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有権者ID法の問題は選挙年には特に重要であるが、昨年論争的な有権者ID法を通過したノース.キャロライナ(NC)州に対して、米国司法省はこの州の投票法は著しく少数派、特に黒人に不利であるとして、その法改正の必要性を求め昨年告訴に踏み切った。また、NC州の学生の一部は、NC州の投票法は憲法違反あるとして、連邦政府のグループ側に参加し、戦いに挑んでいる。

昨年8月有権者ID法を制定したノース.キャロライナ州は、連邦政府の法的チャレンジを受けていた。昨年9月、連邦政府の司法長官エリック.ホルダーは、NC州が有権者に投票場で写真付きIDを提示することを要請し、同日の投票登録の手続きを排除し、早期の投票日を短縮するなど、 少数派に不利な条項を規定していた為、黒人および少数派を差別する投票権法違反であるとして告訴したことを発表した。2016年から施行されるNC州の有権者ID法は今年法廷で争われることになる。

連邦地方裁判所の判事は、米国の選挙規定水準と比較して不当に厳しいNC州の有権者ID法が違反であるかどうか、どの部分を修正する必要があるかどうかを判定すると決定した。米国司法省の弁護士、アメリカ自由人権協会の弁護士、及び公民権団体は7日、2015年7月に予定されている最終判定で裁判官がこの法律を保護するか、または却下するかを論議するための公聴会に参加した。米国の弁護士や市民団体は裁判官に対して、一部法律の施行を一時的に遅らせるため暫定的差止命令を下すよう裁判官に要請している。つまり、連邦判事は、早期の投票日及び11月の中間選挙のために、改正する必要があるNC州の有権者ID法の主要条項を遮断するよう求められている。

7日のロイターによると、NC州の有権者ID法に挑戦する連邦政府側のグループは、少数派の有権者の投票を阻止するために企画された法律であると主張している。共和党がコントロールするNC州当局は、NC州の有権者ID法は合憲であると主張し、5月に行われた予備選挙の結果、厳しい苦難が不均等に少数派の有権者に課せられた形跡はないと主張している。挑戦するグループは今週、ウィンストン·セーラムの連邦地裁判事トム·シュレーダーに、7日間に限定している早期投票、選挙同日の登録禁止、16歳及び17歳に事前登録を許可するプログラムの廃止など、この法律の一部を保留することを要請している。

また、5日のニューヨーク.タイムスによると、NC州の有権者ID法は黒人、ヒスパニック、および貧困者に対する差別であるとして、連邦政府グループの挑戦に参加している別の顕著なグループに、7人の学生と3人の投票登録提唱者がいる。彼らは、投票年齢を21歳から18歳に下げるのは憲法修正第26条に反すると主張している。NC州の共和党は過去10年間、不正投票を防ぐ目的であるとして有権者に厳格な有権者ID法を制定するキャーンペーンを実施してきた。民主党は、民主党に投票する可能性のある有権者が投票を困難にする法律を制定することが本当の目的であるとして挑戦している。NC州の有権者IDは、投票権を巡って「非常に党派的な戦い」が展開されている。特に若い人の投票を阻止する努力もその一環であるという。

同州の学生が影響を受けている部分は、18歳になる前に余裕を持って登録することが可能であった事前登録プログラムを廃止したことである。NC州の学生は、NC州当局がアパラチア州立大学、ウィンストン.セーラム州立大学の投票場所を閉鎖したため、政府の新しい投票法に苦情を訴えてきた。また、州大学が発行する学生証明カードや州外で発行された運転免許証も無効であるため、多くの学生は著しく投票が困難になっている。このような学生を代表し、年齢的差別名目で起訴している民主党の選挙弁護士であるマーク·エリアスは「我々は、共和党がコントロールする議会によって、投票権が制限される長い間見たことのない前代未聞の努力がある」と述べている。

米国司法省および公民権団体は、昨年制定されたNC州の有権者ID法は2016年に施行される為、この法が保持された場合、2016年の大統領選に少数派が影響を受けると懸念している。州議会全国大会(NCSL)によると、31州が何らかの有権者ID法を含む投票法を制定した。その投票法は厳格な州と非厳格な州に大別され、厳格な投票法を制定している州は、受け入れ可能なIDを提示できない投票者は暫定投票用紙に投票し、その投票を有効にするため、選挙日後に追加の手順を踏まえることを要求している。非厳格な州では、少なくとも受け入れ可能なIDの無い一部の有権者は、選挙日後に追加の手順を踏まえる必要はなく、投票可能なオプションがある。

厳格な州で写真付きIDを規定している州はアラスカ、ジョージア、インディアナ、カンザス、ミシシッピー、テネシー、テキサス、バージニアである。厳しいIDを定める州のほとんどは、歴史的に黒人に対する人種差別問題がある。例えば、1965年に制定された投票権法は、アラバマ、アリゾナ、アラスカ、ジョージア、ルイジアナ、ミシシッピー、サウス.キャロライナ、テキサス、バージニアをブラック.コード及びジム.クロウ法などの人種差別法を定めた南部の奴隷州として、連邦政府の監督下に置いていた。しかし、その古い投票権法の一部は昨年6月に最高裁が却下した為、歴史的に人種差別が根強い傾向があるこれらの州の有権者ID法は米国司法省の注目の対象になっている。NC州は、不正投票の証拠がほとんどないにも関わらず、論争的な投票法を制定した為、連邦司法省に注意を促す結果になった。

 

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