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テキサス州の共和党知事リック.ペリーは職権の乱用を含む、二つの重大な犯罪容疑で起訴された。ニュージャージー州知事のクリス.クリスティに次いで、二人目の2016年大統領選の主流派共和党候補がその政治生命に汚点を残す事になりそうだ。

トラビス郡の民主党地方検事ローズマリー.リンバーグは飲酒運転で昨年4 月逮捕され45日間刑務所に監禁された。その後、ペリーはこの女性検事に辞職を要求し、辞職しない場合は、彼女の事務所の予算750万ドルの融資を停止するため拒否権を行使すると脅迫していたことが判明。トラビス郡の大審判はこの事件後、昨年からペリーを告訴することを検討し始め、職権乱用で起訴されたことが昨日公表された。大審判は、拒否権の不正使用による職権乱用とリンバーグに対して、辞職を強制した2つの犯罪の第一級重罪でペリーを起訴した。この二つの重罪は100年前後の処罰に値するとの説や、実刑判決は数年又は10年以内であるとする様々な意見がある。

全ての州の知事は拒否権を行使する権利が認められているが、このペリーの行為は違反であると言われている。15日のニューヨーク.タイムス (NYT)によると、大審判は、ペリーの脅迫を政治的な目的による職権の乱用であると判断した。リンバーグが飲酒運転で警察に拘束された事情の詳細を調査せず、即時に彼女の辞職を強制した。飲酒運転で処罰を受けた事で辞職を強制し、この機会に民主党検事を辞職させる政治的打算が見られる拒否権乱用と脅迫は犯罪であると見ている。この750万ドルは、反汚職部隊の予算として支払う州からの助成金であるが、ペリーと彼の側近は、彼女が辞職しない限り、予算の拒否権を利用すると脅した。ペリーは「 その部隊の究極的な責任がある人物が国民の信頼を失ってしまった時点で、州全体の管轄事務所に継続的に支払われる州の予算を支持することは出来ない」と主張していたという。リンバーグは辞職していない。

NYTによると、職権の乱用に対する有罪の実刑判決は5年から99年であり、公職者の脅迫は10年の実刑判決に値するという。ペリーの複数の批判者は「彼の行動は、手強い政治から州法に違反する犯罪行為にエスカレートし、一線を超えている」と述べている。一方、ペリーの側近は、彼はテキサス州の憲法下で、全ての知事に与えられている拒否権に従って行動しただけで、何も間違ったことはしていないとして告訴の理由を否定した。ペリーと彼の側近が関与する犯罪捜査は、非営利団体の政府ウオッチドッグである公共正義テキサンズが昨年6月に訴状を提出した時に開始された。ペリーは、知事の公邸から近い郡の刑事裁判所に後日召喚されることになるという。裁判官は、特別検察官にサンアントニオの弁護士及び元連邦検察官であったマイケル.マクラムを任命し、大陪審は4月に聴聞会を開始したという。最近、過去数週間で多数のペリーの側近は大陪審の前で証言をしたが、ペリーはまだ一度も証言したことはないという。

ペリーは2000年12月21日からテキサス州知事として就任し、テキサス州では最も長い知事歴を持つ政治家である。知事再選には立候補しないことを公表していたが、地元の民主党議員らは知事としてペリーに辞職を要求している。ペリーは2012年の大統領選挙に失敗したが、その痛手からすっかり回復し、2016年の大統領選に再度挑戦することを考慮していた。最近では、オバマ大統領がテキサス州を訪問した際、個人的な対話を求め、不法移民に対応するため1,000人の国家警備隊をテキサス州南部の国境に派遣することを要請し、各種のメディアで著しく活力的な印象をアピールしていた。また、「最近のアイオワの旅行では保守派から高い称賛を得ていた」という。

2012年の大統領選挙でも共和党候補者の一人であったペリーは、共和党候補者全員の討論大会で、自分の政策を語っていた時、ある瞬間、一つの議題が何であったかを忘れ、場を白けさせた惨めな失敗をした。最近ではイメージを変えるため眼鏡をかけ、落ち着いたトーンで話すなど完全にイメージ作りにも努力していた。恐らく、公式に起訴が発表された以上、今後のプロセスとして裁判が行われ、判決が下されると思われる。ペリーが実刑判決をうけるかどうかは不明であるが、起訴の性質は不名誉な印象を与えている為、せっかくのイメージ作りの努力を水泡に帰す結果になっている。

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