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オバマ大統領は今日、気候変動政策計画の一貫として、環境保護庁(EPA)の新しい排出規制を発表した為、多数の著名人がコメントを公表した。しかし、気候変動政策計画は石炭及び石油生産が主な財政源である州や地域では歓迎されていないため、一部の民主党議員は多大なプレッシャーを抱えることになる。また、気候変動政策は11月の総選挙(又は中間選挙)の重要な課題の一つであり、気候変動に対処する為エネルギー政策を支持する富裕層と、気候変動政策に挑戦する富裕層との戦いでもある。

オバマ氏は1日、EPAの新たな規制として、電力発電所の排気ガスを2030年までに30%減少させる目標を発表した。ホワイトハウスによると、この気候変動政策計画はビル、工場、全自動車の近代化、および国民の健康に焦点を当てている。米国の二酸化炭素汚染による公害の40%は電力発電所からきている。排気ガスの30%削減は、トラックを含むアメリカの全自動車の二酸化炭素排出による汚染の年間三分の二を減少させる計画である。この計画は3,000人以上を招待した11回の公聴会を含めて、EPAが実施した全米で300以上のグループとの論議により決定した数値であり、オバマ政権の独断的な目標ではない。

この発表に対する著名人の反応は様々である。2日のAPによると、地球の友のエリック.ピカは「第一歩のステップであるが、この規則は正しい道に私達を導くためには十分であるとは言えません。気候変動に関する科学はもっと明白になり、且つ悲惨になっているため大統領の積極的な行動を必要としています」とコメントしている。また、欧州連合(EU)の気候変動の弁務官であるカニー.ヘデガードは「米国を含む全ての国は、提示された目標以上の削減を行う必要があります。しかし、これはオバマ政権と大統領にとって重要なステップであり、事実政治的に気候変動と戦う投資をしています」と評価している。

更に、気候変動に関する業績により2007年ノーベル平和賞を受賞した元副大統領アル·ゴアは、「私たちの国の地球温暖化汚染を発電所から減らすことを目指すオバマ政権による本日の発表は、我が国の歴史の中で、気候の危機に対処する最も重要なステップです」と述べた。また、カリフォルニア州の元共和党知事であったアーノルド. シュワルツネッガーは「気候変動に関する行動を取ることをこれ以上待つ事は出来ないと知る為には、数十年の科学的研究と悲惨な干ばつや巨大な嵐を見るだけで十分です」とコメントした。

一方、この新たな二酸化炭素排出規制に反対を表明した全米製造業者協会の会長兼最高経営責任者(CEO)のジェイ·ティモンズは、「米国で生産されるエネルギーの三分の一の利用者として、製造業者は厳しいグローバル経済の中で競争する為、安全で安価なエネルギーに依存していて、最近の利益は大幅に私たちが現在享受している豊富なエネルギーによるものです。今日のEPAからの提案は、我が国の混合的エネルギーから確実で豊富なエネルギー資源を除去することで、この競合的利点を単独的に排除しかねません」と反論した。また、クリーン.コール電力のアメリカ評議会の社長兼CEOのマイク·ダンカンは「これらの規定効力を許可した場合、(オバマ)政権の全ての意図や目的はアメリカの次のエネルギー危機を生むことになります」と述べている。

利害関係の違いに応じて、気候変動政策に対する反応が異なることは当然である。石炭や石油などの化石燃料が財源基盤になっている州や地域では、オバマ政権の新エネルギー政策に否定的である。特に、アラスカ、ルイジアナ、ウェスト.バージニア、テキサスなど複数の州の民主党議員は、オバマ氏のエネルギー政策に同意する事が困難な立場に置かれている。テキサス州は記録的な石油ブームであり、共和党の選挙キャンペーンの主要課題は石油開発に基づく雇用拡大である。そのような地域で、気候変動政策を推進する議員は議席を失う可能性があるとの見方もある。民主党は上院議会で多数派を維持したいと願っている一方で、オバマ氏にとって気候変動に対処するためのエネルギー政策は二期目の重要な政治的課題である。

一部の民主党にとって、気候変動計画政策は11月の中間選挙の葛藤要因になるが、一部の富裕層にとっても重要な戦いの課題である。気候変動の活動家でカリフォルニア州の億万長者であるトム.スティヤーは、2014年の選挙に多額の資金を融資し、キーストーン.パイプラインやフラッキングに反対する事で、有権者の支持を得るための全国的なキャンペーンを実施している。一方、石油産業の億万長者であるコーク兄弟は、幾つかのティーパーティ組織を通して、アーカンソー州で民主党上院議員マーク.プライヤー、及びルイジアナ州で民主党上院議員メリー.ランドリューの議席を奪うため多額の投資をしていると言われている。従って、2014年の総選挙はスティヤー(右端)対コーク兄弟の選挙だと言われている。

5 月23日のロスアンゼルス.タイムスによると、環境保護団体を後援しているスティヤーは気候変動及び「地球温暖化に懐疑的な共和党議員をターゲットにする為、少なくとも5,000万ドル、7州で1億ドルを使う計画があるという。スティヤーは「多数の共和党候補を代表してオバマケアおよび他の課題に対抗する広告に数千万ドルを使ったコーク兄弟ほど過激ではない」という。一方、コーク兄弟は中間選挙の今年は1.25億ドルを費やすことを計画している。コーク兄弟が非公開メンバーから資金集めをしていることは既に早くから知られている。上院多数派の民主党リーダー、ハリー.リード(左中央)は、大統領のアフォーダブル.ケア.アクト(ACA)のプログラムに関する虚偽の広告に投資した最も政治的に活動的なコーク兄弟を批難し、数ヶ月前「兄弟二人のひどい不正行為に対して話をする時です」と初めて怒りを表明した。

11月の中間選挙は、極端な表現を用いれば、気候変動政策に関して、科学を肯定する側と否定する側との戦いである。同時に、現状維持と利益追求に固執する億万長者と、人類の健康および環境保護を強調する富裕者との戦いであり、これは舞台の裏側で既に展開されている。米国の政治家、企業家、活動家、及び全ての国民は気候変動の問題に直面しなくてはならない時が来たようだ。有権者にとって、それは投票という形で顕れる。

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