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各地で早期投票が実施されているが、ジョージア州では40,000人の投票登録申請書がまだ未処理の状態であり、投票を希望している有権者の投票参加が危機に直面している。公民権グループは、ジョージア州の共和党長官が受理した申請書の事務手続きを意図的に放棄したとの疑いを抱き州の裁判所に告訴した。しかし、裁判所は聴聞を行った後、訴訟側の請願を却下する決定を下した。同州では1960年代の公民権運動の時代と変わらない紛争が起きている。

ジョージア州の民主党リーダーは、今年早くから多くの人達を投票に参加させる為投票登録の申請を援助し、多数の登録申請を提出することに成功した。投票登録申請の援助が開始された頃、同州の共和党長官は不正登録を未然に防ぐため、調査すると公表した。9月18日のワシントン.ポスト によると、ジョージア州当局は85,000の登録申請を受理し、25件の投票登録に偽造があったと報告した。しかし、これとは無関係の約40,000人の有権者は選挙が目前に迫っている現在でも投票カードを受理していない為、早期投票にも参加できない状況である。

28日のニューヨーク.タイムスによると、複数の公民権活動家は、ジョージア州の長官ブライアン·ケンプ(左)が保留している有権者登録の早急な事務処理を命令するよう、フルトン郡上級裁判所に請願を提訴した。この裁判所の判事クリストファー.ブラッシャーは、提訴グループの口頭弁論を聴聞した4日後、州や郡の職員はジョージアの有権者登録の選挙基準に応じていると決定した。告訴した組織は、全米黒人地位向上協会(NAACP)及び同州の下院民主党リーダ、ステイシー.エイブラムスが設立した超党派のグループである新ジョージア.プロジェクトである。彼らは、ジョージア州のケンプ長官および特定の郡選挙委員会が、主に少数派や若い世代の40,000人の投票登録申請を適切に処理していないと争った。グループは州当局が迅速に申請書を処理せず、不完全な申請書を提出した適正有権者に連絡しなかったと主張し、そのような意思決定は基本的に40,000万人の有権者を投票から閉め出したと抗議した。

しかし、判事ブラッシャーは14ページの判決に「その職務を果たさなかった証拠はないが、逆に肯定的な証拠もある」とし、「州長官と郡の登録担当者は、彼らの訴答および訴訟を却下する彼らの動きにおいて、又この問題の公聴会で彼らが実行したと思われる証拠を提供し、新たに登録された有権者に関する当局の義務的な法定任務を満たす努力を続けている」と書いた。つまり、裁判所は、投票日まで残された時間は限られているにも関わらず、ジョージア州のケンプ長官に対して、4日の投票日に間に合うよう早急に40,000万人の投票登録申請書を事務処理するよう命令することを拒否した。告訴したグループは裁判官の決定を批判し、公民権の法律委員会のディレクターであるバーバラ. アーワインは「裁判所は、適正な投票権があり、投票を熱望している市民の公民権剥奪に対する懸念がない 」と指摘した。現在、この問題に直面したジョージア州40,000人の有権者は投票の保証がない状況である。

この投票登録を援助する民主党の努力は、特に黒人とヒスパニック系を含む少数派の有権者に集中して行われた。先月の初旬から論争的な問題に発展し、NAACPを含む公民権グループは訴訟に踏み切った。新ジョージア.プロジェクトの設立者であるエイブラムスは、同州長官ケンプは共和党であることを語り、彼らは「投票登録の申請処理に通常と変わったことはしていない。その手続きには時間がかかる」と言っているが、「申請書は数ヶ月手をつけずに放置されたままであることは明らかである」と述べている。ケンプは不正があると疑っている理由を説明せず、7月および9月に 投票登録に関する不正の調査をすると公表した。9月初旬 、ケンプはジョージア州では決勝戦があることに触れ、民主党は「一生懸命」働き、少数派の有権者に投票登録をさせている。「彼らがそれを行うことができれば、11月の選挙に勝つことができる。我々も全く同じことをしなくてはならない」と述べ、「もし、貴方がアンドロイドやアップル装置を持っているなら、そのアプリをダウンロードし、一人の新しい共和党の有権者登録を目標にすることを奨励する」と語った。

ジョージア州は共和党のデイビット·パーデューと民主党のミシェル.ナンとの接戦であり、世論調査による 2人の支持率は現在ほぼ同じである。オバマ大統領は23日、アトランタのラジオ局から「もし、ミシェル.ナンが勝利すれば、それは民主党が上院でのコントロールを維持することになる」と語り、ジョージア州の接戦の重要性を強調した。50%プラス1名の投票を獲得する候補者がいない場合、1月6日の決勝戦に直面するような状況下で、この40,000人の投票は著しく重要である。同州の2010年の投票数は262万であり、今年の予想はかなり減少することが予測されている。しかし、過去の記録の推定に基づいて、約40,000人は1.5%程度の投票率になる為、民主党が勝利する可能性が高くなると言われている。歴史的に黒人への投票抑圧がある同州で、タイミング、数値、接戦状況など、提訴グループが投票登録申請書は意図的に保留されたと疑っても不思議ではない。もしそうであるなら、公民権運動時代と状況はさほど変わらない。米国司法省が問題解決に介入する可能性があっても、選挙には間に合わないかもしれない。この問題がどのような法的展開になるのか注目される。

 

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