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バージニア州第七議会選挙区で行われた10日の予備選の投票参加率は極度に低かったため、独自に調査したところ意外な事実が判明した。また、落選したエリック. カンターの第七選挙区は移民改正を支持していたことが判明。大半の有権者が移民改正を支持していたカンターの第七選挙区で、なぜ移民改正を支持していたカンターが落選し、移民改正に反対するディビッド.ブラットが当選したのか不可解である為、幾つかの側面から調査し分析した結果、ある結論に達した。また、カンター落選には重要な教訓がある。

バージニア州の総人口は8,260,400であり、同州は11の議会代表地区に分類されている。カンターは第七地区の現役代表議員であり、この第七地区の人口は757,917人である。バージニア州政府サイトのVirginia. govによると、2012年の大統領選挙でバージニア州の有権者がオバマ大統領に当選した合計票数は1,971,820であり、共和党対抗者であったミット.ロムニーの投票数は1,822,522である。しかし、第七地区の有権者の212,915人はロムニーに投票し、大統領に投票した有権者は163,331人であった。この事から、オバマ氏の再選を支持する投票率の方が高かったバージニアは共和党寄りの州ではないことが分かる。しかし、同州の第七地区ではロムニーを支持する率が高く、彼に投票した20万人以上の有権者は、共和党支持者であると思われる。

予備選の投票参加率は歴史的にどの地区でも低いことは一般的であるが、10日に行われた予備選に参加した第七地区の有権者はわずか65,022人である。共和党地区の代表者を選定するためこの日投票に参加した約65,000の有権者は、共和党またはティーパーティの活動家であると推定できる。従って、ティーパーティ活動家を含む共和党の有権者が10日の予備選に投票参加した率は、2012年の大統領選での投票参加率と比較するとわずか30%であることが理解できる。逆説的に、予備選に参加しなかったこの地区70%の保守派の有権者は、カンターとブラットのいずれも支持していなかった為、投票に参加する意欲さえなかったと推定できる。

次に、最も提起された要因は移民改正であるが、12日のタイム誌 によると、マーク.ザッカーバーグがスポンサーである移民改正提唱グループの組織が融資し、バスウッド.リサーチが実施したバージニア第七地区の有権者を対象にした最新の世論調査は、カンターが敗北した要因は移民改正ではないことを示唆している。ブラットに投票した有権者で移民が主な理由であると答えた率は22%であり、77%の有権者は、「カンターは地元の有権者が必要としている政策より国の政策に集中していた」と認識している。従って、有権者との綿密な繋がりに欠けていたことが主要因である。また、この地区の住民は、「オバマケア及び国の負債が拡大する」ことが移民改正より有害であると考えていたという。しかし、ブラットに投票した69%は不法移民の労働者に市民権の道を与えることを支持している。

この世論調査は、予備選に投票参加したカンターの第七地区の有権者は、自分たちが大事だと考えている優先課題をより強くアピールした候補者に投票したことを示唆している。つまり、移民改正は支持しているが、それは優先課題ではないため、オバマケアと連邦政府の負債に反対するティーパーティ候補者のブラットに投票する率が高い結果になったと言える。従って、投票参加率のパターンから判断して、予備選に参加する有権者は自分にとって重要な課題が何であるかを明白に認識している人達であると言える。

別の側面では、コーク兄弟がバック.アップしている特定のティーパーティ活動家グループは、昨年から下院議長のジョン.ベイナーを打破すると宣言していた為、下院議会でベイナーの次のリーダーであるカンターがティーパーティ活動家のターゲットになった可能性がある。彼らは、ベイナーやカンターはリベラルな共和党であると批判している。また、「カンターは強固な保守派ではない」と批判していたブラットが11%ポイントの票差で楽勝した要因は、バージニア州第七地区の投票参加者の多くが、強固な保守派であるか、又は下院議会のリーダシップに極度に失望していたか、いずれかの可能性または両方の可能性があると思われる。バージニア州の2012年の大統領選の投票結果パターンを見ても、同州の第七地区は保守傾向が強いことが明白である。

カンターの投票結果には幾つかの教訓がある。候補者は地元の有権者の声に耳を傾けることが何より重要であったことを教えている。また、有権者はある時点から、カンターを指導者として信頼できなくなっていたか、または一部の共和党有権者の政治思想がさらに右側に向かっている傾向があることを示唆している。カンター落選の最も重要な教訓は、有権者は候補者の選挙資金力に左右されない側面があることを政治家に教えたことである。これは、選挙資金集めに必死になり、有権者に重要な政策を訴える正統な選挙キャンペーンが弱体化している風潮を変えるきっかけにも繋がる。カンターの落選は党派に関係なく議員が目を覚ます時であることを教えている。

 

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