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下院議長ジョン.ベイナーは先月25日、大統領令を頻繁に発令するオバマ大統領を下院議会が告訴するための法案を来月紹介すると発表した。しかし、昨日ベイナーが発表した課題は大統領令ではなく、その具体案はアフォーダブル.ケア.アクト(ACA)又はオバマケアに関するものである。驚くことに、告訴の理由は、雇用主に対するACAの強制加入の延期を大統領が独断で決定した為であると公表した。大統領に対する告訴理由を特定したベイナーの声明は冷静さに欠け矛盾している。

ベイナーは、昨年まで50回以上のオバマケア撤廃、延期、融資の停止を試みた極右派のティーパーティ議員に翻弄され、オバマケアの撤廃又は延期を支持していた。訴訟の特定理由は、オバマ氏がA CAの強制加入をある一定の企業に対して、議会の承認なしで延期した為であると主張している。10日のニューヨーク.タイムスによると、ベイナーは、昨日記者会見で「現在の大統領は、自分で自分の法律を作る権力があると考えています。時にはそれを自慢しています」と述べ、「彼は、彼が望んでいる法律を議会が作らない場合、自分で法律を作ると言いました。医療保険法の雇用主の強制部分について、彼が実行したことはまさにその通りです」と述べた。更に、「この大統領が自身で法律を作ることが出来るのであれば、将来の大統領も同様にその能力があることになります。下院は立法府と憲法のために立ち上がる義務がありますので、我々はその通りに実行します」と語った。

ベイナーのこのような発言について、今日多数のメディアは呆れた様子を見せていて、もっとましな事はできないのかとからかっているニュースキャスターもいる。ベイナーの声明は幾つかの点で非常に矛盾しているため、彼が正気であれば単に不正直であるか、又は政治的工作であるとしか言いようが無い。オバマ氏は、議会が法律を制定しない場合、自分で制定するというようなニュアンスの発言を公的にしたことはない。シカゴ大学の法学部で講師および上級講師として12年間憲法を教えていた経歴を持ち、連邦政府の中では数少ない憲法の専門家である。何もしない下院議会に対して、オバマ氏が過去に数回警告したことは、議会が何の行動も起こさない場合、憲法が大統領に与えた権限に基づき、行政内で可能な措置を取るということであり、大統領令はその特権の一つである。

ベイナーは、大統領が2回、議会の投票なしにACAの強制加入を50人から99人までの従業員を雇用している事業主に延期すると発表した為、このような変更を独断で行っているとして反発したことがある。最初の延期発表は2013年7月であり、2015年まで延期すると発表した。また、今年2月には2016年1月まで延期すると通知した。このような延期が法律的に問題であれば、最初の時点で法的紛争に発展したはずである。更に、多数の共和党も含めベイナーは大統領の延期発表に対して、雇用主だけでなく、個人の強制加入も延期すべきだと主張していた為、自身がつい最近まで望んでいたACAの強制加入延期に対して告訴する事は甚だ矛盾している。

25日に大統領令の乱用で告訴すると公表してから15日以上経過した現在、ベイナーは大統領令の乱用は告訴可能な理由ではないことを悟ったと思われる。故に、その別の選択肢として、A CAの強制加入延期に関して、大統領が独断で変更したことを告訴の理由として特定した。これはこの法に対する新たな妨害であると思われるが、オバマケアはもはや撤廃できない状況であることは確かである。10 日にニューヨーク.タイムスが公表した世論調査によると、総体的に ACA加入者の73%は彼らの医療保険計画に満足している。また、新たに加入した共和党消費者の74%は彼らの保険計画を好きであると言っている。その為、あせりがあるのか、それともティーパーティに抑圧され、精神的に追い込まれているか、又は、アルコール中毒との噂がある彼は物事を理性的に判断出来なくなっているのか、明確な事は誰にも分からない現状である。

いずれにしても国民が困惑するような大統領に対する告訴理由であるが、米国はそれどころではない深刻な人道的危機に直面している。しかも今日、国土安全保障省長官のジェイ.ジョンソンは、8月には資金は底をつくため、37億ドルの融資を緊急に承認するよう議会に要請した。児童不法入国の問題で政府が最も緊迫した状況の時、ベイナーを含む一部の共和党が集中していることはこのような混乱と妨害だけである。

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