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近年、全米各地で野宿を余儀なくされているホームレスは、静かで本も読める場所を避難所として自由に利用している。それは、まさしく図書館である。図書館は、訪問者の好き嫌いに関係なく、事実上ホームレスのコミュニティ.センターになっている。また、多くの図書館の図書士や職員は、ホームレスを援助する「最前線」に立ち、ホームレス問題の解決に取り組んでいる。

17日のロイターによると、全米多数の図書館はホームレスを支援するため数百のプログラムを設定している。例えば、ニューヨーク市のクイーンズ図書館は夏の読書クラブを提供し、人々がサービスのプログラムを探すのに役立つオンライン.アプリケーションを開発している。ノース.キャロライナ州のグリーンズボロの図書館は、散髪、食事、血圧スクリーニング、および仕事とビジネスのカウンセリングを提供している。図書館が開く前に、毎日ホームレスが並んで待っているフィラデルフィアの中央図書館は、ホームレスが勤務可能なカフェを設置している。ホームレスはまた、他のホームレスがトイレで入浴や洗濯をしていないかを監督している。フィラデルフィア、サンフランシスコ、ワシントンの図書館はソーシャル.ワーカー(社会福祉事業担当者)を雇用している。ウィスコンシン州マディソンの図書館は、ホームレスが手荷物の移動に良く利用しているショッピング.カートや他の荷物を置くことが可能な駐車場を設置した。

 

ワシントンのホームレスである65歳のジョージ.ブラウンはいつも図書館を利用するという。彼は、寒い時も暑い時も図書館を訪れ、図書館のトイレを利用している。ブラウンは「米国首都の最もモダンな中央図書館」の外側で社会学を読んだ後のある朝、「図書館以外に行くところは何処もない」と述べ「暑い 時は暑さから逃れるため、寒い時は寒さから逃れるためここにいる」と語った。ブラウンは全米に約9,000ある公共図書館を利用している数十万のホームレスの一人である。大声で話している訪問者を静粛させ、本を管理するだけの図書士がいた「古風なイメージ」の図書館は変わり、現在ソーシャル.ワーカーを配置し、食事から職業相談に至まで様々なプログラムを提供しているコミュニティ.センターとして機能するほど、図書館は進化しているとロイターは伝えてい る。

シアトル中央図書館

ホームレスのための国民連合は「図書館は公共の場所であり、自由があり、中心部に位置し、静かなのでホームレスの磁石である」とし、「過去15年間で337人のホームレスが憎悪犯罪で殺害されている為、安全である」と語っているという。擁護団体であるホームレスと貧困の全米法律センターのディレクター、ジェレミー·ローゼンは、彼らの意志に関係なく図書館は最前線であると述べたという。博物館及び図書館サービス研究所の6月の報告によると、2004年から2011年までにホームレス支援活動は、図書館プログラムで増加した全体の47%の一部を占めている。

し かし、「図書館の開放性に批判者がいないわけではない」と、主なフィラデルフィア図書館関係者は報告している。大抵、「臭い、うるさい、眠っている、また は精神障害がある」などの苦情があり、他の図書館でも同じような「常連客からの苦情を時折受けている」という。サンフランシスコの主要な図書館では、イン タネット上で、ホームレスがトイレで体を洗っている、眠っている、みだらな発言をした、コンピュータ端末を独占したとの苦情が投稿されていたという。一 方、図書館は、ホームレスの行動規定を定め、アルコール、素足、過剰なサイズのバッグの持ち込み、6フィート(約180 cm)範囲での臭気を禁止した独自のガイドライン.パンフレットを保持しているという。

ホームレスの接近を限定または禁止していた10年前に比較すると、図書館は著しく変化しているようだ。図書館の職員はソーシャル.ワーカー的な存在に なり、ホームレスの社会復帰に貢献する最前線に立っている。ホームレスは図書士やセキュリティの職員と一緒に働くことに積極的であるらしい。米国の各地にはまだホームレスに手を差し伸べる暖かい地域社会が沢山ある。全米の様々なグループや組織は、様々な形でホームレスを減少させる努力をしている為、ホーム レスの数は著しく減少している。

米国住宅都市開発省(HUD) の最新の統計によると、2013年1月の全米のホームレスの数は610,042人である。そのうち65%は緊急避難所または一時的住宅プログラムを利用し、35%は野宿の状態である。その中で、慢性的なホームレスは109,132人であり、約85%(92,593人)は単独でホームレスであり、15% (16,539人)は家族単位でホームレスである。2012年1月のHUD 年間報告書によると、全米のホームレスの数は633,782である。これは、1年間で約23,700人の減少であり、その進歩は驚くほど顕著である。

 

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