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下院議長ジョン.ベイナーは24日、大統領令が職権乱用であるとしてオバマ大統領を告訴することを考慮していると述べた。また、25日の記者会見で、来月下院議会が大統領を告訴するための法案を紹介すると発表。これに反応したオバマ氏は、下院議会のリーダーが責務を果たしていない現状を語り大統領令を擁護したことが27日報じられた。

ベイナーは25日の記者会見で、オバマ氏の大統領令に関して、下院議会が訴訟可能な法案を来月紹介すると発表した。 どうして大統領を告訴する必要があるのかを問われ、「大統領の仕事は法律を誠実に実行することを憲法が明白にしている。大統領は法律を誠実に実行していない」と述べた。また「立法府と行政府で論争がある時、我々が奉仕するこの機関の為に立ち上がる事が我々の責任であると考えている」と述べた。また、ベイナーは「我々は大統領を選出するが、君主または国王を選出していない」と発言し、大統領令の行使に脅威を感じている心情を表明した。更に、大統領令は「権力のバランス」を変え、「立法府の力を腐食」していると批判し、歴史上の大統領令の記録を無視していると思われる発言をした。

米国の政治史上、前例にない発表であるため、ホワイトハウスのスポークスマンは「過去にこのような前例があったかどうかは知らないが、共和党はオバマ大統領に反対する勢いを高めたようである」と述べ、「彼らは国民の税金を利用して大統領の仕事に反対するため訴訟を考えているようである。ほとんどのアメリカ人はこのような類いの手段を支持しない」と指摘した。また、下院少数派リーダーのナンシー.ペロシも「彼らは仕事をしていない」ので、仕事をしているような雰囲気を醸し出すための「口実である」と批判した。

ベイナーはどの大統領令が問題なのか、どのような根拠に基づき告訴できるほどの動機があるのか全く説明していない。一般的に認識され、国民に関連性のある課題に関して、最近のオバマ氏が署名した大統領令には6月9日に発表された学生ローン支払援助や2月に発令された連邦政府請負業者の労働者の最低賃金引き上げなど複数ある。一般の国民には馴染みのない行政的課題を含めると就任以来の5年間で、約180回である。歴史的に大統領令の行使は頻繁に行われていて、レーガンは約380回、クリントンは360回以上、ジョージ.W.ブッシュ前大統領は8年間の就任中約290回発令している。頻度の高い歴代の大統領に比較すると、オバマ氏が特に目立つほど大統領令を乱用している訳ではない。

オバマ氏は憲法の権限内で大統領令を駆使していると専門家は見ているため、憲法の解釈問題はないと思われるが、今日ベイナーの告訴宣言に反論した。オバマ氏は27日、ミネアポリスで経済的なスピーチを行ったが、今日放映されたABCニュースのキャスター、ジョージ.ステファノプロスによるインタビューで、この告訴宣言には「唖然としている」と表現し「私は、彼らが何もしない時に何かをしようとしている事に対して謝罪するつもりはない」と述べた。また、「私がベイナー議長に語ったことは、もし、大統領令を多く発令しすぎる懸念があるなら、なぜ議会を通して物事を達成しないのかということである」と語った。また、「彼らが何もしていない間に、私の権限の範囲内で出来る行政上の一部を修正しようとすると、彼らは、甲高い音を出す」と一部の共和党議員を意識した苛立ちを表明した。

27日のロイターによると、ベイナーのスポークスマン、マイケル·スティールは「アメリカ人、彼らが選出した代表者、および最高裁判所は全て、憲法に従っていない大統領の失敗を深く懸念している」と反論し、大統領のコメントを拒否したという。一方、不法移民の子供達が増大し移民問題が深刻化している最近、ABCニュースのステファノプロスとのインタビューで、オバマ氏は、移民改正法、最低賃金、クリーン.エアーなど全て70%以上の国民が支持している課題について、下院議会の共和党は論議することさえ避けている為、誠実な努力が足りないことを指摘した。

上院議会が包括的な移民改正法案を通過してから今日で1年が経過した。ベイナーは今年1月31日、暫定的な移民改正法案の基準を公表したが、2月6日の1週間後にその法案のキャンセルを表明した。大統領は今年1月の一般教書演説で、議会が行動しない場合、議会を抜きにした「ペンと電話」の戦略を用いると宣言した。警告通り、大統領令を発令しているオバマ氏に対して、ベイナーが提起した訴訟を実際に押し通す場合、その手順として、まず下院のリーダーが合意し、次に下院多数派が同意した後、下院共和党議員は原告側として起訴することになると思われる。

 

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