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オバマ政権は、住宅都市開発省(HUD)及び内務省がそれぞれ別の災害対策資金を州に提供すると公表した。その一つは、地域社会の安全性強化に取り組んでいる州、地域、部落のリーダーの要求に答え、自然災害を経験している地域社会が、将来の気候変動の影響に対応する強力なインフラ整備と構築を支援するため、全国的な災害回復力の競争をする州にHUDを通して連邦資金を提供する計画である。二つ目は、2012年10月に発生したハリケンーン.サンディのような大規模の嵐が壊滅的な打撃を与える危険性のある地域での災害対策として、インフラ強化に備えるため特定された複数の州に内務省を通して連邦資金を提供する事である。

オバマ大統領は14日、カリフォルニア大学アーバイン校の卒業式に参加し、約3万人の卒業生を前に気候変動により「急速に変化する環境の脅威」について語り、「もっと弾力的なインフラ構築」のため10億ドルを支援すると発表した。ホワイトハウスよると、この発表は全国の地域社会で頻繁に発生している強烈な嵐、洪水、干ばつ、及び山火事に対処するため、最近の災害から回復するだけでなく、将来のためにもっと強いインフラを構築するためである。これは、「弾力性のあるインフラを強化し、健全な科学を構築し、投資のための革新的なアプローチを展開する」ことで、気候変動の影響から地域社会を守るため、地域の株主、非政府組織および慈善団体を参加させる計画である。ハリケーン.サンディの影響を受けた地域の州は、HUDの設計競争で成功するモデルの家を建設するため、また、緊急に必要な住宅建設を支援するため、約1.8億ドルを提供するという。このようなプログラムに参加する州は、災害復興に関するインフラ構想の提案書を提起する必要がある。

また、特定された複数の州は、内務省のハリケーン.サンディ沿岸地域を強化する助成プログラムの対象になる。16日のAPによると、そのプログラムはサンディの被害後に議会が通過したサンディ救済法に基づき、連邦政府が約1億ドルを支給し11州が共有する計画である。内務省長官サリー.ジュエルは「我々は自然から学ぶことが沢山ある事を知っている。気候変動の影響で、気象現象はもっと頻繁で深刻になる」と述べた。内務省の計画は、湿地や沼地、ビーチ、川沿い、魚類の通過路、洪水平原などを復元することである。サンディで特に被害の大きかったニュージャージー州は最も規模が大きい13のプロジェクトが予定され、それにはビーチ、塩湿地、ホーボーケン市を含む都市部の回復が含まれている。

また、ニュージャージー、ペンシルベニア、オハイオ州などの河川に沿って、特定地域での水質の改善、海岸線の状況改善と保護、湿地復元などのプロジェクトが計画されている。ニューヨークでは洪水緩和、湿地の回復、海岸線の復元、河川水質と弾力性の改善、内陸地域の再接続を含む11のプロジェクトが予定されている。連邦政府はコネチカット、デラウェア、マサチューセッツ、メリーランド、ニューハンプシャー、ロード.アイランド、バージニアのそれぞれのプロジェクト、および2つの地域の複数の災害準備プロジェクトに資金を提供する。

サンディ救済法は2013年1月に議会が通過した法である。この法は1968年の国家洪水保険法を改正し、連邦政府の借入権限を約200億ドルから約300億ドルに増加した。サンディ救済法はコストがかかりすぎるとの一部の反応もあるが、特に予算の乏しい州では、ハリケーン被災地の援助に多大な貢献をしている。しかし、2012年のハリケーン.サンディ後、下院議会の共和党リーダーが融資を許可しなかった為、議会での対処が遅れたことで復興活動も大幅に遅れたと言われている。

14日にオバマ氏が発表した資金は、気候変動の影響が既に多くの地域で目撃されている現在、将来の壊滅的な災害に対処するため、地域社会のインフラ強化または再構築に取り組む州に提供される。つまり、州、地域、及び地域社会に対して気候変動に対処する意識を啓発し、住宅建設も含めてそのインフラ構築の提案を申請した州が対象になる。16日に内務省が発表した資金は、主に、ハリケーンの影響を受けやすい湿地や海岸線のある特定した州に提供されるようである。将来の災害規模を現時点で予測することは不可能であるため、限られた資金による被害対策が実際に特定の災害に直面した場合、どの程度まで効力的であるかどうかは不明である。気候変動の抜本的な対策は排気ガス削減の努力と同時進行しない限り、長期的にはインフラ強化対策だけでは追いつけなくなる可能性もある。しかし、いずれの計画も一時的に雇用が拡大することが期待されている。

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