アメリカの最新課題 Contemporary American Issues © 2016 Yuko’s Blog. All Rights Reserved.  

上院少数派リーダーのミッチ.マコーネルは今年の中間選挙で多数派のリーダーになる強い願望を頻繁に表明している。しかも最近、過激な発言をするようになり、多数派のリーダーになった場合、政府閉鎖もありえることを暗示した。また、コーク兄弟が主催した富豪者の秘密の会合で、有権者より富豪者側に立つことを示唆する秘密発言テープが暴露された。47%発言が原因で、2012年の大統領選に敗北したミット.ロムニーと同じ性質のものである為、11月の中間選挙前の民主党による攻撃材料として利用できると言われている。

マコーネルは、キャンペーン中のバスの中で、ポリティコの記者に共和党が上院で勝利した場合、政府閉鎖もありえると語った。複数のメディアはマコーネルが「政府閉鎖ゲーム」を暗示し始めたと批判している。8月20日のポリティコによると、共和党が上院で勝利した場合、オバマ大統領と対抗する為、オバマ氏が民主党の政策を変える法案を受け入れるか、または拒否権を行使して、政府閉鎖のリスクを負うかのどちらかであるとする危険な政治ゲームの計画があることを表明した。このインタビューで、マコーネルは「私たちは、予算法案を通過します。それらは多くの官僚の活動を制限します。それらは、彼(オバマ氏)が好むことではありませんが、実行します。私は、それを保証します」と語った。マコーネルは、自分が上院多数派のリーダーになった場合、環境問題から医療改正法に至るまで、オバマ政権の全ての政策に対して「強制的に難解な予算の戦術」を使用し、「民主党のフィリバスターを回避」し、大統領を左から右の「中心に移動させる」ことを検討している。要するに「オバマ大統領への対決を終了するための秘訣」であり、マコーネルが「上院を導く方法として、最も明確な思考」を公表した。

マコーネルは、彼の「政府閉鎖のゲーム」計画を報じた多数のメディアに対して、昨年10月の政府閉鎖に反対したのは私ですと反論し、「政府閉鎖は失敗した戦略です」とCNNのインタビューで述べた。確かに、マコーネルは昨年、オバマケアの融資停止を主張し、政府閉鎖を脅した上院のティーパーティ議員テッド.クルーズの戦略は効果がないと述べたことがある。しかし、最近、政府閉鎖の脅威を予算交渉の武器として利用する発言をしたことは、実際インタビューしたポリティコの記者が報告し、CNNや他多数のメディアが認識している。

これに加えて、ネイション誌は26日、コーク兄弟が主催し6月に開催された選挙資金寄付者の会合で、マコーネルの本音を吐露した秘密のテープを入手し公開した。ポリティコに語った事に加えて、マコーネルがこの秘密の会合で披露した内容はもっと具体的であり、彼が多数派のリーダーになった場合の戦略を明白にしている。特に、民主党の財政面の政策を全て変える計画であることを表明し、政府を縮小させ、消費者財務保護政策であるドッド.フランク.ウォール街改革消費者保護法(CFPB)、環境保護政策、最近定着している医療保険改正法であるアフォーダブル.ケア.アクトなどを撤廃することを明白にした。これは全てコーク兄弟を喜ばせる政策である。特に、マコーネルが嫌っているのはCFPBであるが、最低賃金上昇、および失業保険の拡大、学生ローンの援助は間違った政策であると主張している。

元ハーバード大学法学部の教授であり、2013年1月に民主党の上院議員に就任したエリザベス.ウォーレンは今年3月、学生ローンに苦しむ学生の為、利息を減少させる法案を提案したが、マコーネルは、フィリバスターにより投票をブロックした為、これを克服するために必要な60票に不足し、通過させることは不可能だった。ウォーレンは6月、「マコーネルは国民の側に立たず、一握りの億万長者の側にいる」と批判し、「一生懸命働いて、自分の未来を構築しようとしている人たちのためにいるのではない」と指摘した。オバマ氏は6月9日に学生ローンの利息を減少させる為大統領令に署名したが、この大統領令は上院のこのような動きと無関係ではないと思われる。

2012年の大統領選でミット.ロムニーが敗北した主要因は、所得税を支払わず、政府に依存している47%の国民は何があってもオバマに投票すると間違った発言をしたことである。今回のマコーネルの秘密発言は、ロムニーの失敗と同様、著しい共和党のマイナス要因になると言われている。金権政治を無くす運動を先導するウォッチドッグ組織は、国民に背を向け、富豪層の味方であることを露骨に表明する政治家は、選挙でそのつけを支払う結果になったロムニーの例を指摘し、勝利するため民主党がこれを利用できると述べている。また、ケンタッキー州でマコーネルに対抗している民主党の州長官アリソン.グライムズは、マコーネルを攻撃する格好の材料を得たことになる。グライムズは、選挙キャンペーンの広告宣伝を通して、マコーネルは最低賃金を引き上げる投票に17回、失業保険の拡大に12回も反対票を投じていると批判し、ケンタッキーの人々の為に働いていないと指摘している。

大統領の政治生命を一期目だけで終らせることを望んでいたマコーネルは35年間のベテラン上院議員であるが、莫大な選挙資金を注ぎ込むコーク兄弟を含む富豪層の側に立つ、権力に固執する腐敗した政治家の一人である。ポリティコに語った戦略およびネイション誌が入手した6月の寄贈者サミットでの秘密のスピーチは、2014年の中間選挙で、共和党が両院で勝利した場合の彼の理想論を描いている。オバマ氏が大統領である期間にオバマ政権およびオバマ氏の実質的な力を破壊するため、金融機関に対する消費者保護、安値で効率的な医療提供を目指す医療保険改正法、清浄な空気の促進、70%以上の国民が支持する最低賃金など、全て民主党の政策を撤廃または削減し、そのような観点からの予算案にオバマ氏が拒否すれば、政府閉鎖を脅しの武器として利用するという過激な方針を明らかにした。これが、11月の中間選挙でマコーネルが苦戦する要因になるかどうか、注目されるはずである。

 

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。