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下院議会は1日の夜半、共和党独自の国境安全対策として6.94億ドルの予算を配分した修正法案に投票し、223対189の票差で通過した。最初の投票に失敗した31日、共和党4人のリーダ達は、投票に失敗した為、オバマ大統領が彼の権限を利用して、国境安全性の問題を解決するべきだと提案する声明文を発表した。30日にはオバマ氏に対する訴訟の投票に成功したばかりだった為、劇的な変化にメディアは驚いている。 オバマ氏は1日の記者会見で、このエピソードを語り、共和党の法案は 「極端で最も実行不可能」なものであると指摘し、米国が現在直面している人道的危機に関連する幾つかの問題で大統領令を利用する可能性があることを暗示した。

昨夜通過した下院の国境安全法案は、基本的にテキサス州国境の南部に殺到する子供達を取締り、早急に強制送還することが目的である。また、子供の頃から米国に在住し、米国以外に在住する場所はない若い世代を保護するオバマ氏の2012年のドリーム法案も却下する事を意図している為、1名を除く全ての民主党はこの法案に反対票を投じた。この法案は制定に至らないことを充分承知の上で起草され、投票されたものである。極右派のティーパーティ議員に翻弄されている下院共和党リーダー達の行動は、唖然とするほど不可解である。

31日最初の法案に充分な支持が得られなかったため投票に失敗した後、下院議長ジョン.ベイナーを含む下院議会4人のリーダーは、 下院多数派の新リーダーであるケビン·マッカーシー、 マッカーシーの後継として3番目のリーダーになったスティーブ.スカリース、及びキャシー. ロジャースの4人は、議会を必要とせず、オバマ氏が出来ることがあるとの声明文を発表していた。31日に投稿された声明文は、「国境を安全にするため、また、これらの子供達が彼らの国に迅速かつ安全に送還されることを明確にするため、議会の行動を必要とせず、大統領が今すぐに取るべき多数のステップがあります」と述べている。つまり、大統領令を利用して、国境を安全にする方法を大統領の権限で行うべきであると提案している。

オバマ氏は1日、ホワイトハウスでの記者会見で移民問題に触れ、「私たち全員は南国境の一部に解決すべき問題があることに同意しています。また、私たちは、ほとんどの解決策にさえも合意しています。しかし、下院共和党は、一緒に取り組むことはなく、政府と議会、また民主党と共和党の間で80%の合意がある問題に集中せず、上院では通過しない、または通過しても、私が拒否権を発令することを承知していながら、 極端で最も実行不可能なバージョンの法案を通過させようとしています。彼らは、それを分かっています。彼らは実際に問題を解決する努力さえしていません」と指摘した。更にオバマ氏は、彼らは昨日投票さえできなかったので、もっと極端な法案にすれば今日通過するだろうと予期したものであり、「これはメッセージ法案です」と語った。

また、これまでオバマ政権が行政的に行ってきたことが不法入国児童移民の風潮を緩和する事に役立っているが、付加的な資金と議会の援助がなければ、問題を完全に解決するために必要な資源がないと語った。それは、「彼らが休暇中、議会なしに挑戦するため幾つかの厳しい選択をしなくてはならないことを意味します」と述べた。オバマ氏は、「彼らは1年間超党派の移民法案を放置していながら、下院共和党は、私が署名できる法案を実際に通過することを期待していないので、 この問題を解決するため実際私が取り組むべきだと提案しました。ほんの数日前、彼らは、私が議会なしで行動しているので私を告訴するため投票したことを覚えておいてください」と強調し、 「昨日法案を通過できなかった時、彼らは法案を通過できなかったので私が独自にやるべきだとの声明を発表したのです」と語った。

共和党の極端な態度の変化に対する反応は、「皮肉である、狂気じみている、共和党は移民法を諦めた」など様々である。何しろ、最近の共和党リーダーは、オバマ氏の大統領令の行使は憲法の範囲内を超えていると批判し、議会なしに独断で行動しているため告訴すると主張していた。告訴の主旨を大統領令からオバマケアの強制部分の延期に変えたが、その基本的な理由は、オバマ氏が議会に相談せず行動しているという不満であった。ベイナーはその告訴声明で「多くの分野で私は大統領の行動は憲法上の権限を超えていると思う」と述べている。ティーパーティ議員に妨害された事情もあるが、国境の安全性を強化する法案に投票できなかったため、 大統領は議会なしで何かができるはずだと提案し、大統領令を暗示した。このような展開に誰よりも驚いたのはオバマ氏だったかも知れない。

いずれにしても、下院の動きは展開が激しく、メディアに混乱を与えている。ベイナーは、オバマ氏が2012年の大統領令による移民政策を拡大することを恐れて、31日、投票直後の記者会見で、移民問題に関する大統領令の行使を警告した。しかし、オバマ氏は、昨年6月に上院で通過した包括的移民改正法案に共和党が何の対処もしなかったことを批判し、現在の人道危機は下院共和党にも責任があると指摘しているため、移民法に関して幾つかの重要な部分で大統領令を行使する可能性がある。いずれにしても、国境安全法案については両院いずれも葛藤があり、人道的措置を考慮した27億ドルの上院議会の法案も、ティーパーティ議員を含む多数の共和党が投票をブロックした為、クローチャーに直面し、必要な60票に10票不足した。従って、国境及び人道的危機の対処は全く前進がない状況である。

 

*「議会休暇直前の慌ただしい動きと皮肉な展開」は上院での投票について修正がありましたことをお詫び致します。

 

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