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米国司法省は19日、米国の重要な機密情報を盗んでいるとの疑惑を抱いていた特定のハッカー.グループを告訴すると発表した。オバマ政権は長い間、中国軍のスパイ活動に懸念を抱いていたが、中国はそれに対して証拠の提起を主張していた。確実な証拠に基づき、他国をハッカー活動で起訴する前代未聞の発表であるが、米中間の外交上の問題を含めて、どのような影響を及ぼす可能性があるかは不明である。

過去数年間、100カ国以上で5,000万以上のコンピューターがハッカーの影響を受けていたと言われている。米国司法省は今日、既に15カ国以上で逮捕されていたブラックシェイズと呼ばれるソフトウェアの創作者とその利用者約100人をサイバー違反で告訴すると公表した。更に、司法省の長官エリック.ホルダーは、外国政府および外国企業が企業秘密を盗むことは、我々の「安全保障および経済に対する事実上の脅威」であると2013年にオバマ大統領が述べた言葉を引用し、深刻なサイバー.セキュリティ違反で中国人民解放軍(CPLA)の5人の士官を起訴すると今日発表した。これは「サイバー手段によって米国の商業を標的にし、潜入している国家全体に対する初めての告訴である」と述べている。

ピッツバーグの連邦大陪審は、5人の中国軍士官が他のグループと共謀し、西ペンシルバニア及び米国の他の場所にあるコンピューター組織にハッキングしていることを発見した。被害者は、ウェスティングハウス·エレクトリック、アルコア、アレゲニー·テクノロジーズ社、 USスチール、全米鉄鋼労組連合(EU)、及びソーラーワールドの6社であり、「これは、中国軍による経済スパイ」のケースであり、盗まれた企業秘密および他のビジネス情報機密の範囲は著しく重要なものであると説明している。

CPLAの士官達は、中国の国有企業を含む他の競合社に有用である情報を盗むため、被害者のコンピューターに不正アクセスを続けていたと起訴状は記述している。いくつかのケースでは盗まれた時点で、被害者の企業秘密情報は特に中国企業に有益であったと指摘した。また、中国軍のハッカー.グループは、競合相手又は敵に提供することになる「米国の戦略や脆弱性に伴う高感度の内部通信」を盗んでいる。つまり、彼らは「米国のビジネスを犠牲にして、中国の国有企業に有利な利益を追求する以外に他の理由はないと思われる」とし、「これは米国政府が断固として弾劾する戦術である」と司法省は主張している。また、「オバマ大統領が何度も言っているように、我々は米国企業又は米国の商業部門に競争上の優位性を提供するため情報を収集することはない」として、中国のハッカー行為とNSAの監視プログラムとの相違を明確にした。

また、「建国以来、米国企業の成功は市民の勤勉性と公正性によるものである」と述べ、世界中の国がそうであるべきである指摘した。また、「国際市場の成功は後援政府の能力をスパイし、ビジネス機密を盗む事ではなく、企業の革新と競合の能力によるべきである」と中国を批判した。また、外国国家がその軍事または諜報源を利用して、国益のため米国企業の重要なビジネスや企業秘密を盗む場合「我々はいい加減にしてほしいと言わなくてはならない」と述べ、オバマ政権は「不法に米国企業を妨害し、自由市場の運営に公正な競争の完全性を損なっている国の行動を容認しない」と強く対抗する意志を表明した。最後に、経済スパイ活動に従事しているハッカー達は、上海からインターネットを介している行動であっても、米国の法律はそれを犯罪行為として、アメリカの法廷で裁くと明言した。

今日の司法省の公表は、中国の執拗な否定に対して、オバマ政権の法務執行当局が捜査を強化させていたことを示唆している。司法省は具体的な証拠を掴み、中国軍に対する前代未聞の告訴を表明した。しかし、中国当局は直ちにその事実を否定し、中国との外交関係に歪みが入ると警告した。19日のAPによると、中国政府の外務省は、その告訴は「作られた事実であり、米中間の協力と相互信頼を危うくする」と声明文を発表した。また、「中国が支持しているサイバーセキュリティは不動である」と述べ、「中国政府、中国軍、及びその関係者は企業秘密のサイバー盗難に従事していない。中国隊員に対する米国の告発は事実無根であり、馬鹿げている」と反論している。しかし、米国政府の報告は、40以上のペンタゴンの兵器プログラム及び約30の防衛技術は中国からのサイバー侵入によって危険に晒されたと告発している。サイバーセキュリティ会社のマンディアントは、米国企業に対する数年間のサイバー攻撃はCPLA にリンクしているとの報告書を昨年発表した。

更に、司法省の国土安全保障部は初めて上海で米国のビジネス情報を盗んでいる5人の名前および顔を含む人物を確定した。しかし、彼らは中国に在住し中国政府に保護されているため、米国法務執行下での逮捕と拘留は極度に困難であると思われる。中国政府に対する米国の報復措置として考えられることは、中国との貿易を中止することであるが、ウォルマート、ターゲット及び多数の多国籍企業を含め、米国市場に出回る製品の50%は少なくとも中国製であることを考えれば、米国のビジネスに多大な影響を与える可能性がある。しかし、サイバー犯罪は今後も拡大する可能性がある為、どのような遠距離からの犯罪であっても告訴を逃れることは出来ないとする国際的な法務執行の組織力とサイバー犯罪に対抗するその強さを表明したことは劇的な一歩である。

 

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