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インディアナ州の農場で発見された、致命的な豚流行性下痢ウイルス(PEDV)による感染被害は1年間で既に30州に拡大し、少なくとも米国の10%の豚が死亡している。最初に米国でPEDV感染が発見されたのは1年前であり、今回は2回目であるが、ウイルス拡大を封じ込めることは困難な状況である。この豚ウイルスがなぜ1年後に再発したのか決定的な原因は不明であり、農場では、現在これに対抗する技術がない為、引き続き拡大する可能性を防ぐための研究や対策が提案されている。しかし、豚肉の価格上昇はすでに始まっている。

28日のロイターによると、マット.アッカーマンはインディアナ州南東にある事業主にその所在と名称を明かさない事を条件に、ロイターの電話インタビュー応じることを認可された。農場でのサンプルを採取したアッカーマンは、インディアナ州でPEDVの遺伝的な続発は、最初に昨年の5月発生し、今年3月に再発したと語った。ウイルスが確認された1年後に農場で繰り返し感染することはこれまで公式に確認されていなかったという。

PEDVの再感染の原因については現在のところ不明である。連邦及び州政府は、PEDVを根絶する努力をしている。一度PEDVに感染した豚は、免疫が発生する少なくとも数年間は疾患しないと推定されていた。しかし、1年後に再発し、豚が流行性ウイルスに苦しむことは知られていなかった。アッカーマンは、なぜインディアナの農場で雌豚、又は母豚が昨年最初にウイルスに感染した後、再感染したのか分からないと述べ、昨年、感染した豚はまだ6ヶ月齢であったと語った。母豚は子豚を妊娠していて、子豚に伝授された免疫には限度があったと述べた。また、農場は「優れた衛生管理の仕事はしていません」と語り、それは原因を把握することが難しい主要因であると指摘した。

また、豚が1年後に再感染した理由が不明な要因は、米国で昨年5月にPEDVが発生したそれ以前の経験がなかった事である。また、豚がPEDVに感染した後、PEDVに対する免疫持続期間を予測することが出来なかった為である。アッカーマンは、「伝染性胃腸炎と呼ばれる同様の疾患のケースであるため、豚は感染後3年間PEDVに対する自然免疫を持っているだろうと思っていた」とし、「昨年PEDVが発生した農場は今年の再発から保護されているという訳ではない」と語った。

インディアナ州でのPEDVの再感染は、中西部の農家から今後数週間で同州の別の地域に拡大するとの懸念も広がっている。ワクチンはまだ完全に感染から豚を保護することはできない為、豚の生産者は危機に直面している。多くの獣医は、PEDVはウイルスが混ざっている豚の糞尿を介して豚から豚に伝染し、トラックを介して農場から農場に伝染し、動物と飼料を介して伝染が拡大すると思っているようだ。豚獣医師協会の代表者ハリー.スネルソンは、「2回目の発生は最初の感染ほど深刻ではない傾向があるが、農家は豚を失う」と語った。また、ウイルス再発の潜在的な理由の一つは、糞便中に混入している高いレベルのウイルスが豚の自然免疫を圧倒していると述べ、「免疫力はウイルスの拡散を制御する重要な部分である」と指摘した。

全国的にPEDVが流行した場合、感染した農場の約30%に再発するようであり、PEDVは繰り返し発生する可能性があることを豚獣医師協会が初めて確認した。また、再感染の波は全国の豚家畜の多大な損失を引き起こすと予測されている。これらの再発はほとんどの場合、子豚に致命的であり、これを食い止めるためにはかなりの努力が要求される。アッカーマンによると、最初に感染した雌豚から生まれた子豚はほぼ100%死亡するが、2回目に感染した雌豚から生まれた子豚の死亡率は約30%であるという。ウイルスがほぼ完全に死滅した後に感染した疾患は、ウイルスによる継続的な重度の損失リスクが予想以上に大きいことを示唆している。

長期的な免疫が欠如している今後の対策として、すでに30州に拡大したPEDVと戦うため、全国の豚生産業者は厳格なバイオ.セキュリティを保持することである。獣医主任のジョン·クリフォードはパリの世界動物保護保健機関の一般会議で、「米国農務省(USDA)は有効なワクチンを通して、雌豚に免疫を拡大する努力をすることで、再発流行性疾患と戦っている」と述べ、悪循環を断ち切り、再感染を防ぐため優れたバイオ.セキュリティ、洗浄、消毒などを訓練する必要があるとロイターに語った。

全国豚委員会はPEDVの研究を実施するため、200万ドルの資金を集めたという。委員会の豚健康情報のディレクターであるリサ.ベクトンは委員会が監督した免疫研究からの予備的結果は「免疫は長く生きないようである」と確認したという。決定的な解決策はない状況でPEDVは引き続き拡大しているため、全国の農家や食肉パッキング業者の間で懸念が広がっている。USDAは、PEDVに関して「人体の健康に危機をもたらすことはない」と述べているという。

PEDVの拡大に伴い、豚市場の価格は高騰する懸念があり、経済的な影響は大きいと思われる。PEDVに感染した700万の豚は既に屠殺されたため、豚一頭の価格を押し上げている。昨年最初にPEDVの発生が確認されてから、価格は上昇し始め、先月記録的な25%の高騰が報告された。また、豚肉の小売価格も記録的な高騰を示している。USDAは、昨年の豚肉の値段は1%前後の高騰であったが、今年は3%前後上がると推定している。子豚の死亡に伴い、供給が減少するため豚肉の価格が上昇するのは当然である。更に、ワクチンおよびバイオ.セキュリティの強化コストにより生産費も増大するため、豚肉の値段は更に上昇することが予測されている。

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