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アショカ.ムクポー

リベリアで取材していたNBCのカメラマンは、当地で昨日気分が悪くなり、エボラに感染していることが12時間後に判明した。エボラの蔓延地で感染したアメリカ人は彼を含めて5人目である。米国内で感染者である事が確認された人物はトーマス.ダンカンだけであるが、彼もリベリアで感染した可能性がある為、この6人は全員エボラ被災地の西アフリカで感染したことになる。今後、エボラ被災地に滞在する米国人は増えるが、NBCのジャーナリストが伝えている事も含めて、米国人エボラ感染者のこれまでの状況を観察すると、示唆していることが幾つかある。

これまで、西アフリカで感染した米国人エボラ患者を整理すると、最初の米国人感染者と言われた(1)ケント.ブラントリ医師はジョージア州アトランタのエモリー大学病院で8月2日から治療を受け20日に退院し、医者として地域社会で活躍している。(2)宣教師のナンシー.ライトボル氏はブラントリ氏の数日後に治療を受け始め、自宅療養のため19日に退院した。先月、記者会見で完治した元気な姿を見せた。一般の健康な人より血色が良かったことが印象的であった。(3)リチャード.サクラ医師はリベリアで感染した医療従事者であり、治療に成功し完治して退院した。 (4)パトリック.ソーヤー氏は、リベリア系アメリカ人であるが、ナイジェリアに旅行した後、感染症状による発病で死亡した。米国に搬送される前に当地で死亡した可能性がある。(5)アショカ.ムクポー氏は昨夜、エボラに感染していることが判明したNBCのジャーナリスト及びカメラマンである。

職務中に現地で感染した上記の5人に加えて、9月26日からテキサス州ダラスの病院で治療を受けているリベリア系アメリカ人のトーマス.ダンカン氏は米国で感染が発見されたが、彼もリベリアに旅行し、当地で感染した可能性が高い。今日ダンカン氏を治療しているダラス.ヘルス. プレスビュテリアン病院は制御下にあることを報告した。パトリック.ソーヤー氏を除いてこれらの米国人 6人を追跡すると、全員公共衛生保健システムが不完全なエボラの被災地で感染している。また、9月10日のCNNによると、名前を公表していない人物が9月9日にジョージア州アトランタのエモリー大学病院に搬送され、その後治療を受けていた。3日のワシントンポスト(WP)によると、その人物は、西アフリカの西部にあるシエラ.レオンで米国とWHO のために貢献していた医師であり、感染が判明した後、エモリー病院で治療を受けていた。一人の助けを借りて、ほぼ自力で歩き病院の施設内に入ることが可能であったことが確認されている。しかし、名前が明かされていない為、この人物の経過については不明である。エモリー病院で治療を受けることが可能であった為、恐らく彼も治療に成功したアメリカ人であると思われる。

3日のNBCニュース によると、33歳のムクポー氏はエボラの危険性を承知で、当地でのNBCの取材を最近引き受けたばかりのフリーランサーである。彼の父ミッチェル.レヴィ氏は、彼の息子は「恐れて心配していたが、今日彼の精神は良好です」と語った。彼は治療の為、数日後に帰国することになっている。彼がどのように感染したのか不明であるが、当地でエボラが蔓延している状況を書いていたという。また、9月5日のフェィスブックの投稿で、リベリアに戻ったので「慎重な予防措置」に対処していることを報告し、「定期的に塩素で洗っています。ウイルスは、開いた傷口、目、口などの粘膜などから通過するので手袋を使い、感染のリスクが低い人であっても誰にも触れないよう注意しています」と述べている。又、彼は熱心な仏教の信者でありリベリアの文化に関心があり、モロンビア郊外の採掘キャンプ労働者を支援し、リベリアに拠点がある非営利団体の開発研究所の調査人でもある。ムクポーは2011年に非政府組織と協力し、エイズ予防サービスを提供するため、2か月間リベリアで過ごしたことがあると彼の友人は語っている。

彼の友人らは、彼が貧しい国の人達を援助することに情熱を傾けていたと伝え、「米国で治療を受けたこれまでの感染患者は全て完治している」ので、ムクポー氏も回復する希望を抱いていると述べている。ムクポー氏は、 NBCニュースの医療編集長で医者であるナンシー.スナイダーマンの下で働いている。WPによると、彼女は「我々は現場で長時間働いているので、多分彼は自分の世話を充分していなかったのだと思います。我々は彼を休ませるため帰国させます」と述べ、「私たちは、これが何気なく感染する病気でないことを知っているので、また我々には感染の症状はないのでリスクはゼロです。我々が帰国することで、誰かが病気になるチャンスは非常に、非常に小さいです。彼の世話にベストを尽くします」と同局のインタビューで語り、現地に滞在しているメンバーは全員帰国することを報告した。

エボラに感染したアメリカ人のケースを観察すると、幾つか示唆していることがある。最初に、米国で治療を受けた米国人感染者はこれまでのところ全員完治している。次に、今日新たに感染したことが判明したNBCのカメラマンであるムクポー氏は、開いた目、口、小さな切り傷からも伝染することを意識し、かなり慎重に対応していたが、何らかの偶発的な瞬間に感染した可能性がある。医療従事者に感染する確率が最も高いが、西アフリカ、特にリベリアでは、多くの感染者が路上で死亡している様な環境である為、公的場所の安全性は不確実であり、公共衛生管理が最悪であることを示唆している。

ペンタゴンは今日、リベリアで公共衛生管理のインフラを構築するため、最初予定の3,000人から更に600人追加し3,600人の軍隊を派遣すると発表した。様々な医療施設建設の準備の為、既に230人は現地に赴いている。メディア関係、医療チーム、その他のボランティア活動者、 3,800人以上の米軍関係者など、かなり多くのアメリカ人が現地に滞在し、人道的貢献を継続することになる。エボラ被災国に滞在する米国人の数が増えれば増えるほどリスクも高くなる為、米国で不安が拡大している現状を否定できない。しかし、米国内で蔓延する可能性は現時点では否定されていることも事実である。

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