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米国最高裁は、オバマ政権のアフォーダブル.ケア.アクト(ACA又はオバマケア)の強制避妊システムに対して宗教的理由により異議を申し立てたホビー.ロビーおよびコネストガ.ウッド2社による判例の聴聞会を3 月25日に開始し、今日その決定を下した。最高裁の意見は5対4に分かれたが、多数派は、宗教的理由によりこれら原告2社は、ACAに含まれる特定の避妊システムを拒否することが可能であると判定した。

30日最高裁は、ACA下の避妊システム(経口避妊薬及び避妊器具)を女性従業員に提供する為、その負担を原告に強制することは宗教の自由に違反すると判定した。最高裁は、オバマケアの一部に含まれる、幾つかの避妊方法を原告側のホビー.ロビーおよびコネストガ.ウッドの2社が免除することは可能であると判定した。その決定はこの2社及び同様の個人企業に適応されるが、公開株保持企業には適用されないことを明確にした。多数派の意見を代表したサミュエル.アリート判事は、最高裁の判定は避妊だけに適用するものであり、オバマケアの他の条項である予防接種や輸血などには適用しないと決定した。また、ACAの強制加入は合法的であるとの2012年6月28日の最高裁の基本的な決定に変更はないことも明確にした。従って、この2つの個人経営企業および同類企業の従業員は、特定の避妊方法を別の手段で入手する必要があり、この場合、彼らの医療保険計画を利用することはできないことになる。

これらの原告は、IUDと呼ばれる子宮内避妊器具は妊娠中絶に等しいとして非科学的であると思われる異論を唱え、オバマ政権のACA下の避妊強制は1993年の「宗教の自由回復法」に基づき、宗教の自由を妨害していると主張していた。また、この2社はプランBと呼ばれる割合高値の緊急径口避妊薬には反対しているが、通常の経口避妊薬には異議を唱えていない。最高裁は、宗教原理をビジネスの基盤とする家族経営会社に、この特定の条項を強制することは負担であると判定した為、原告2社および、他同類企業の雇用主は勝利したと言われている。

この判定の結果、ホビー.ロビーおよびコネストガ.ウッドと同類の個人企業で働く従業員が何人存在し、どれくらいの女性が影響を受けるのか不明である。しかし、原告側が拒否している特定の避妊方法を利用する目的で、彼らの医療保険計画を利用することは不可能になる為、彼らは別の避妊方法を選択しなくてはならない。従って、最高裁は、避妊に関する条項は別の法案として議会が制定する可能性があることも指摘した。しかし、オバマケアの避妊強制条項はすでに効力を発揮している為、公開株保持企業で働いている女性、および避妊に反対する経営者の企業で働いていても、この判定が適応されない企業の従業員には影響はないと思われる。また、特定年齢層の90%は、何らかの避妊方法を利用している為、手頃な価格の避妊を望む一般的な女性には幾つかのオプションがあると言われている。

特定の宗教組織を除く大半の米国人は、無料の避妊システムが含まれている医療保険を企業が提供するべきであると思っていている。6月11日に公表された公共宗教研究協会の世論調査によると、61%のアメリカ人は公開株保持企業の従業員に無料避妊システムを含んでいる医療保険を提供するべきであると考え、57%のアメリカ人は、個人企業の従業員に無料避妊を含んでいる医療保険を提供するべきであると考えている。また、56%の多数派のアメリカ人は、宗教関連病院の従業員に避妊を補う医療保険を提供するべきであると答え、52%のアメリカ人は宗教関連大学の従業員に避妊を補う医療保険を提供するべきであると答えた。この結果は、予防診断や女性の健康問題を考慮した多数のオプションがあり、無料の避妊システムが含まれているオバマケアが特に女性に人気がある理由を反映している。

しかし、今日の判定の主要点として言える事は、ACA下で提供されたそのような女性のオプションを一部限定する結果になったことである。また、最高裁5人のカトリックの判事は、女性の産児制限を優先することより宗教的理由を強調し、IUD避妊器具の使用は妊娠中絶に等しいと主張した原告側を支持することで宗教色を全面に打ち出した決定をしたことである。従って、最高裁はプロ.チョイス(中絶などの選択の自由)よりプロ.ライフ(胎児生命の尊厳)に直結している宗教の自由を選択した。また、クラフト専門店のホビー.ロビーは、全国に570 以上のチェーン店を保持し、21,000 人の従業員を抱える事業であり決して小さい企業ではない。従って、今後、公開株保持企業も含む全ての企業に、ACA下の別の特定要項に挑戦できる要因を与えたことになる。

 

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