圧倒的に「政府はその言論の内容について規定することは出来ないが、適切な時間、場所及びその方法を制限することは可能である」と判定し た。また、大規模なデモ抗議集会が開催される場所に適切な数の警察官を配置し、清掃費用を請求する事も合法的であると判定し、あくまでも平和的に開催され るデモ抗議を強調している。しかし、戦々恐々とした武装の市民兵が政府役員を脅すことが言論の自由の表現として言及できるとは解釈していない。

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