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異常気象が原因と言われ、各地で頻繁に発生する干ばつ、洪水、嵐などの影響の深刻さを意識し始めた国民が増えている。国連サミットに先立って、今日ニューヨーク市では歴史上、最大規模の気候変動のデモ抗議が行われている。特に石油および電力企業から選挙資金を受けている政治家は、クリーン.エネルギーは雇用と経済に打撃を与えると主張しているが、科学者は雇用が拡大している事実と経済的利点の発見に照らし合わせて、その「気候変動否定者」の主張を断破している。

21日にニューヨークで開催されている大規模なデモ抗議は、気候変動の活動家、環境保護団体、および、ニューヨーク市長を含む多数の政治家、労働組合、セレブ、国連の代表者など 1,500以上の組織および350以上の大学の活動家などが参加している。デモに参加している群衆は今朝、曇り空の下でマンハッタンの中心地から移動し始めたようだ。同時に世界の約160カ国で2,500以上の気候変動関連のイベントが開催されていると言われている。年齢、人種、職業など多彩な人口層の活動家達は、この日一体となって23日に開催されるサミットを意識し、フラッキング、タールサンド、化石燃料の危険性を訴え、変化を求めるためパレードに参加している。排気ガス規制の支持は歴史上ピークに達し、「気候変動否定者」はその意識を変える時が来たことを思わせる。

米国は2005年から2012年までに10%の排気ガスを削減したため、オバマ政権は引き続き2030年までには電力発電の排気ガスを30%減少させる目標を発表した。これに対する否定論者は、人工的要因による大気汚染が気候変動に直接関連があるとの科学者の研究を信じていない。米国の行政管理予算局(OMB)の新局長であるシャー.ドナヴァンは、気候変動の否定は究極的に米国の経済に数百億ドルの損害をもたらす為、行動を取ることは著しく重要である」と述べている。気候変動否定者、主に議会多数の共和党は、排気ガスを規制するクリーン.エネルギー政策はエネルギー関連企業の雇用と米国の経済に壊滅的な影響を与えると主張している。地球温暖化による極端な天候で被害を受けている地域社会が気候変動に対応するためオバマ政権が要請した10億ドルの予算を共和党は拒否した。

9月4日、ラスベガスで開催された全国クリーン.エネルギー.サミットの大会に参加したヒラリー.クリントンは、極端な干ばつを含めて気候変動の問題は既に起きているとし、これらは「最も必然的で切迫」していて、我々は広範なチャレンジに直面していると述べた。また、「脅威もその機会も事実」であると語り、「アメリカは21世紀のクリーン.エネルギーのスーパー.パワーになることができる」と鼓舞した。しかし、「我々には危機はないふりをしたい特別な利害関係者」はクリーン.エネルギーの肯定的な事実を見ていないと指摘した。

クリーン.エネルギー開発は米国の雇用と経済に有害であるとする「気候変動否定者」は、ほとんどそのスピーチの根拠を説明していない。事実、クリーン.エネルギー業界の実績は、その悲観論を否定している。憂慮する科学者組合UCS)の科学者は、クリーン.エネルギーを目指すため、排気ガスを減少させることは人体の健康と自然を保護する有益性に加えて、雇用拡大と経済刺激の両方の利点があると述べている。その理由は「化石燃料技術の場合、一般的に機械化され、資本集約的であるが、再生可能エネルギー産業は、もっと労働集約的である。これは平和的に、より多くの雇用が創出されることを意味する」と述べている。事実、再生可能エネルギーは既に米国の雇用を拡大している。

例えば、2011年には風力エネルギー業界は、製造、プロジェクト開発、建設、タービン取り付け、運営とメインテナンス、輸送、財務、法律、およびコンサルタント.サービスなど多様な分野で直接75,000人の雇用を創出した。米国では500以上の工場は風力エネルギーのタービンの部品を製造し、風力タービンに使われている備品を国内で製造している量は2006年の35%から2011年には70%に伸びた劇的な成長があった。他の再生可能なエネルギー技術はもっと労働者を拡大した。更に、2011年にはソーラー業界は約100,000人のフルタイムおよびパートタイム労働者を雇用した。これらの仕事はソーラーの取り付け、製造、および販売などが含まれている。水力発電会社は2009年に約250,000人を雇用し、2010年には地熱産業は5,200人を雇用した。また、クリーン.エネルギーは経済的にも利点がある。UCSの分析は、2025年までに全米の再生可能電力規格は再生可能エネルギー技術のための新しい設備投資に2,634億ドルの景気を刺激すると報告している。更に、バイオマス生産及びまたは風力エネルギーの為の土地のリースに関与する新地主は135億ドルの歳入があり、地元の地域では新しい固定資産税収入115億ドルの歳入があると分析している。

しかし、クリントンが指摘した通り、クリーン.エネルギー政策を無視している「気候変動否定者」と呼ばれている議員のほぼ全員は、自己の利害関係に基づき、気候変動に関して同じ事を言っている。その理由は、選挙資金を受けている企業から否定するよう買収されているからである。約1ヶ月前、5人の気候変動の科学者はフロリダ州の共和党知事リック.スコットに会い、様々な研究図面や文書を用いて、水面レベルの上昇の予測、人間の活動が産業革命以後大気の組成を変化させたこと、及び地球の温暖化は極地の氷を融解していることなど気候変動の科学的説明を提供した。また、沿岸地域であるフロリダ州は、気候変動の対策を強化する必要があることを説得し、何の対策も講じないことのつけは計り知れないことを力説し、強いリーダーシップを知事に求めた。しかし、2010年に「人工的な気候変動には納得しない」と述べていたスコットの懐疑性には何の変化も感じられなかったという。5人の科学者のうち一人は、対面後、この知事はフロリダ州の安全性の為に「残念ながら何もしないだろう」と述べた。

スコットも「気候変動否定者」と呼ばれている他複数の政治家と同様、電力会社から選挙資金を受けている。知事再選キャンペーンでは、フロリダ.パワー&ライトとその親会社ネクストエラ·エネルギーから 80万ドルを受け取り、フロリダ州の共和党はその最大手エネルギー会社から70万ドルを受け取っていた。クリーン.エネルギーには雇用と経済的利点があっても、子供さえ理解できる気候変動の真実を否定する「特別の利害関係者」の情けない政治的現実がそこにある。歴史的に大規模な気候変動のデモは、このような現実を変えることの方がもっと難しいことも反映している。

 

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